アパレル業の会社の決算書を見る前に知っておきたい3つの特徴
財務諸表分析の応用編ということで、業界別の決算書の特徴を見ていきます。今回の業界はアパレル業です。なぜ、業界別の決算書の特徴を知る必要があるのかなぜ、業界別の決算書の特徴を知る必要があるのかというと、分析する会社の特徴を探すためです。会社には必ず独特の個性があり、そこが強みになっていたり弱みになっていたりします。そのような会社の独特の個性、つまり特徴を探すためには「基準となるものと比較する」ことが手っ取り早いですよね。そのため、「基準となるもの」を知るべく、業界別の決算書の特徴を知っておく必要があるのです。別に、業界別の決算書の特徴を知っていなくても企業分析は十分できるのですが知っていたほうがより深い分析ができることは間違いありません。アパレル業の決算書を見る前に頭に入れておきたい3つの特徴では、アパレル業の決算書の特徴をみていきましょう。結論からいうと、以下の通りになります。①冬場の売上が多く、夏場の売上が低くなりやすい②夏場の営業利益率のほうが冬場の営業利益率より高い③平均的な棚卸資産回転期間は3~4か月以下、それぞれについて解説していきますね。特徴①:冬場の売上が多く、夏場の売上が低くなりやすいまず、特徴の1つ目として「冬場の売上が多く、夏場の売上が低くなりやすい」というのがあります。これは、冬場と夏場の商品単価の違いにあります。冬場はコートやダウンジャケットなどを販売しており、夏場のTシャツなどと比較して単価が高いですよね。そのため、冬場の商品単価のほうが夏場の商品単価よりも高くなり結果として、売上も冬場のほうが夏場より高くなりやすいのです。実際に、ファーストリテイリン
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