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遺伝だからとあきらめないで

「エピジェネティクス」 私が、2010年に出した年賀状で話題にした「ことば」です。 新年早々、こんな年賀状をもらった方は面食らったかもしれませんね。 ごめんなさい。 聞き慣れない言葉で、なかなか難しい概念ですが、体温計などでお馴染み、テルモさんのホームページにありました。 「中高生と“いのちの不思議”を考える-生命科学DOKIDOKI研究室」 より、引用します。 ───エピジェネティクスって、なんですか?聞いたことがない言葉なので、分かりやすく教えてください。困ったなあ。エピジェネティクスを皆さんに分かりやすく説明するのは、とてもたいへんです。まぁ精一杯がんばって、説明してみましょうか。私たちのからだは、精子と卵子でつくられる受精卵が分化して、眼や腕や心臓などの細胞が形づくられていて、どんな細胞をつくるかは遺伝子によって決まります。どの細胞も基本的には同じ遺伝情報を持っているのに、それぞれ別々の細胞になるのはなぜか。それぞれの細胞で使われる遺伝子と使われない遺伝子が決まっているからです。そして、それぞれの細胞には、使われる遺伝子と使われない遺伝子に、ある種の目印がついています。これが「エピジェネティクス制御」です。これが何を意味するのかわかりますか? 細胞は同じ遺伝子を持っていても、全く別のものになるということなんです。 いままで、生まれ待ってきた遺伝子だもの仕方ないよ、 なんて、あきらめていませんでしたか? でもね、そんな必要はまったくない! あなたは、あなたのなりたいように、自分の意志で変わることができるのです。 そんな希望を持たせてくれる記述が以下にあります。 ───その
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胎内サバイバー

「サバイバーズ・ギルト(Survivor's guilt)」という言葉がある。 Wikipedia によれば、 戦争や災害、事故、事件、虐待などに遭いながら奇跡の生還を遂げた人が周りの人々が亡くなったのに自分が助かったことに対して、しばしば感じる罪悪感のこと。ナチスによるホロコーストを生き延びた人々などに見られたケースが有名である。日本においては、2005年4月25日に発生した兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故において、生存者の間にこの種の感情が見られると報道されたこともあって認知度が高まった。また、広島や長崎の原爆投下で生き残った高齢者が当時を回想するとき「あの状況で見殺しにするしかなかった」「助けられた命を見捨てた」など証言する場合も、このサバイバーズ・ギルトに当たる部分がある。心的外傷後ストレス障害(PTSD)をおこして心理的な援助を必要とする場合もある。東日本大震災の後にも、多くの方がPTSDに苦しんだと聞く。 しかし、このような戦争体験や事故、大災害の経験がないのに、「罪障感」を抱き、自分の存在を認められない人がたくさんいるという事実は、みなさんご存知だろうか? 一般に受精卵の80%以上が生まれてこれず、また超音波疫学によれば1/8が多胎児で、その80%は片方・両方が消失するのです。だから胎内で胚・胎芽の段階できょうだいを失いサバイバーになった人は多いのです。戦争・災害サバイバーと同様、胎内サバイバーなど、自己や他者の生命危機に直面した生き残り者が持つ恐怖感、無力感、罪障感、不条理、孤独感などの情動記憶によって再体験させられる症候群はサバイバー症候群(宗像恒次、201
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認知行動療法とSAT療法

今日は、昨日の記事で「詳しくは、また」とさせていただいた「SAT療法」について、認知行動療法と比較して書いた過去記事を紹介させていただきます。 書いたのは、2011年5月5日。22年前のこどもの日でした。2010年度の診療報酬改定で「認知行動療法」の評価が新設され、健康保険の適用となった。 (1)診療報酬の算定方法の一部を改正する件(告示) 平成22年厚生労働省告示 第69号第8部 精神科専門療法 通則I003-2 認知療法・認知行動療法(1日につき) 420点注1 精神科を標榜する保険医療機関以外の保険医療機関においても算定できるものとする。2 入院中の患者以外の患者について、認知療法・認知行動療法に習熟した医師が、一連の治療に関する計画を作成し、患者に説明を行った上で、認知療法・認知行動療法を行った場合に、一連の治療について16回に限り算定する。3 診療に要した時間が30分を超えたときに限り算定する。4 認知療法・認知行動療法と同一日に行う他の精神科専門療法は、所定点数に含まれるものとする。これは、増え続けるうつ病対策の一環なのかもしれませんね。「うつ病の認知療法・認知行動療法治療者用マニュアル(PDF:379KB)」 が、厚生労働省のWebサイトにあります。 少し抜粋してみます。認知療法・認知行動療法とは、人間の気分や行動が認知のあり方(ものの考え方や受け取り方)の影響を受けることから認知の偏りを修正し、問題解決を手助けすることによって精神疾患を治療することを目的とした構造化された精神療法です。精神科の治療方法としての認知療法・認知行動療法は、1970年代に米国のAar
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生き方変容

人は人生の失敗に苦しむが、本当は人生にひとつの失敗もない。過去の失敗は常にその人が学び、成長するために存在している。人が変わるとき、それは自分がいかに恵まれてきた存在かに気づけ、自分の運命に感謝するときである。そして、人が本当に変わるとき、この世に自ら決断して生まれてきたことに気づき、魂の真(まこと)に気づいたときである。生命より大切なものがあるとすれば、それは自分への愛であり、人への愛である。それが生きる意味であり、人はそのために生死を体験する。 宗像恒次「SAT療法(2006、金子書房)」第6章の冒頭にある文章である。 なんとも深みのある文章ではありませんか。 遺伝子研究で有名な筑波大名誉教授の村上和雄先生によると、人は3億円の宝くじを連続で100万回当てるのと同じくらい偶然に偶然が重なってこの世に生まれてくるそうです。 すごい確率で、みなこの世に望まれて生まれてきているのですよね。 胎児は、自分の免疫細胞を介し、母体免疫系のサイトカインをコントロールして細胞性免疫を低下させ、胎児への攻撃を抑制している。胎児がそうすることをやめれば、母体のNK細胞やキラーT細胞の攻撃を受け、胞状奇胎になるか、あるいは血管新生がうまくいかずに流産する。マウス胎児はまた、胎児尿からアドレメデュリンやトリプシン・インヒビターを分泌して妊娠を維持している…それでも無事に生まれてきたということは、胎児の側が、この子宮のなかで生存したいという指向性をもっているということ この世で生きていくことは、辛いこともたくさんあります。 いろんな失敗もする。 落ち込んで立ち直れないこともある。 けれども、その1つ
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いまある認知は誰のもの?

このところ「SAT療法」について少し紹介させていただきました。これまでの常識だけでは理解しがたく、読み進めるのを止めてしまった方もおみえになるかもしれません。 もちろん、ソーシャルスキルを修得するだけでも、人とのコミュニケーションは格段によくなります。これまで苦手で避けてきた相手とも、なんとか上手くやれるようにはなってきます。そのことはは1ヵ月ほど前に書きました。でも、心がついていかないってことが起こるんです。 私もヘルスカウンセリングを知る前、自律神経失調で苦しんでいた頃、森田療法を勉強し、やったことがあります。内観法やバイオフィードバック、自律訓練法やその他のリラクセーション法もたくさん試しました。 自分のものの考え方や受け取り方に偏りがあるから、それを「変えないといけない」。そういう観点で変容に取り組むと、頭ではわかっているけれども、気持ちがついていかなくなり、変われない自分を責めてしまうんです。「もっと要領よくなれ」と言われ続け、ずっと、できない自分が苦しかった。まるで修行僧かと感じたこともありました。 嫌いなものは嫌い、嫌なものは嫌、恐いものは恐いんです。苦手なものは苦手なんです。この感情があるから、認知は簡単には変わらないんです。 2011年7月24日、「認知」をテーマに、私はこんな記事を書いていました。今日は認知の話をしたいと思う。 前に認知行動療法について、少しお話ししました。認知行動療法では、 人間の気分や行動が認知のあり方(ものの考え方や受け取り方)の影響を受けることから認知の偏りを修正し、問題解決を手助けする と考え、その療法の流れは、、 認知・思考の意
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あなたの身体に潜む「他者」の細胞

2023年9月現在のヘルスカウンセリング研修は、ソーシャルスキルを学ぶことよりイメージセラピー(SAT療法)を体感し、修得することに力点が置かれています。先日、認知行動療法とSAT療法の違いについて書きましたが、認知を変えるのが、これまでの方法では難しいからなのです。だって、そう簡単に修行僧にはなれませんから。 それでSAT療法についても、ここで書いていきたいと思うのですが、その基礎知識として、「マイクロキメリズム」というものを知ってください。以前、このテーマについてClubhouseでお話ししたことがあるのですが、とても多くの方が興味を持って聴いてくれました。今日ご紹介するのは、2011年4月26日に書いたものからです。 記事に引用した日経サイエンスのバックナンバーページは、すでに無くなっていました。日経サイエンス2008年5月号 の中でJ. L. ネルソン(フレッド・ハッチンソンがん研究センター)の論文(J.Lee.Nelson:Your cells Are My cells,Scientific American,February 2008)が紹介されています。「あなたの身体に潜む“他者”の細胞」…なんとも、衝撃的なタイトルですね。バックナンバー紹介ページから、そのまま引用します。 妊娠中に胎盤を通して,母親と胎児の間で互いに細胞が行き来する──これだけだったら,さほど驚くにはあたらない。胎盤を通じてさまざまな物質が行き来していることは周知の事実だ。だが,このときに行き来した細胞が,その後もずっと定着しているとなると話は別だ。実の母子といえども免疫系から見れば“他者”。
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