286.突然、音信不通に…SNS上で話題の「人間関係リセット症候群」って何?
・突然、音信不通に…SNS上で話題の「人間関係リセット症候群」って何? 精神科専門医に聞いた
ある出来事をきっかけに、突然、これまで築いてきた人間関係を断ち切って“リセット”してしまう――。そうした行為を指す「人間関係リセット症候群」という言葉が、最近SNS上などでよく聞かれるようになりました。具体的な行動としては、「突然、仕事を辞める」「連絡先を全て削除し、音信不通になる」「誰にも告げずに突然引っ越す」などが挙げられます。
こうした衝動に心当たりがある人は少なくないようで、SNSでは「これすごく分かる」「時々、何もかもリセットしたくなることがある」といった声があるようですが、実際にリセットし、後悔の念で苦しむ人もいます。「人間関係リセット症候群」とは何なのか、精神科専門医の田中伸一郎さんに聞きました。
「願望を言葉にする」ことが、状況の再点検につながる
Q.いわゆる「人間関係リセット症候群」とは何ですか。
田中さん「『人間関係をリセットしたい』という気持ちは、しばしば日常会話で耳にしますし、診療の場面でも話題に上ることがたまにあります。しかし、医学的な病気ではありませんし、心理学の教科書にも載っていません。よって、『人間関係リセット症候群』という専門用語は存在しません。
実際に、『知り合いが誰にも何も伝えず、突然いなくなる』『連絡が取れなくなる』などしたら、急病でなければ、その人が何らかの事故やトラブルに巻き込まれた可能性を心配するのではないでしょうか」
Q.「人間関係をリセットしたくなる」原因として、どのようなことが考えられますか。
田中さん「先述したように、医学的な病
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