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役に立たない風景や思い出

これを読んで何かためになることはない。そうそう、この話にはこんなオチがあってこれを伝えたかったと、始めから意図するものも無い。何となく自分の周りに巻き起こる風景を描いている。風景とは見えたものだけでなく、会話やその時こころの中に見えた景色など。そのなかには、過去の出来事とつながり「思い出」というやわらかな言葉で包んだ惨事もある。そのとき生々しかった感情は瑞々しさが失われ今では艶も無い。だからこそ冷静に書ききれる。しかし、そんな景色を丁寧に書いていくとまた違う新しい何かに繋がる。だから繰り広げられた小さなドタバタ劇を思い出しながら書いていく。日頃から優しい心で人と接する「日頃から優しい心で人と接する」 こんな言葉を見つけて、毎日毎日後悔している。 接する人が私の交際範囲であるから、その広さはたかが知れてる。その狭い範囲ですら、言葉が描くような穏やかな空気のなかに私はいない。  ついつい、また声を荒げてしまった。 「また、何か触ったでしょ」 テレビが映らなくなったと私の部屋に母親が飛び込んできた。 もう何回もこんなことを繰り返している。他人から見れば些細な、取るに足りない、どうでもいいような家族の会話だ。介護のはなしで、ベッドから動けないとか、徘徊してしまうとか、そんな大ごとではない。でもいつも、「こんなことがあった」と、過去の出来事が積み重なっていく。厄介事は今も進行中のように頭から映像と音声が離れない。だから「テレビが映らなくなった」と部屋に飛び込んできたときも、そのとき起きた事件(?)でなく、ずっと前から続いていたイライラのなかに再び深く潜る感覚があった。 声を荒げたあとの後
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