対話AIがウィンドウズに搭載されても、ますます「やりがい」「就業能力」が求められる!?—藤井聡太・山中伸弥の対談からAIの付き合い方が見えてくる

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コラム
こんにちは!モチスキゼミの
山内康義(やまうち やすよし)です。

今日は、
長野県佐久平に、高校生の就活講習で参りました。
道中、大宮を通過して視界が開けると、
新幹線の車窓からは、上信越の青い山脈が広がり、心がワクワクしました。
佐久平駅を降りると、
風が強いのですが、よく晴れ渡り、澄みきって、気持ちが良いですね。

さて、本日の日経新聞1面は、
6月から試験提供するという
「マイクロソフト、ウィンドウズに対話AI 文章でイメージ→自動的に作業」の見出しが目に飛び込んできました。
Chat GPTの親会社のマイクロソフト社のベストセラーである
ウィンドウズに搭載するだろうと、想定していましたが、
いざ、文中の
「例えば、AIに文章でイメージや骨子を伝えるだけで自動的に
ソフトを立ち上げ、企画書やメールの下書き、業務報告のグラフ、
プレゼン資料の自動作成、ウェブ会議の要約といった業務を任せられる。」といわれたら、これから世の中はどう変わっていくのか、
ぐるぐる思いを巡らせたくなります。

現在の対話AIの文章作成レベルは、
ありきたりな、そつのない文章を例示するChat GPTがエンジンですが、
これから想像以上のスピードで、深層学習により賢くなっていくでしょう。

たとえば、
小説をつくろうとすれば、
三島由紀夫風に書いてくれとか、谷崎潤一郎風に書いてくれと指示すれば、格調高い文体をはじき出してくれることでしょう。
となれば、
自分で調べて、相手への思いを込めて、独自オリジナルで作成した文章で
あることが、貴重がられて、評価する時代となり、オリジナリティーを査定する認証ソフトや制度が流行するかもしれません。

それは、
世の中の文章作成のテクニックレベルは、上がることでしょう。
しかし、ただ単にAIからコピペするだけの人間で安住してしまうか?

はたまた、
AIをうまく使いこなして、成果を生み出そうと、
さらに向学心をもって学び続ける人間になれるか?
重要な岐路を迎えることでしょう。

たとえば、

●事実は何か?本質は何か?作者は、問い続ける必要があるでしょう。●何がリアルで、何がバーチャルなのか?作者は、モノ・コト・意味を追いかける必要があるでしょう。●自分は何者か?何をしたいのか?作者は、探求し続けなくてはいけないでしょう。などと考えていくと、将来は、やりがいをしっかり捉えて仕事していかないと、AIの奴隷になるか、仕事を取って代られることになりかねません。

つまり、仕事では、
AI活用によって、仕事の量が飛躍的にはける好都合な職種があるでしょうが、仕事の質を問われたら、斬新性・独自性・差別化するために、
AIを参考にした文書とその背景にある、
あなたならではの志・価値観・使命感が問われる時代になるでしょう。
また、就活では、AIの出現により、
まずます自らの心がまえである信念(志・価値観・使命)を明確にして、「やりがい」を持つことが求められるでしょう。

やりがいとは……
●仕事が面白い
(好奇心を持つ、向上心が湧く、チャレンジ精神で、行動に移すなど)

●職場への信頼感
(仕事を高められる、やり抜く、尊敬できる先輩がいる、任されるなど)

●仕事への誇り
(お客様から認められる、喜ばれる、尊敬される、自尊心が持てる)
●仲間との一体感
(面倒見がいい、話をよく聞いてくれる、話しやすい、皆で助け合っているなど)
●自分の存在価値
(成長できる、成果を上げ続ける、自分が活かされているなど)
のある仕事をみつけることがポイントとなるでしょう。

よくよく考えてみれば、
AIを道具にして、職種の中身が変わるかもしれませんが、
人々の心を動かし、人々とともに共感しながら、任されて、信頼されるためには、人の「就業能力」(心がまえ×人間性×思考・行動力×知恵)を
総合的に評価されることに、変わりないでしょう。

つまり、AIが全盛になれば、
評価されるのはテクニック・スキルだけで判断されず、
人への思いやりや人の役に立とうとする利他心などが含まれる
「●心がまえ、●人間性、●思考・行動力、●知恵」からなる成果を
生み出す就業能力が、ますます重視される時代になることでしょう。

たとえば、システムエンジニアは、
課題解決・価値創造するにとって重要な、
上流の提案(コンサルティング)・要件定義・設計フェーズは、
情報収集・解析など部分的にAIを活用することはあるでしょうが、
人間が背景・情緒を読み取り、
最適化、意思決定することは変わらないでしょう。

それに対して、
下流の開発(プログラミング)・テスト・運用フェーズの多くは
AIにとって代わることが予想されるのではないでしょうか。

実際に、藤井聡太・山中伸弥対談集『挑戦―常識のブレーキを外せ』では、
藤井さんが
「人間とAIの対決というところから、また新たな段階に入ったというか、
AIを活用して逆に人間がどう強くなるかに移っていると思います。」との
話からも裏付けられますね。

ご精読、どうもありがとうございます。
毎日コツコツ進めていきましょう!
就活モチスキゼミコーチ 山内康義

1.マイクロソフト、ウィンドウズに対話AI 文章でイメージ→自動的に作業

2023/5/24付日本経済新聞 朝刊

<リード文>
【シリコンバレー=渡辺直樹】米マイクロソフトは23日、6月に対話型の人工知能(AI)を基本ソフト(OS)「ウィンドウズ11」に搭載すると発表した。


変わりそうだ。
6月から試験提供する新機能の「ウィンドウズ・コパイロット」は画面を置き、文字で入力して一括して作業を指示したり、質問したりする。(後略)

2.Windowsに対話型AI搭載、デモ公開コピペで文書要約

2023/5/24 11:00 日本経済新聞 電子版

<リード文>【シリコンバレー=渡辺直樹】米マイクロソフトがパソコンの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ11」に対話型人工知能(AI)の搭載を始める。23日に開いた開発者会議のデモでは、メイン画面の右側にAIとやりとりする画面を置き、議事録の要約やイラストの作成・共有といった作業を一括して依頼する様子を公開した。6月から試験提供する「ウィンドウズ・コパイロット」はパソコンのメイン画面の右側にAIへの指示画面を呼び出して操作する。「コパイロット」は
副操縦士を意味し、人の言葉で指示して業務をAIが自動支援する仕組みだ。すでに業務ソフトでは一部導入し始めているが、個別のソフトを立ち上げなくても、パソコンの操作全体をまかせられるようになる。(後略)

3.チャットGPT、検索と融合 最新情報回答マイクロソフト、グーグルに対抗

2023/5/24付 日本経済新聞 夕刊

<リード文>
【シリコンバレー=渡辺直樹】米マイクロソフト(MS)は23日、提携する米新興オープンAIが開発する対話型人工知能(AI)「Chat(チャット)GPT」に
MSの検索エンジン「Bing(ビング)」を搭載すると発表した。

ウェブ検索の情報を使い、より最新の情報を回答できるようになる。
<引用>
ms.png




4.Vチューバー2万人支えるピクトリア、AI活用で個別に対話

2023/5/24付 日本経済新聞 朝刊

<リード文>
アニメ調のキャラクターが動画を配信するバーチャルユーチューバー(Vチューバー)で、
Pictoria(ピクトリア、東京・中央)は人工知能(AI)で受け答えするVチューバーとファンがアプリを年内にも投入する。

新興勢はキャラの魅力を高める技術でファンの心をつかむ。

ファンが画面に「おはよう」と話しかけると、
Vチューバーが「おはようございます。今日は28歳の誕生日ですね。
おめでとうございます」と自動で返答する――。


ピクトリアのVチューバーは人が介在せず、AIのみで動く。

「年内にも20~30体のキャラクターをリリースしたい」(明渡隼人最高経営責任者=CEO)といい、動画サイトの「ユーチューブ」などで露出を増やす。

<引用>
Vチューバ―.png


5.リーダーシップ 先輩に学ぶ立教大、相手目線の授業運営 上智大は聞く力で朝食レシピ

2023/5/24付 日本経済新聞 朝刊

<リード文>
大学では学生同士で議論したり、
アイデアを出し合ったりしながら授業や活動に取り組む機会が増えてくる。

仲間や後輩をどう束ねていけばよいか、リーダーシップに悩む学生もいるだろう。
そんなときは先輩の試行錯誤の体験に耳を傾けてみよう。授業や活動を前に進めていくための貴重なヒントになるだろう。

仲間と対話重ね、信じて任せ切る 学生リーダーの共通点
2023/5/24付 日本経済新聞 朝刊

学生リーダーたちの取り組みは全く異なるものの、大事にしてきた姿勢には共通点がある。

リーダーとして不安や悩みを乗り越え、参加学生が自ら考える機会をつくり、
行動してもらおうという姿勢だ。

実社会においても、組織の中で「信じて、任せる」という姿勢を貫くことは非常に難しい。

学生リーダーは自らの役割を客観的に意識しながら、仲間との対話を大事にし、
まとめていく解を導き出したのだろう。

悩みながらキャンパスで試行錯誤した体験が人生の進路の選択につながる場合もある。

津田塾大学を卒業した前田美樹さんは、経済や社会を支える世の中の仕組みに着目し、

いまの就職先を選んだという。キャンパスが平時を取り戻しつつある。

身近な先輩の体験も参考にしながら、チャレンジをしてみよう。
自らの関心や適性に気づくきっかけになり、新たな可能性を切り開く一歩になるかもしれない。(編集委員 倉品武文)
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