みなさんは、"カウンセリング"という言葉を聞いて、どんなものを想像するでしょうか?
日本で初めてカウンセリングが導入されたのは1950年代だと言われていますが、それから70年近く経った現在、カウンセリングという言葉は、かなり一般的に浸透しているのではないかと思います。
でも、実際にカウンセリングを受けたことのある人は、どのくらいいるでしょうか?
少なくとも、現代日本における心理カウンセリングは「一般的な人々の多くが、日常の中で気軽に受けられる、身近なもの」という印象には、まだまだちょっと遠いのかなと、私は感じています。
勿論、カウンセリングの有効性に気付いて、上手に活用しているという方は今でも少なくないと思いますが、今後もっともっと、たくさんの人にとって身近なものになっていく分野だと思っています。
そこで今回は、カウンセリングとはどういうものなのか、私なりに学んできた中で、少しお話してみようと思います。
"カウンセリング"というのは、問題を抱えている人に対して、人間が本来持っている"成長力"を活用し、"自立的解決"に向かうことを、コミュニケーションを通して援助するものです。
カウンセリングと聞くと、うつ病などの精神障害を治療・緩和させる"治療的カウンセリング"を思い浮かべる方が多いと思いますが、それだけでなく、情緒や人間性を豊かにさせ、成長させる"開発的カウンセリング"というものがあります。
全てのカウンセリングの基礎となる来談者中心療法を提唱した、アメリカの心理学者カール・ロジャースは「人間は誰しも、自己を維持し、自分自身を発展させる"自己成長力"を持っている」と考えていました。
つまり、問題の解決方法を最もよく知っているのは、問題を抱えたその人自身であり、自ら"気付き"を得ることで、問題の解決や改善に向かっていく、という考え方です。
問題を解決してゆくのはあくまで相談者さん自身であり、カウンセラーではありません。
例えば「最近パートナーとうまくいかない」という内容の相談を受けたとして、当然ですがカウンセラーには、そのパートナーの方に直接働きかける権限はないのです。
カウンセリングというのは、他人であるカウンセラーとの対話を通して、自分自身の内面と向き合い、ひとりでは自覚が難しい部分に気付くことで、前へ進む道を探るものだと、私は思っています。
他人や過去、環境を直接変えることは難しいですが、自分の考え方や行動を変えていくことは出来ます。
そして、自分自身が「変わる」という選択をすることで初めて、間接的に周囲の状況を動かしていくことも、きっと可能になっていく。
そのための支援をするのが、カウンセラーの役割なのだと思います。
人は、変わりたい時に、変わりたいように、変わりたいペースで変わることが出来ます。
状況をどうにかしたいけれど、自分ひとりではどうにも出来ない……そんな心のお悩みごとがありましたら、お気軽にご相談下さいませ。