逮捕されました。

記事
マネー・副業
西暦2000年。

Y2K(ワイツーケー)なんて、
かっこいい呼び方もされていました。

当時、
まだスマホもなく、
ようやくガラケーが普及した程度で、
ガラケーでのインターネットはiモードというサービスが全盛で
家庭にパソコンがあるなんて
相当な物好きしかいなかった頃です。

情報の入手は、雑誌、新聞、テレビ、ラジオがメインでした。

年始になり、
月給以外での副業をしたいと考えていた私は、
購読している新聞に、自動販売機のオーナー募集の案内を見つけました。

N日本販売(※仮名)という名古屋の業者です。

自動販売機といっても、子ども用のガチャガチャです。

それを設置することで、
中のカプセルトイ(ガチャガチャ)を補充する際に集金するということです。

料金は自販機が一台で25万円前後だったように思います。

月に月収が1台で3万円になるのではという営業マンKの話でした。


それをローンを組むのですが、自販機の商品の売り上げから抜いていくので
毎月、1万円少々、支払っていきます。

1年少々で、支払いを済ませば、自販機は自分の物になるとのことでした。

私の自販機が設置されているという
名古屋市の中区大須の
酒屋系コンビニLにも見学に行きました。

ゆっくり返済していたのに、
もう少し多めに返済してほしいと電話されるようになります。

そして、ようやく完済したころでした。
なぜか営業マンに連絡が取れなくなりました。

逃げられたのです。

地元の大手新聞に募集があるからと安心してはいけませんね。

警察にも連絡したのですが、
こういうトラブルは民事不介入なので、
消費者生活センターに相談してほしいということでした。

そうはいっても、このような相談窓口は
平日のみしか開いておらず、
有給休暇を取らねばなりません。

証拠となるであろう、営業マンの名刺、領収書、新聞なども
持参していくことになるでしょうが、
自分の仕事の合間に行ける時期や、センターとの日程のタイミングが合わないとか、
民事裁判などで長引くのではないかと思い、
結局、自分の注意が足りなかったということで
あきらめることといたしました。

そもそも、この金額では民事訴訟をするには安すぎて費用負けします。

車のナンバープレートを
メモをしておいても良かったかもしれませんし
契約の際に事務所に視察に行くべきでしたね。

自販機もやや古いようにも見えたのでした。

この自販機業者は、その後、
あまりにも小額な詐欺では飽き足らず、
FX投資のセミナーを開催するという業種に転向したとのこと。

その首謀者Iは全国の投資家、
約3千名から約117億円を集めたのだそうです。

投資セミナーの会員になれば
FXの取引で運用の利益を得られると勧誘したものの、
実際には運用はしていなかったといいます。

それにより、所得税の脱税などで
2015年、
名古屋地検闘争部に
所得税法違反罪で起訴、詐欺容疑で逮捕。

Iは懲役14年。

追徴金は14億円だそうです。

支払う能力が無くても死ぬまで、追徴金を支払い続けることとなるのです。

こちらのIの前身の業種での被害は13万円少々でしたが、
FXでの被害者はやり場のない気持ちだったでしょうね。

一昔前までは、
会社に勤めさえできれば安泰などと言われていましたが、
もはや安全神話は過去のこととなりました。

自分で事業を興すということは
なんでも疑ってばかりでもいけません。

「石橋を叩いて渡る」

を通り超えて、

「石橋を叩いて壊して渡らない」
でもいけません。

なるべくなら、
会社勤め、アルバイト、パートでも
固定給が確保されているうちに
小額、安価で始められるものから着手してみましょう。

後に、私は事業主となりましたが、
役に立たなかった情報や教材、セミナー費用は経費としております。

できれば、ノーリスク ハイリターンが望ましいですが、
ローリスク ローリターンだとしても
収入の柱をいくつか持てるようになれば
良いですね。


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