給料が上がれば仕事は楽しくなる?

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皆さま
いかがお過ごしでしょうか。

私は現在医薬品研究職をしています。研究分野ですので創造的なアイディアが求められる仕事です。創造性を高める方法を日々調べていますが、逆に下げてしまうという情報を見つけたので紹介させていただきます。

ハーバードビジネススクールの教授であるテレサ・アマビルの研究で、芸術家の創造性に関する調査を行いました。

芸術家の作品には2種類あります
①誰かからの依頼で作った作品
②誰に頼まれたわけでもない自主的に制作した作品

上記2種類の作品を他の芸術家たちに評価してもらった結果、①の作品は自主的に制作した②の作品と比較して、創造性ははるかに劣ると評価されました。

他人から依頼されると見返りとして金銭を受け取ることになります。お金などの報酬、ご褒美は視野を狭めることになります。期待に応えなきゃ、期限を守らなくきゃ、相手の希望を組まなければなど・・・遊びというよりも仕事になってしまうからです。

そのほかの美術大学生を対象にした研究でも、学生時代に外発的動機付け、いわゆるご褒美や報酬をより多く受けた学生は、その後のキャリアで成功する確率が低かったそうです。上手くいかない時期は誰にでもあります。その際にコツコツと腐ることなくやり続ける人が成功します。やり続けるためにはその作業が楽しくなくては続きません。正に内発的動機付け(自分の内側からくる楽しさなどのモチベーション)が必要になります。外発的動機付けが無いと動けない人は、それが無い時にその作業をやり続けることが出来ません。

今の仕事が楽しくない人は是非とも給料が安いから、ボーナスがもっと高ければやる気になるのにという考え方を変えてみると良いかもしれません。短期的には良くても長期的には必ず効果がなくなります。

それよりも、自分なりに楽しくなる要素を見つけていくことが長期的に楽しくその仕事をこなすコツになります。言われたことをやるのではなく、必死に勉強して自分なりのアイディアを出して、その仕事やテーマが進むようになると一気に楽しくなってきます。そして、楽しくこなしているうちに結果が出ます。結果が出るとますます楽しくなるというループに入ります。仕事をゲーム化する、業務に変化を持たせる(効率化するためのノウハウを見つけるなど)、ほかのスキルを習得するためにその業務を利用する(心理学で相手にお願い事をするためのテクニックを学んで仕事で使ってみる)など目線を変えるのも効果的です。

皮肉なことですが、上記美術大学生の研究では自分の内側からくるモチベーションで作業している人ほど成功し、結果的に多くの報酬を手に入れました。

長期的な視点を持つことも大事かもしれません。


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