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塾講師になってから数年が経ち、
授業や生徒対応にも自信がでてきた頃、
僕はある地域の校舎での2番手講師として勤務することになりました。
その地域は、
平均の学力が高くなく、
塾講師の中では
「その地域には行きたくない」
と言う講師さえいるような場所でした。
そういうところの方がやりがいあるのになぁと
思いましたが。
その地域の2番手、つまり、室長の次です。
その異動があり、
初めての授業。
今まで授業を頑張ってきたこともあり、
5段階評価でもほとんどの生徒が「5」をつけてくれました。
そして、生徒とも仲良くなり、数か月経ちました。
その時の塾では、
模試や塾内テストで、全校舎のランキングが出ます。
僕の校舎は下から数えた方が早い校舎でした。
その順位を目の当たりにしていると、
「やっぱり僕の授業はイマイチなのかな」
と感じるようになりました。
これをスランプと呼んでいいのかわかりません。
しかし、少し自信をなくした瞬間でした。
そんなとき、
社内のメールで夏合宿の案内がきました。
夏合宿とは、
その名の通り、地方の旅館を貸し切って行う勉強合宿です。
4泊5日で立派な旅館に泊まりで行きます。
対象は中3の受験生。
しかも、
各校舎で学力の高い子たちのみが集まる合宿です。
そこで授業を行う先生たちは、
基本的に立候補制で強制ではありません。
僕は、普段合わない先生たちにも会えるし、
こういう機会は積極的に参加しようと決めていたので、
立候補し、英語講師のひとりとして参加することになりました。
そして、第1回の夏合宿ミーティング。
周りの先生たちを見ると、
なんとまあ、そうそうたるメンバー。
うちの会社のアベンジャーズみたいなメンバーが参加者でした。
正直、この先生たちの授業を見て学べる嬉しさ半分、
このメンバーの中で僕大丈夫かな?という不安半分でした。
僕は、授業どうしようかといろいろ考えましたが、
正直に、自分の授業をしようと思いました。
そしてしっかり準備し、
本番当日を迎えました。
生徒たちは、各校舎から集まったトップ層の子たちです。
つまり、普段会っている自分の校舎の生徒ではなく、
初めて会う生徒たちです。
1つの教室に約50人。これが1クラスです。
また、この合宿中は、
毎日生徒アンケートがあります。
・今日一番わかりやすかった先生は?
・今日一番印象に残った先生は?
・今日の各先生の評価
など、いくつかの質問に生徒に匿名で答えてもらい、
夜のミーティングで発表されます。
総合点で1位~3位の先生は表彰されます。
そのことは事前にきいてはいましたが、
僕はそんなことは全く気にしていませんでした。
そして、自分の授業の番が来て、
その日初めて会う生徒たちの前に立ちました。
「正直な自分の授業」
まず話したことは、
「この4日間勉強したって学力なんてあがらないよ」
あんまり塾の先生が言わないセリフですよね。
でも、正直な気持ちでした。
学力を上げに来ているんだったら間違っている。
いろんな先生たちから
「学力の上げ方」
「やり方」
を学んで帰れと。
それを続けた人だけがこの合宿を価値あるものにできると。
自分の伝えたいことを伝えました。
授業が終わり、
夜のミーティング。
僕はミーティングに参加しながら、
なんとなく次の日のやることや授業の確認をしていました。
生徒アンケートの発表の時間になりました。
「僕には関係ないや。4位くらいに入っていればいいかな」
そんなことを考えながら聞いていると、
残念ながら4位にも入っていませんでした。
「あぁ、だめだったか」
「明日1位や2位の先生の授業みて勉強させてもらおう」
そんなことを考えていました。
というか、
僕はそんなことより明日の授業の復習をしていました。
3位!〇〇先生!
2位!○○先生!
「1位!尾田先生!」
「・・・えぇ?僕?」
「尾田先生!圧倒的な差で1位ですよ!」
「ひとことどうぞ!」
と、マイクを渡されました。
「自分が一番楽しんで授業しました」
その次の日、
僕の授業の時には、
後ろに授業参観みたいに先輩講師がたくさん並んで
僕の授業を見ていました。
塾講師になりたての頃は
「先生かえてほしい」
と言われていた僕が、
他の先生が僕の授業を見に来るまでになりました。
すごい嫌でした。
でも、
その出来事は確かに自信になりました。
結局、4日間のうち3日間授業を担当して、
1日目1位、
2日目2位、
3日目1位
という結果でした。
その後、
合宿が終わり、
自分の校舎に戻り、
いつもの生徒といつものスタッフとの
日常が戻りました。
しかし、
合宿前とは確かに違う自分がいました。
そして、
模試の順位や塾内テストの順位も少しづつ上がっていきました。
あの合宿で僕が生徒に伝えたことは、
もしかしたら、
自分自身に言っていたのかもしれません。
確実にあの合宿でいろんな先生たちから
いろんな技術や考え方を学ばせていただいたし、
その中で自分も一矢報いたことは、自分の財産になりました。
この授業に対する熱量が、
ここから数年後に自分の将来を大きく変えていくことは
この時はまだわかりませんでした。
ちなみに、
合宿からの帰りは生徒たちと同じ貸し切り電車に乗って帰ります。
その時に、
たくさんの生徒から
「サインください!」と列ができて
合宿で使ったテキストなどにたくさんサインして
あたかも人気講師になった気分でした。
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