私は、人を育てようとしていたわけではなかった。 ― 楽しい職場にしたかった。それが、私の人材育成の始まりだった。―

私は、人を育てようとしていたわけではなかった。 ― 楽しい職場にしたかった。それが、私の人材育成の始まりだった。―

記事
ビジネス・マーケティング
私は、

長い間、

多くのスタッフと、

一緒に働いてきました。

人材育成についても、

ずいぶん考えてきました。

評価制度。

面談。

役職。

目標。

教え方。

伝え方。

いろいろな仕組みを、

作りました。

でも、

最初から、

「人を育てよう。」

と思っていたわけではありません。

始まりは、

もっと単純でした。

楽しい職場にしたい。

ただ、

それだけでした。

会社が、

まだ小さかった頃です。

私と、

アルバイトとの年齢差も、

それほどありませんでした。

定休日になると、

スタッフと店に集まることが、

よくありました。

慰労会のようなものです。

仕事中ではありません。

だから、

話す内容も、

仕事だけではありませんでした。

学校のこと。

恋愛のこと。

卒業したら、

何をしたいのか。

将来、

どんな仕事をしたいのか。

そんな話を、

自然にしていました。

そこには、

面談のような、

堅苦しさはありません。

スタッフも、

「社長に、

どう思われるだろう。」

そんなことを、

あまり考えずに、

自分の言葉で、

話してくれていたのだと思います。

私は、

その話を聞くことが、

好きでした。

そして、

必要だと思えば、

自分の考えも伝えました。

時には、

真剣になりすぎて、

相手を、

泣かせてしまったこともあります。

でも、

当時の私は、

それを、

人材育成だとは、

思っていませんでした。

ただ、

一緒に働く人を知りたかった。

できれば、

楽しく働いてほしかった。

その人が、

これから何をしたいのかも、

知りたかった。

それだけだったのだと思います。

そして、

不思議なことに、

チームは、

少しずつ強くなっていきました。

同じ人数。

同じ設備。

同じメニュー。

それでも、

チームの状態によって、

店の力は変わります。

スタッフ同士が、

うまくつながっている店は、

動きが違います。

空気も違います。

そして、

売上にも、

それが表れました。

私は、

それを、

何度も経験しました。

やがて、

店舗が増えました。

スタッフも、

増えました。

すると、

それまでと同じやり方では、

続けられなくなりました。

全員と、

定休日に集まることはできません。

一人ひとりと、

同じ時間を過ごすことも、

難しくなります。

そこで私は、

初めて、

人を育てるということを、

意識するようになりました。

評価の仕組みを作る。

目標を見えるようにする。

面談する時間を作る。

成長する道筋を、

分かりやすくする。

会社が大きくなっても、

一人ひとりが、

自分の成長を、

見失わないようにしたい。

そう考えました。

でも、

人材育成に、

力を入れれば入れるほど、

私は、

別の難しさにも気付きました。

仕組みを作れば、

人が育つわけではありません。

面談をすれば、

その人のすべてが、

分かるわけでもありません。

言葉を尽くせば、

必ず伝わるわけでもありません。

期待していた人が、

会社を辞めることもあります。

理解していると思っていた人が、

想像もしなかった行動を、

することもあります。

私は、

ずいぶん悩みました。

どうすれば、

人は成長するのか。

どうすれば、

自分で考えるようになるのか。

どうすれば、

伝わるのか。

でも、

考え続けるうちに、

私は、

少しずつ、

考え方を変えるようになりました。

人は、他人が完成させるものではない。

本人が、

経験する。

本人が、

失敗する。

本人が、

考える。

本人が、

自分で決める。

そして、

本人が、

前へ進む。

私にできるのは、

その途中で、

何かを伝えること。

必要な時に、

少し力を貸すこと。

考えるきっかけを、

作ること。

それくらいなのかもしれません。

昔の私は、

スタッフを、

「育てている。」

と思っていた時期もあります。

でも今は、

少し違います。

私も、

スタッフから、

たくさんのことを、

教えてもらいました。

人によって、

伝え方を変える必要があること。

自分の考えが、

必ず伝わるわけではないこと。

期待と、

相手の人生は、

別のものであること。

人は、

自分とは、

違う考えを持っていること。

私は、

スタッフと向き合いながら、

自分自身も、

何度も考え方を変えてきました。

だから、

私の会社の経営理念は、

「人を育てる」

ではありませんでした。

「共に成長」

でした。

スタッフだけが、

成長するのではありません。

会社も、

成長する。

私も、

成長する。

お客様や、

取引業者さんとも、

一緒に成長していく。

誰かが、

誰かを完成させるのではなく、

関わる人たちが、

それぞれの経験を通して、

少しずつ前へ進んでいく。

今振り返ると、

私がやりたかったのは、

そんな会社だったのだと思います。

最初は、

難しいことなど、

何も考えていませんでした。

ただ、

楽しい職場にしたかった。

それだけでした。

でも、

一緒に笑う。

一緒に悩む。

失敗する。

考える。

そして、

また前へ進む。

その積み重ねが、

いつの間にか、

私の人材育成になっていました。

ずいぶん遠回りしました。

それでも、

最初から最後まで、

変わらなかったものがあります。

一方的に、

誰かを育てたいのではなく、

一緒に成長したい。

私の人材育成の始まりも、

最後にたどり着いた答えも、

結局、

そこだったのだと思います。


🐾アオ日記

主人は、

人を育てようとして、

ずいぶん悩んだらしいにゃ。

アオは、

主人を育てようとは思わないにゃ。

でも、

主人は、

アオと暮らして、

少し成長したはずにゃ。

これも「共に成長」にゃ🤣🐾

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