私は、自分で判断することの大切さを伝えた。 ― その言葉は、いつか私自身に返ってきた。―

私は、自分で判断することの大切さを伝えた。 ― その言葉は、いつか私自身に返ってきた。―

記事
ビジネス・マーケティング
私は、

会社を経営していた頃、

社員に、

こんなことを伝えていました。

「自分で判断することが、自分の命を守る。」

仕事では、

いつも、

誰かが答えを教えてくれるとは限りません。

何かが起きた時、

社長へ聞く。

店長へ聞く。

指示を待つ。

それでは、

間に合わないことがあります。

その場で、

何を優先するのか。

今、

自分に何ができるのか。

自分で考え、

自分で判断しなければならない時があります。

私は、

その判断の積み重ねが、

責任感になると思っていました。

そして、

その人への信頼や、

評価にも、

つながっていく。

結果として、

自分自身を守ることにもなる。

そう考えていました。

社員会議で、

この話をする時、

一つの出来事を、

例に出したことがあります。

2014年、

韓国で起きた、

セウォル号沈没事故です。

私は、

その事故を通して、

社員に考えてほしいことがありました。

誰かの指示だけを、

待っていていいのか。

自分が、

その場で、

どんな責任を持っているのか。

今、

何を優先しなければならないのか。

自分の頭で、

考えてほしい。

飲食店でも、

同じです。

目の前には、

お客様がいます。

一緒に働く、

スタッフもいます。

何か問題が起きた時、

「社長に聞いていません。」

「店長から、

指示されていません。」

それだけでは、

済まないことがあります。

だから私は、

自分で考える。

自分で判断する。

そして、

自分にできるところまで、

行動する。

そんな人になってほしいと、

伝えていました。

でも、

その言葉は、

思いもしなかった形で、

私自身へ返ってきました。

社員会議の後、

一人の社員から、

退職の相談を受けました。

その社員には、

駅前の一等地で始める、

新しい業態の責任者を、

任せる予定でした。

その話も、

一緒に進めていました。

私は、

これからの会社を、

担ってほしいと思っていました。

その社員が、

退職を考えた理由を、

私に話しました。

「沈む船には、乗れない。」

私は、

社員会議で、

自分が話した言葉を、

思い出しました。

自分で判断することが、

自分を守る。

そう伝えたのは、

私です。

そして、

その社員は、

自分で考え、

自分で判断しました。

この会社から、降りる。

もちろん、

私が伝えたかった答えではありません。

私としては、

会社に残り、

一緒に、

次の店を作ってほしかった。

でも、

そこで、

一つの矛盾に気付きました。

自分で判断してほしい。

そう言いながら、

自分が望む判断だけをしてほしい。

それでは、

自分で判断することにはなりません。

経営者にとって、

優秀な社員が辞めることは、

困ります。

まして、

新しい店舗を、

任せようとしていた人です。

でも、

その人の人生は、

会社のものではありません。

自分の未来を、

どう考えるのか。

残るのか。

辞めるのか。

最後に決めるのは、

本人です。

私は、

それを、

受け入れるしかありませんでした。

そして、

その頃の私は、

会社そのものについても、

大きな判断を迫られていました。

このまま、

続けるのか。

どこまで、

続けるのか。

どんな形で、

終わらせるのか。

私は、

会社の先を、

考え始めていました。

残る人には、

最後まで働いてくれた分を、

できる限り返したい。

退職する人には、

次の場所へ、

できるだけ良い形で進んでほしい。

私なりに、

考えていました。

でも、

私の頭の中を、

社員がすべて知っているわけではありません。

ある社員から、

こんなことを、

言われたことがあります。

「最近の社長は、

何を考えているのか、

分かりません。」

そして、

続けて、

こう言われました。

「計画倒産させるつもりですか?」

私は、

驚きました。

もちろん、

私には、

そんなつもりはありませんでした。

会社を、

どう終わらせるのか。

その中で、

そこで働く人たちに、

何ができるのか。

私は、

それを考えていました。

でも、

私が何を考えているのかを、

相手が、

同じように理解しているとは限りません。

逆に、

社員が、

何を考えているのかも、

私には、

すべて分かりません。

そして、

この経験で、

私は、

もう一つ学びました。

同じ言葉を聞いても、

人は、

同じ答えを出すとは限らない。

私は、

「自分で判断してほしい。」

と伝えました。

その社員は、

本当に、

自分で判断しました。

ただ、

その答えが、

私の期待とは、

違っただけです。

人に、

自分で考えることを求める。

人に、

自分で判断することを求める。

それは、

自分の正解を選んでもらうことではありません。

その人が、

自分の人生を考え、

自分で答えを出すことです。

だから、

自分で考えてほしいと願うなら、

その答えが、

自分の期待とは違う可能性も、

受け入れなければならない。

私は、

そう思うようになりました。

自分で考える。

自分で判断する。

自分で進む道を決める。

私は、

それを、

社員に伝えていました。

そして、

いつか、

その言葉を受け取った社員が、

自分の判断で、

私のもとを離れていきました。

少し皮肉な話です。

でも、

今は、

それでよかったのだと思います。

自分で判断することの大切さを伝えるなら、

その人が出した答えまで、

自分のものにしてはいけない。

私は、

自分が伝えた言葉から、

最後には、

自分自身が、

教えられました。

🐾アオ日記

主人は、

自分で考えて、

自分で決めろと言うにゃ。

アオも、

毎日そうしているにゃ。

寝る場所も、

遊ぶ時間も、

全部、

自分で決めるにゃ。

でも、

ご飯の時間だけは、

主人が決めているにゃ。

そこだけは、アオに決めさせてほしいにゃ🤣🐾

■関連ブログ


◆飲食店の利益改善について相談したい方はこちら

◆経営不振や資金繰りでお悩みの方はこちら


#品田知紀のリメイクシリーズ

▶リメイクシリーズ 次回予告

私は、人を育てようとしていたわけではなかった。
― 楽しい職場にしたかった。それが、私の人材育成の始まりだった。―

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す