なぜ私は、いきなり自動化しないのか
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業務を効率化したい、
という相談を受けることがあります。
その中で、
よく出てくる言葉があります。
「自動化したい」
「仕組みを入れたい」
気持ちは、とてもよく分かります。
ただ、実務を見ていると、
少し立ち止まりたくなる場面もあります。
今の状態のまま自動化すると、
何が起きるだろうか、
と考えてしまうからです。
整理されていないデータ、
前提がそろっていない手順、
人によって解釈が違うルール。
こうしたものは、
自動化すると消えるのではなく、
そのまま拡大されることがあります。
以前、
Web配信で届くZIPやPDFを扱う業務でも、
同じことを感じました。
便利な仕組みはそろっている。
機能も十分。
でも、
届き方や扱い方が整理されていないと、
どこかで手作業が残り、
結局、負担は減りませんでした。
そこで私は、
いきなり自動化するのではなく、
順番を分けて考えるようになりました。
まずは、
何が届いているのか。
どういう状態なのか。
それが見えるところまで戻す。
この段階では、
まだ答えを出しません。
自動化するかどうかも、
システムを入れるかどうかも、
決めないままにします。
判断を先に延ばす、
という選択です。
不思議なもので、
この「判断をしない時間」を取るだけで、
その後の選択肢が増えることがあります。
何を自動化すべきか、
どこは人がやったほうがいいか。
落ち着いて考えられるようになるからです。
私は、
システム導入や自動化は、
ゴールではなく、
途中の通過点だと思っています。
先に下地を作り、
必要なところに、
必要な仕組みを入れる。
それだけで、
業務の景色は大きく変わります。
最近は、
Web配信で届くZIPやPDFについて、
まず「整えるところ」だけを
切り出して考えることが増えました。
全部を一度に解決しなくても、
そこまで戻せるだけで、
現場は少し楽になります。
こうした前処理の考え方は、
特別なものではありません。
ただ、
忙しい日常の中では、
後回しにされやすいだけだと思っています。
もし今、
「便利なはずなのに、なぜか楽にならない」
と感じている業務があれば、
一度、立ち止まってみるのも
悪くないかもしれません。