なぜ多くの会社は「売上」を追ってしまうのか?

記事
ビジネス・マーケティング

1.売上は伸びているのに、なぜか苦しい

売上は伸びている。
それなのに、なぜか経営は楽にならない。
 ・売上は過去最高
 ・現場は忙しい
 ・しかし、利益は思ったほど残らない

こうした状態に違和感を持ったことはないでしょうか。
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2.なぜ人は「売上」を見てしまうのか

多くの会社で、売上が最も重要な指標になっています。
理由はシンプルです。
 ・分かりやすい
 ・数字として見えやすい
 ・外部にも説明しやすい

つまり判断しやすい指標だからです。
しかし、ここに大きな落とし穴があります。
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3.売上は「結果」であって「中身」ではない

売上は重要な指標です。
ただし、それはあくまで結果です。
売上だけでは、次のことは分かりません。
 ・その売上でいくら利益が残っているのか
 ・どの商品で稼いでいるのか
 ・どの取引が実は赤字なのか

売上は“中身”を教えてくれない指標です。
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4.売上を追うと何が起きるか

売上を中心に経営すると、現場ではこうなります。
 ・値引きしてでも売る
 ・数量を優先する
 ・利益は後回しになる

その結果
 ・忙しいのに儲からない
 ・売上は増えるがキャッシュが残らない
 ・現場の負担だけが増える

「成長しているのに苦しい会社」が出来上がります。
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5.なぜこの状態から抜け出せないのか

問題は、売上を追うこと自体ではありません。
それ以外の見方を持っていないことです。

例えば
 ・商品ごとの採算が見えていない
 ・どこで利益が出ているか分からない
 ・原価の前提が曖昧

この状態では売上でしか判断できないため、同じことを繰り返します。
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6.なぜ売上思考になるのか(組織の問題)

ここまでの話は、多くの経営者が「分かっている」と言います。
それでも売上中心の経営から抜け出せないのはなぜか。
それは、組織構造の問題です。
例えば、機能別に組織が分かれている場合
 ・営業:売上を作る
 ・製造:コストを抑える
 ・管理:全体を見る
という役割分担になります。

このとき営業にとってのKPIが売上になるのは自然です。

問題はここからです。
管理者も同じ指標で見てしまうこと
これで何が起きるか。
 ・営業は売上を追う
 ・値引きしてでも案件を取る
 ・結果として利益が毀損する
組織として"利益"ではなく、“売上最大化”に向かってしまう
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7.KPI設計をどう変えるべきか

ではどうするか。
答えはシンプルです。
👉 KPIを階層で分ける
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① 現場(営業)
 ・売上
 ・案件数
 ・受注率
➡動きやすさを優先
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② 管理者(マネージャー)
 ・限界利益
 ・限界利益率
 ・商品別・取引先別の採算
➡判断の質を担保
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③ 経営層
 ・営業利益
 ・固定費構造
 ・事業全体の収益性
➡利益構造を見る
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同じ指標で全員を評価しない
これが重要です。
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8.売上の“切り方”を変える

もう一つ重要なのが、売上の見方です。
多くの企業では商品別の売上は見ています。
しかし、それだけでは不十分です。
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① 取引先別で見る
 ・どの顧客で稼いでいるのか
 ・どの顧客が利益を圧迫しているのか
➡大口顧客ほど利益率が低いことも多い
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② 取引先別 × 商品別で見る
 ・どの商品を誰に売ると利益が出るのか
➡戦略が見える
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③ 可能であれば限界利益まで見る
 ・売上だけでなく「いくら残るか」
➡意思決定の精度が上がる
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この視点を入れるだけで
 ・値引きの判断
 ・営業方針
 ・商品戦略
が大きく変わります。
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9.売上は重要だが、それだけでは不十分

ここまでの内容をまとめると
 ・売上を見ること自体は間違いではない
 ・しかし売上だけでは判断できない
 ・組織設計とKPI設計が重要

問題は「売上を見ること」ではなく
「売上しか見ていないこと」です。
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10.では、実務で何から始めるべきか

いきなり全てを変える必要はありません。
まずは次の3つで十分です。
 ・商品別の採算を出す
 ・取引先別の売上を整理する
 ・可能であれば限界利益まで把握する

これだけでも「どこで稼いでいるか」が見えるようになります。
見えるようになれば
 ・値引きの判断が変わる
 ・営業の優先順位が変わる
 ・経営の意思決定が変わる

売上を見る経営から構造で見る経営へ。
この一歩が、最も大きな変化になります。
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11.最後に

売上を追うこと自体は間違いではありません。
しかし、売上だけを見ることは危険です。
経営は「どれだけ売ったか」ではなく、
「どこで稼いでいるか」で決まります。

もし
 ・売上は伸びているのに利益が残らない
 ・どこに問題があるのか分からない
 ・商品や取引先ごとの採算が見えていない
といった状況であれば、一度構造を整理する必要があります。

実際の支援では
 ・利益構造の可視化
 ・KPI設計の見直し
 ・商品別・取引先別の採算整理
といった形で、現状を整理しながら改善の優先順位を明確にしていきます。

「売上はあるのに利益が出ない」状態には、必ず原因があります。
その原因を構造で捉えることができれば、経営は一気にシンプルになります。

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