「聞いていない」を防ぐ。採用時の説明と就業規則でできるトラブル予防

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法律・税務・士業全般
従業員を採用したあと、次のような場面に直面したことはありませんか?

・「その条件は聞いていません」と言われた
・会社の想定と、本人の認識が食い違っていた
・職場のルールが守られず、対応に悩んだ

こうしたトラブルは、入社後に突然起こるように見えて、
実は採用の段階にすでに原因が潜んでいることが少なくありません。

この記事では、採用時に押さえておきたいポイントと、
就業規則など社内ルールを整えておく意味について、
順を追ってお伝えします。

1.トラブルのもとは「伝わっているはず」という思い込み

会社側が「当然わかっているだろう」と思っていることでも、
応募者や新入社員の受け止め方は違うことがあります。
よくあるのは次の3つです。

・勤務時間・休日のズレ
会社は「繁忙期は残業をお願いしたい」と考えていたのに、本人は「定時で帰れる職場」と理解していた。休日の扱いも、説明が足りなければ同じようにズレが生じます。

・仕事内容のズレ
会社は幅広い業務を任せるつもりだったのに、本人は「自分の担当は特定の業務だけ」と思っていた。

・職場ルールの未周知
遅刻・欠勤の連絡方法、休暇の申請手順、情報の取り扱いなどが伝わっていない。本人に悪気がなくても、知らなければ行き違いは起こります。

もちろん、すべてのトラブルを採用時に防げるわけではありません。
ただ、事前の説明と確認によって減らせるものは確実にあります。

2.採用時に確認したい3つのポイント
① 労働条件をはっきり伝える

労働時間、休日、賃金、仕事内容、契約期間などは、明確に示す必要があります。労働条件の明示は法律上の義務でもあります。

口頭だけで済ませず、労働条件通知書などの書面で、後から本人も会社も内容を確認できるようにしておきましょう。

② 仕事内容や働き方の認識をすり合わせる

担当業務、勤務時間、期待する役割を具体的に説明します。大切なのは、伝えるだけで終わらせないことです。「どう理解されたか」を応募者にも尋ねて、認識が合っているかを確かめましょう。

③ 職場のルールを早めに伝える

入社後に守ってほしいルールは、できるだけ早い段階で触れておきます。たとえば次のような内容です。

・遅刻・欠勤時の連絡方法
・休暇の申請方法
・服務に関するルール
・情報管理・秘密保持のルール

採用時にすべてを細かく説明する必要はありません。
「入社後、どこを見れば確認できるか」が分かる状態にしておけば十分です。

3.説明だけでは限界がある理由

どれだけ丁寧に説明しても、それだけで十分とはいえません。

従業員が増えたり働き方が変わったりすると、新しいルールが必要になる
口頭の説明は、担当者によって内容がばらつきやすい

そこで必要になるのが、会社のルールを文書として整えておくことです。

就業規則には、労働時間、休日、休暇、服務規律といった職場の基本ルールを定められます。ルールが明確であれば、採用時の説明に一貫性が生まれますし、入社後に従業員から質問を受けたときも、会社として同じ基準で答えられます。

4.採用から入社後まで、一本の線でつなぐ

採用時のトラブル予防と就業規則の整備は、別々の話ではありません。大切なのは、採用時に伝える内容と、入社後に運用するルールが一致していることです。

次のような流れで考えてみてください。

採用時:労働条件と仕事内容を明確に伝える
入社時:職場のルールや手続きを説明する
入社後:就業規則や社内規程に沿って、一貫した労務管理を行う

この流れがつながっていれば、会社も従業員も「何を基準に動けばよいか」を確認しやすくなります。

就業規則は、問題が起きたときのためだけのものではありません。日頃からルールを見える形にし、従業員が安心して働ける環境をつくるための土台です。

5.自社のルール、一度見直してみませんか?

採用に力を入れている会社ほど、入社後の労務管理まで見据えておくことが重要です。次の2点を、ぜひ確認してみてください。

採用時に説明している内容は、就業規則の内容と一致しているか
今の会社の実態に、就業規則が合っているか

就業規則は、作って終わりではありません。実態に合った内容に整え、従業員に分かる形で周知し、きちんと運用してこそ意味を持ちます。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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