「36協定や就業規則は、どこの労働基準監督署に提出すればよいのか」
「支店や店舗の分も、本社の管轄にまとめて提出してよいのか」
届出の際に、このように迷うことはありませんか。
今回は、労働基準監督官としての勤務経験を持つ社会保険労務士が、管轄の調べ方と、企業が注意したいポイントを簡単に解説します。
1 管轄は原則として「事業場の所在地」で決まる
労働基準監督署の管轄は、原則として、対象となる事業場の所在地によって決まります。
本社だけでなく、支店・店舗・工場などが独立した事業場に当たる場合は、それぞれの所在地に応じて管轄を確認します。
人事や給与計算を本社でまとめているからといって、すべての届出先が本社の管轄になるわけではありません。
なお、独立した事業場に当たるかどうかは、組織や労務管理の実態によって判断が必要な場合もあります。
2 管轄の労働基準監督署を調べる方法
まず、届出対象となる店舗や営業所などの住所を確認します。そのうえで、厚生労働省や都道府県労働局の公式サイトにある所在地・管轄一覧を確認しましょう。
同じ市内でも、町名によって管轄が分かれる場合があります。市区町村名だけでなく、その先の住所まで確認することが大切です。
判断に迷う場合は、事業場の所在地と届出・相談の内容を伝えて、労働基準監督署に確認するとよいでしょう。
3 36協定・就業規則は、本社の分だけで大丈夫?
36協定届や、届出義務のある就業規則は、原則として事業場ごとに所轄の労働基準監督署長へ届け出ます。
複数の拠点がある会社では、次のような点を確認しましょう。
- 本社以外の事業場でも、必要な届出をしているか
- 各事業場の36協定の対象期間を把握しているか
- 就業規則を変更した際に、必要な届出をしているか
- 新設・移転した拠点の管轄を確認しているか
一定の要件を満たす場合は、本社一括届出を利用できる仕組みもあります。ただし、届出の種類や提出方法によって条件が異なるため、事前の確認が必要です。
4 提出先とあわせて、届出の内容も確認しましょう
管轄が分かっていることと、必要な届出が適切に行われていることは別です。
提出先の確認をきっかけに、36協定や就業規則の内容が、現在の働き方や会社の実態に合っているかも点検してみましょう。
「36協定の作成・届出に不安がある」
「就業規則を長年見直していない」
「自社に必要な手続を整理したい」
このようなお悩みがありましたら、凪社会保険労務士事務所へご相談ください。元労働基準監督官の社労士が、会社の状況に合わせて対応をお手伝いします。