【MSWノート#3】退院後どこへ行けばいいのか?〈施設編①:特養・老健

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※この記事は別サイトに掲載した内容を一部編集したものです。
ご家族の施設選びや退院支援に悩む方のヒントになれば嬉しいです。

病状が落ち着いたものの、自宅での生活は難しい。
かといって、該当する病院もなく、入院継続ができない──
そういった方に残されたもう一つの選択肢が、「高齢者施設」です。
ただ、一言に“施設”といっても、種類がとにかく多く、
費用も条件もバラバラです。
実際に現場では、
「どこが空いてるの?」
「うちはどこに行けるの?」
「そもそも、どうやって探すの?」
「実際いくらかかるの?」
と戸惑われるご家族が本当に多くいらっしゃいます。
今回はその中でも、まず「特別養護老人ホーム(特養)」と
「介護老人保健施設(老健)」について、
制度と現実の両面から、MSWの視点で解説していきます。

▼ 特別養護老人ホーム(通称:特養)

「特養」は、終身で入所できる公的な高齢者施設です。

▶ 受け入れ条件:介護保険「要介護3以上」
ADLがかなり低下している方(例:車いす~ベッド上の生活)や、
中〜重度の認知症の方が主な対象となります。
▶ 月額費用:8~15万円前後(1割負担想定)
いわゆる“コミコミ”の金額で、
施設利用としては非常に安価な部類です。
▶ 入所期間:原則「終身利用」
途中退所を求められることは基本的になく、
看取りまで含めた長期的な生活の場になります。

✅ 注意点:満床が常態化している
重介護者を・ずーっと・安く看てくれる!!
みんな入所希望します。
なので希望者が非常に多く、常に満床状態です。
特に、月8万円台の低料金の特養は人気が集中し、
年単位の待機が必要になることも珍しくありません。
一方で、月15万円ほどの高額帯の特養であれば、
最近は比較的スムーズに入所できるケースも増えています。
※ただし、地域によって大きく差があるため注意が必要です。

▶ 病院退院時の“特養退院”は通らない?
制度上は、退院先として特養を希望することは可能です。
しかし、実際は長期待機が必要なため、
病院からは退院先として認められないケースが多いのが現実です。
そのため、「特養入所待ち」をしながら別の退院先(施設や病棟)との
同時調整が必要となります。

▼ 介護老人保健施設(通称:老健)

「老健」は、退院後すぐに自宅へ戻るのが難しい方が、
リハビリを受けながら再び在宅生活に戻ることを目的とした施設です。

▶ 入所条件:要介護1以上(要支援は対象外)
▶ 入所期間:原則3か月〜数年
(施設や入所者の状態によって異なります)
▶ 月額費用:おおよそ15〜18万円(1割負担/コミコミ)

✅ 注意点
老健は終身利用できる施設ではない。
 → 原則「入所期限」があり、退所先(自宅・施設など)を事前検討が必要。
入所中は、原則として通院等の病院受診不可(医師判断・緊急時を除く)
 → そのため、施設が薬を処方するので取り扱えないといけません(種類が多い・高額の薬・特殊な薬など不可)、また看護師が少ないので
医療行為が必要な方は不可(簡単なものならば可)となります。

✅ ご本人への説得もしやすい!?
現場ではよく、入所を促す際にご本人から
「施設なんか入りたくない、家には戻れないんだろ!」「家に帰りたい」
と拒否されることが多々あります。
本人が認知症でも寝たきりでも本人希望・同意がなければ施設入所は
できません。家族希望で無理やり施設へ連れていくこともできません。
高齢者の方々は、老人ホームすべて死ぬまで入れられる所という
イメージを持たれている方が多い印象です。
「老健は一時的にリハビリをして、またお家に戻るための施設なんですよ」
と説明します。
“終身で入る施設ではない・リハビリをやってまた家に帰るため”
ということで、ご本人の納得を得られることが多々あります。

▶ 老健を「特養待機」で使う。
老健を**「特養の空き待ち期間」として活用するケース**も
よく見られます。
特養はすぐに入所できないことが多いため、
「まずは老健に入所しながら、特養の順番を待つ」
という流れは、現実的かつ有効な支援方針のひとつです。

📝 まとめ
特養・老健は制度的にはっきり役割が分かれていますが、
実際の現場では現実のギャップに振り回されるケースが少なくありません。
「入れたいけど空いていない」
「使えるけど、使い方に制限がある」
「制度ではOKでも、現場では通らない」
「要件は満たしているのに、施設の対応ができない」
等々、患者状態・家族希望・支援者の受け入れなど“すり合わせ”が重要になってきます。
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