MSWノート#2】退院後、どこへ行けばいいのか?〈病院編〉

記事
コラム
※この記事は別サイトに掲載した内容を一部編集したものです。
ご家族の施設選びや退院支援に悩む方のヒントになれば嬉しいです。

主治医から「○○で入院し、△△を行い治療して、
完治したので退院となります」と説明されたとき、
もし入院前と同じくらいのADL(身体機能)や認知機能が保たれていれば、
「おかげ様でよくなりました、ありがとうございました」と
早期退院でも不安なく帰れるご家族も多いと思います。

しかし、実際には入院中にADLが大きく低下したり、
認知機能が落ちてしまった(いわゆる“ボケてしまった”)
ケースも少なくありません。
「入院前と同じ生活ができない」「自宅に帰ることすら難しい」──
そうなってしまったとき、多くのご家族が真っ先に感じるのが、
**「じゃあ、どこに行けばいいの?」**という深い不安です。

■ 選択肢は「病院」か「施設」
自宅での生活が困難になった場合、
選択肢は大きく分けて「病院」か「施設」のいずれかになります。
それでは、まず病院の種類とそれぞれの特徴について説明します。

▼ 病院の種類と特徴
◎ 急性期病院(例:一般病棟)
病気やけがの治療が目的の病棟です。
入院が必要な方に対して治療を行い、終了すればすぐに退院となります。
入院期間は短く、“治すこと”を目指す病院です。
◎ 慢性期病棟
● リハビリ病棟(地域包括ケア病棟など)
急性期の治療を終えた後、ADL(日常生活動作)が低下した方が、
回復を目的に入院する病棟です。
入院期間はおおよそ1~1.5か月程度。
対象となるのは、リハビリの効果が見込める方であり、
かつ自宅へ退院することが前提とされています。
たとえば、「寝たきりの方を歩けるようにしてから施設へ移す」などの
目的では使えません。
また、リハビリ病棟にも種類があり、
対象疾患や入院可能な日数に制限があります。
● 療養病棟
すでに治療を終えたものの、医療的な管理が引き続き必要な方が、
長期入院を前提に過ごす病棟です。
例として、点滴管理、経管栄養、吸引などが日常的に
必要な方が対象になります。
ただし、ここは治療や延命を目的とした病棟ではありません。
そのため、急変時の心臓マッサージや気管内挿管などの救命処置には
対応していない病院が多く、
ご家族としても「どこまで医療的な対応が希望されているのか」を
整理しておくことが大切です。
◎ 終末期病棟(緩和ケア病棟)
がんなどの終末期の患者さんが、
痛みや苦しみを和らげながら過ごすことを目的とした病棟です。
本人の希望を尊重したケアが行われ、面会制限が緩やかであったり、
穏やかな環境づくりがされていることが特徴です。
ただし、どの施設もほぼ満床状態であることが多く、
すぐに入院できるとは限りません。
多くの場合、一時的に自宅や他の施設で過ごしながら
空きを待つ形になります。

■ 入院=医療保険が適用されます
ここまで紹介した病棟はいずれも「入院」扱いとなるため、
医療保険が適用されます。
費用は、所得や年齢によって異なりますが、
一般的な収入の方であれば月額およそ15万円前後になることが多いです。

■ 病院のメリットとデメリット
病院の最大のメリットは、
各専門職(医師・看護師・リハビリ職・薬剤師・栄養士など)が
常駐している点です。
急な病状変化にもすぐに対応でき、処置・検査・投薬が
その場で完結する安心感があります。

一方で、大きなデメリットとして挙げられるのが、面会制限の厳しさです。
かつては「24時間面会OK」「家族の病室宿泊OK」といった対応も
ありましたが、現在では多くの病院で制限が厳しく、
自由に会うことが難しい状況が続いています。
特に高齢者や終末期の患者さんにとっては、
家族との時間が精神的な支えになるため、
この点をどう捉えるかは、ご家族にとっても非常に悩ましいポイントです。

ここまで、入院後に「自宅へ帰ることが難しくなった場合」の選択肢として、病院の種類やそれぞれの特徴についてご紹介してきました。
それぞれに役割や制限があり、
**制度だけでは語れない現場の“空気”**があります。
そして、いざ選ぶとなると、情報の多さや条件の細かさに
戸惑うご家族も多くいらっしゃいます。

次回は、もうひとつの選択肢である「施設」についてお話しします。
・特別養護老人ホーム(特養)
・介護老人保健施設(老健)
・有料老人ホーム
・在宅介護という選択肢
など、それぞれの違いや制度的な位置づけ、現場でよくある疑問について、
わかりやすく、現場の視点で整理していきたいと思います。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す ココナラコンテンツマーケット ノウハウ記事・テンプレート・デザイン素材はこちら