前回、基礎感覚が子どもの学力に影響があることを書きました。今回は、学習の躓きとその原因追及の重要性について書きたいと思います。
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉があります。
プロ野球の選手・監督として有名な故野村克也さんの座右の銘として有名になりましたが、この言葉、もともとは肥前国 第9代平戸藩主「松浦 清」の言葉です。「偶然に勝つことはあっても、偶然に負けることはない。失敗の裏には、必ず落ち度があるはずだ。」ということを家臣に伝える意味で言ったそうです。
これは、子どもたちの学習についても言えることだと思います。
「偶然でテストで点がとれることはあります。けれども、できない子どもは、偶然ではなく、必ず何かしらの原因があります。」
算数は、比較的わかりやすいかと思います。最初の躓きは、1年生の「いくつといくつ」で10の補数が身に付いているか、身に付いていないか。ここで、躓いてしまった子は、この先の繰り上がりや繰り下がりの計算の学習に影響することははっきりしています。また、かけ算九九が身に付かないまま進級すると当然ですが、割り算に影響します。
もっと感覚的なのをあげると「3」を見て具体物である「〇〇〇」が頭の中で、想起できない子どもがいます。このようなお子さんは、10進法の理解も十分でない場合が多く、十五を数字で書いてというと「105」と書いてしまいます。
よく、小学校の低学年で、ブロックや100玉そろばんを使うのは、こういった数量感覚を養う意味もあります。こういった具体物の操作は、とても大切です。デジタル社会の現代、子どもたちの生活体験が減少してしまっていることから、いろいろな躓きの原因が潜んでいます。
・キャッシュレスが、お釣りの計算の機会を奪う。
・デジタル時計が、時計の読み方だけでなく、時間の量的な感覚を衰えさせている。
などなど
私が若いころは、算数が苦手なお子さんでも、お金に例えてあげれば、繰り下がりができた子どももいましたし、100円玉10円玉1円玉で10進法を感覚的に身に付けている子もいました。ICカードでタッチ決済となった今は、それもなかなか難しい状態です。
一人ひとり、どこで躓き始め、どこが不足しているのかを知ることはとっても大切です。そのうえで、抜けている部分を埋めていく必要があります。
多くの場合、反復練習不足が原因になっていることが多いので、反復練習ができる、我慢強さ的な部分もポイントです。
こういった観点から個別に子どもを見ていくと、「なぜできないか」がわかり、解決策も見えてます。