2週間でTOEIC900点を達成する勉強法

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2020/9のTOEIC公開テストで900点を取得しました。
そのときの勉強方法を紹介していきます。

想定する読者

ある程度普遍的なことについても書いていますので、誰にとっても参考になるとは思っています。
しかし、特に2週間の勉強だけで900点を目指す場合、以下の能力が最低でも必要です。

・高校レベルの英文法を十分に理解している
・英検準1級レベルの語彙力と長文への耐性を持っている
・英検準1級レベルのリスニングを合格点以上聞き取ることができる

もっと具体的に言うのであれば、

・今TOEICを受けても700点は取れる
・いくらでも時間を掛けていい(聞き直してもいい)なら8割以上得点できる

程度の英語力が必要です。
つまり、本稿は700点レベルの人が短期間で900点に達する方法、と読み替えてもよいでしょう。
もしそこまで達していない方はこちら
(執筆予定)
の勉強法を試して頂ければと思います。

このブログで扱わないこと

本稿では、あくまで勉強方法に的を絞って説明します。
実際の問題の回答の切り方や、先読みなどのテクニックは扱いません。

TOEICを受ける心構え

TOEICにおいて大切なのは全てにおいて、とにかくスピードです。
基本的に、TOEICの問題は時間さえ掛ければある程度得点できるようにできています。
TOEICで700点を取れるのであれば、時間を掛ければ900点以上取ることができます。(逆に、時間を掛けても7割程度の得点率ならば、これから述べる勉強方法でそれ以上の点数を引き出すのはほぼ無理です)
700点は英語力のベンチマークの一つと言えるでしょう。700点が取れないのであれば、文法・語彙・読解力・聴解力のどれかに深刻な問題があります。
まずはそれを直さなければ先には進めません。

使う参考書

今回の勉強方法で使う参考書は、

・中村紳一郎,Susan Anderton 監 ,小林美和,Bradley Towle 著
TOEIC® L&Rテスト精選模試 リスニング3
・中村紳一郎,Susan Anderton 監 ,小林美和,Bradley Towle 著
TOEIC® L&Rテスト精選模試 リーディング3
・公式TOEIC® Listening & Reading 問題集 7

だけです。

選定理由

先にも述べましたが、TOEICにおいて大切なのは全てにおいて、とにかくスピードです。
問題形式に慣れることで、本来ならば時間を掛けなければ取れないような得点を、短時間の回答でも取れるようにする必要があります。

精選模試3について
精選模試3はTOEICの本番を想定した問題が5回分収録されています。
この問題集はリスニング・リーディング共に非常に難易度が高いです。

まずリスニングは早くてクセが強く、聞き取りにくいです。内容は複雑で、文章も長いです。part2なんかは特に難しく感じると思います。

リーディングも文章が長い傾向にあり、part7の後半などは全ての文書に目を通さないと回答できません。part5も、本来のTOEICの1.5倍位時間がかかります(私の場合)。

この問題集は、問題形式に慣れること、難易度の高い問題で高地トレーニングをすることを狙いとしています。

5回もやれば小一時間語れるくらいには形式に慣れます。
そして、難易度が高いと言っても、何度も聞き直したり、読み直せば理解できる程度なので、良い負荷になります。

※後ろの方に得点率と実際の点数の対応表がありますが、これは殆ど当てになりません。

公式問題集について

私個人の意見としては、公式問題集は必ずしも必須ではないと考えています。
通常の問題集も、結局公式問題集を参考に作られているので、間接的にそのエッセンスは得ていますし、何より、公式問題集は模試よりも簡単だからです。(あと高い)

公式問題集を使う目的は、本番のナレーションとTOEIC本番のレベル感を感じるくらいです。これだけを何度も解き直すような使い方はしなくてもいいと思います。

勉強方法

私が実際に行った勉強の方法は次の4ステップです。

①問題を2回解く
②解説を読んで解き直し
③散歩する
④音読する

ひとつひとつ解説していきます。

①問題を2回解く(リスニング・リーディング共通)
step1.普通に解く
まず、時間を測りながら普通に問題をときます。
精選模試の場合、制限時間+10分程度であれば許容範囲です。
難しいので、それくらいはどうしてもかかってしまいます。でもOKです。それで何も問題ありません。
このとき、回答の根拠が乏しい問題・よくわからなかった問題には必ず解答用紙にマークを付けてください。(△・☓等)
見直しはしなくても良いです。

step2.丸付け
回答の番号だけを見て丸付けを行います。

step3.とき直し
間違えた問題+回答の根拠が乏しい問題を、制限時間なしで解き直します。
リスニングに関しては、何回聞き直してもOKです。

Step4.丸付け
間違えた問題+回答の根拠が乏しい問題を再度採点します。
ここで間違えた問題に関しては問題集にマークします。

②解説を読んで解き直し(リスニング・リーディング共通)
Step1.解説を読む
間違えた問題+回答の根拠が乏しい問題について、解説を読みます。
スクリプトや和訳も確認しておきましょう(900点を目指す方なら、聞き取れなかったところはあっても、リーディングで読めなかった部分は殆ど無いと思います)。
リスニングに関しては、聞き取れなかったところとスクリプトをよく確認するようにしてください。

Step2.とき直し
問題集にマークされた問題を再度解き直します。
さすがに間違うわけないやろと、もうスクリプトも和訳も完全に覚えちまったわ、と思うかもしれません。寧ろ覚えてしまって何も問題ありません。
スクリプト暗記、和訳暗記大歓迎のチート状態ですが、それでも尚、もう一度問題を解いて内容を定着させてください。
このとき、問題集にマークされた問題は解説にもマークしてください。

③散歩する

さて、一番気になるこの項目です。

やることは2つです。
問題を解いてから1時間以上休憩し、
リスニング問題を聞きながら40分程度の散歩に出かける、それだけです。

Step1.休憩
問題を解いてから1時間以上休憩する。
ここまでの勉強で4時間はかかると思います。一気にやってしまいたい気持ちは分かりますが、脳を落ち着かせるためにも休憩しましょう。
また、復習まで時間を置くことで、長期記憶としてスクリプトが脳に保存されます。
英語の試験でどれだけ多くの英語に「見覚えがあるか」の勝負です。見覚えがある英文はそれだけ脳の処理が早くなり、楽に読めます。リスニングでも同じです。聞いたことがある言い回しは脳が早く処理してくれるので、その分考えることにリソースを割けます。

Step2.散歩
リスニング問題を聞きながら40分程度の散歩に出かける。

スクリプトを脳に定着させるために行います。
この散歩があるのと無いのでは結果が相当変わります。

TOEICで700点前後で、そこからなかなか先に行けないという方の多くは、問題を解くスピードが足りていません。
問題を解くスピードを上げるためには、英文を速く処理するのが大切です。
そのために、聞き覚えのある英文として印象づけることで、脳の負荷を軽くし、処理能力をupさせます。

また、このときリスニングを聞きながら、頭の中で設問に答えることも意識してください。
TOEICの場合、問題は紙に書いてありますが、一応声でも読まれます。それに対して脳内で答えます。
といっても難しいことではありません。TOEICのリスニングは設問が簡単なので、例えば「~は誰ですか?」という質問なら紙を見なくても答えられます。
こうすることで、本番でも「答え」の予測力が上がり、設問の先読みの精度も上がります。

わざわざ散歩をする理由ですが、次の2つがあります。

①「ついで感」が良い
散歩の「ついでに」リスニングをやることに意味があります。
日常生活の中でわざわざ椅子に座ってリスニングに集中する、みたいなのって1日の中で2回もできますか?私にはかなりキツいです。まず集中できませんし、眠くもなります。総じて「聞き直す」メリットが失われます。

そこで、散歩をしながらリスニングをやることで、適度に運動に気を紛らわせながらリスニングに取り組むことができます。
歩くだけでは暇です。聞くだけでも暇です。しかし、2つ同時にやると、適度に色々と神経を使うので不思議と集中できるのです。
また、運動とリスニングが同時にできてしまうお得感もあります。これはモチベーションの維持に重要です。

②散歩は脳を活性化させる
適度な運動は脳を活性化させることが知られています。
実際、歩きながらリスニングをすると脳が冴える(気がします。)
個人差はあると思いますが、少なくとも椅子に座って集中するよりも高い学習効果があると私は実感しています。

ですので、例えば洗い物や洗濯などの家事をしながらリスニングをしても同様の効果がある可能性があります。

④音読(リスニングのみ)
最後に音読です。これは寝る前にやりましょう。
本来は全ての問題を音読するのが良いのですが、それだと疲れてモチベーションも下がるので、数を絞り、やり方も簡略化します。(何時間も音読をすると、最後にはグダグダになり、かえって学習効果を下げます)

音読の対象は問題集にマークした問題のみです。即ち、2回間違えた問題だけということです。これらの問題は根本的に聞き取れていないと考えられるので、音読もやって脳に叩き込んでおきましょう。

Step1.リピーティング
音声を流し、スクリプトを読みながら、2~3語遅れて声に出します。

Step2.シャドーイング
音声だけを聞いて、2~3語遅れて声に出します。

これまで散々音声を聞き、スクリプトを読んだので、英文はある程度頭に入っているはずです。
ですので、音読は簡略化して1スクリプトにつき2回で十分です。
音読は全部で30分もかからないくらいになると思います。

スケジュール

勉強のやり方の概要は述べましたが、2週間で900点を取るためにはこれらを効果的に行う必要があります。
ここからは1日ごとのスケジュールを書いていきます。

1日目
第1回模試のリスニング・リーディングを①~④の手順で行う。

2日目
第1回模試の問題集にマークされた問題だけを解き直す(全問正解を目指す)。
第2回模試のリスニング・リーディングを①~④の手順で行う。

3日目
第2回模試の問題集にマークされた問題だけを解き直す(全問正解を目指す)。
第3回模試のリスニング・リーディングを①~④の手順で行う。

4日目
第3回模試の問題集にマークされた問題だけを解き直す(全問正解を目指す)。
第4回模試のリスニング・リーディングを①~④の手順で行う。

5日目
第4回模試の問題集にマークされた問題だけを解き直す(全問正解を目指す)。
第5回模試のリスニング・リーディングを①~④の手順で行う。

6日目
第5回模試の問題集にマークされた問題だけを解き直す(全問正解を目指す)。
公式問題集1回目のリスニング・リーディングを①~④の手順で行う。

7日目
公式問題集1回目にマークされた問題だけを解き直す(全問正解を目指す)。
問題集・解説につけたマークを全て消す。
第1回模試のリスニング・リーディングを①~④の手順で行う。

8日目
第1回模試の問題集にマークされた問題だけを解き直す(全問正解を目指す)。
第2回模試のリスニング・リーディングを①~④の手順で行う。

9日目
第2回模試の問題集にマークされた問題だけを解き直す(全問正解を目指す)。
第3回模試のリスニング・リーディングを①~④の手順で行う。

10日目
第3回模試の問題集にマークされた問題だけを解き直す(全問正解を目指す)。
第4回模試のリスニング・リーディングを①~④の手順で行う。

11日目
第5回模試の問題集にマークされた問題だけを解き直す(全問正解を目指す)。
公式問題集2回目のリスニング・リーディングを①~④の手順で行う。

12日目
公式問題集2回目にマークされた問題だけを解き直す(全問正解を目指す)。
模試の第1回~第3回までの問題集にマークされた問題をとき直し、手順③・④を行う。このとき、間違えた問題には問題集に分かるように異なるマークを付ける。

13日目
模試の第4回~第5回までの問題集と公式問題集第1回・第2回にマークされた問題をとき直し、手順③・④を行う。このとき、間違えた問題には問題集に分かるように異なるマークを付ける。

14日目
12日目と13日目に間違えた問題をとき直し、手順③・④を行う。
明日が試験なら早めに寝る。

おわりに

これが私が2週間でTOEIC900点を取得したときの勉強方法とスケジュールです。
これだけやれば短期間で200点程度伸ばすことが可能です。

現在の勉強方法やスケジュールにご不安がある方は、DMなどにて勉強方法の相談にも乗っております。
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