この方法は、もう何十年と相談される方々へ紹介しているとてもシンプルなワークです。アメリカのバイロン・ケイティ「ザ・ワーク」という著書で知られています。あまりの反響でアメリカで発行された初版は廃版となっています。
あなたをストレスフルにする考えをノートに書きとめ、その文章に大きくは4つの質問をしていくというとてもシンプルなものです。それだけで自分の悩みから解放されて、自分がわかるなんて本当だとは思えない、あなたはそう感じているかもしれません。ですが、この方法はそのシンプルさゆえに、超パワフルな体験をもたらしてくれます。
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このブログ記事では、著書に書かれているコアな補助質問を含めてコンパクトに紹介しています。素直に正直にオープンマインドでこのシートの順番通りにやってみれば、かならずあなたの心に新しい発見、いや、ずっとあなたが追い求めていたものに出会える可能性があります。
大きな流れは以下の三つのステップです。
1.誰かを裁く(ジャッジする)文章(原文)を書きとめる。
2.原文に四つの質問をしていく。
3.原文をひっくり返してみる。
この三つのステップ、この記事に従ってご自分でも体験することが可能です。
ただ、はじめての場合、お一人ではなかなか探求がむずかしいとお感じになるかと思います。もし、あなたが希望すれば、錦之亮といっしょにビデオチャット(音声のみ)60分、またはチャット1ヶ月のサービスも記事の最後に紹介してますので、ご検討ください。
それでは順をおって、このものすごいパワフルなワークの手順を丁寧に無料でご紹介しましょう。
1.誰かを裁く(ジャッジする)文章(原文)を書きとめる。
あなたをストレスにさせる誰か、配偶者や親、兄弟姉妹、恋人など自分に近い人を一人選んでください。その人に遠慮なくきびしい批判をあびせて、例文のように文章を作成してみてください。
1)「私は(誰それに)(イライラしている・怒っている・困っている・そ
の他)。なぜなら(誰それは)~~だからだ。」
例文:私は一郎にイライラしている。なぜなら一郎は自分勝手だからだ。
文章1
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2)その人にどうしてほしいですか?(複数可)
「私は(誰それに)~~してほしい」
例文:私は一郎に優しくしてほしい。思いやりを持ってほしい。私をもっ
と大事にして愛してほしい。
文章2
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3)あなたが幸せになる為にその人に何をしてもらう必要がありますか?
(複数可)
「私は(誰それに)~~してもらうことが必要だ」
例文:私は一郎に優しくしてもらうことが必要だ。
文章3
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4)その人はどうするべき(べきでない)でしょうか。あなたのあらゆるアド
バイスを書いてみて下さい。
「(誰それは)~~するべきだ(べきではない)」
例文:一郎は私をもっと大事にするべきだ。自分勝手な言動を慎むべき
だ。もっと大人になるべきだ。
文章4
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5)その人はどんな人ですか?(複数可)
「(誰それは)~~な人だ(な性格だ)」
例文:一郎は甘えん坊でわがままな人だ。子供っぽい人だ。
文章5
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6)その人との間で二度と経験したくないことは何ですか?
「私は(誰それと)~~は二度と経験したくない。嫌だ」
例文:私は一郎とわがままな喧嘩は二度としたくない。嫌だ。
文章6
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2.原文に四つの質問をしていく。
最初に書いたこの1)から6)までの文章を原文と呼びましょう。この原文それぞれにに以下の四つの質問をして答えていきます。自分自身に正直になってオープンマインドで行ってみましょう。
① それは本当ですか?
② それは絶対に本当だと断言できますか?
③ その考えを信じる時、あなたはどのように反応しますか?
④ その考えがなければ、あなたはどうなるのですか?
注)ワークはあなたの考えをあらためさせようとするものではありません。問いかけによってあなたが信じている考えのほかにあらたな発見があるかないか、素直にみていくだけです。
四つの質問に答えやすくするためにそれぞれに補助質問があります。なかなか答えにくさを感じたりする場合や、より深く感じるためにこの補助質問にも答えてみてください。
①それは本当ですか?
はい、か いいえ、で答えて下さい。
(補助質問)
現実にはどうなのですか?
現実に起きていることが本当のことなのです。それは本当か?を、それは現
実か?としたら答えは「はい」「いいえ」のどちらになりますか?。
原文が現実と言い争っている文章になっていればあなたは必ず悩み苦しみま
す。
★現実と言い争うと必ず負ける。それは100%。
それは誰のする(きめる)ことですか?
原文に書いたことは実際には誰のすることなのか?と問いかけてみましょう
次の三つの領域のいずれかにあてはまります。
・自分の領域(自分がしたりきめたりすること)
・自分以外の人の領域(自分以外の人がしたりきめりすること)
・自然の領域(人間がきめたりしたりすることができない事、天候など)
原文が自分の領域からはみ出て、自分以外の人のすること、きめることに首
を突っ込んだり、自然の領域に入り込んで神業のようなことを言っている場
合、あなたは必ず悩み苦しんでいるはずです。
★自分以外の領域に首を突っ込めば必ず負ける。それは100%
・現実はどうなっているのか?
・それは誰のすることなのか?
この二つの補助質問に答えた後に、お答えください。
あなたが今問いかけている原文は、本当(現実)のことになっていますか?
「はい」か「いいえ」でお答えください。
上の質問で「はい」の場合②にいきます。「いいえ」の場合は③にいきます
②それは絶対に本当だと断言できますか?
はい、いいえ、わからない で答えて下さい。
絶対に本当かと聞かれたらそうとは言い切れないけれど・・・という人は不満顔になっているかも知れませんね。ワークはあなたを特定の方向へ導こうとするものではな く、現実に起きていることをあるがままにみていこうとするだけです。以下の補助質問を自己防衛も自己正当化もせずに、素直に正直に問いかけてみましょう。
(補助質問)
・頭の中で相手が何を考えているのか全て知ることができると言い切れます
か?
・あなたは相手がどうすることが相手の人生において最善(ベスト)な道であ
ると断言することができますか?
・あなたは相手が自分が望むようにしてくれさえしたら、あなたの人生は改善
し幸せになると断言することができますか?
ワークはあなたの最初の原文を否定しているのではありません。あくまでもあなたにとって本当のことをみせようとしているだけです。よってあなたにとって本当のことであれば、どんな答えを出してもあなたは間違っていません。しかし、問いかけている質問に素直に答えていくことで、今まで氣がつかなかったあなたにとっての本当のことを発見していくことがあります。しばらく静かに自分の心の中からの声がどう言うか、どう答えるのかに身をまかせてみましょう。
ここで、「わからない」という答えが出たらからといって何も問題ありません。むしろ「わからない」はとても良い答えです。もし、あなたが①で「はい」と答えたのなら、「わからない」はあなたの頭をとても柔軟にしてくれていることになります。柔軟とはあなたの頭の中から今まで本当だと思っていたものは、もしかしたら思い込みが入っていたり、自分の中での決めつけであることに氣がつきだしたのかもしれません。
【質問①、②にそれでも困ったら・・・】
それは本当ですか? 絶対に本当ですか?という質問はとてもシンプルがゆえに困ってしまうことがあります。書いた文章には反論の余地がないではないかと思えたり、逆に「いいえ」と答えてもなにかすっきりしない場合、文章を以下の方法で修正、追加してあらためて問いかけてみてください。
○書いた文章が事実以外にはないと思えたら・・・
・「それは○○ということを意味する」という文章を作ってみる。
例文で説明します。
「私は一郎にイライラしている。なぜなら一郎は自分勝手だからだ。」
最初の補助質問で、現実はどうか?(それは現実か?)というのがありました。どう問いかけてもそれが事実だと思える場合、あなたをイライラさせているのは事実に対するあなたの解釈であることに気づくかもしれません。
たとえば、「それは一郎が私を愛していないということを意味する」となるかもしれません。そのあなたの解釈に対して、それは絶対に本当か?と問いかけていきます。
○自分が相手にのぞんでいることがとても強いと感じたら・・・
・そうなったら何を得ることができるか?
→「○○してくれさえしたら□□を得ることができる」
たとえば「私は一郎に優しくしてもらうことが必要だ」という例文に、もし一郎が完全に優しくしてくれたら自分は何を得られるか?と問いかけ「そうなったら安心を得ることができる」と思ったとします。そして文章をつなげます。
「私は一郎に優しくしてもらいさえすれば、安心を得ることができる」・・・それは絶対に本当か?と問いかけてみてください。
○相手には特に何も望んでいないという気持ちがあったら・・・
・最悪の場合、何が起こるでしょう?
あなたが最も怖れることを紙の上で限界までリストアップしてみてください。
例えば、「私は淋しい。なぜなら娘が私の元を去ったから」と書いたとします。あなたの恐ろしい筋書きが思い浮かぶ度に、その次には何が起こるだろうと、おびえる子供のように思い切り紙にたくさん書いてください。そしてその書いたことに四つの質問を問いかけてください。
○書いた文章に感情が高ぶらないと感じたら・・・
・あえて書いた文章を「~するべき(べきではない)」という表現に換えてみる。
「私は一郎にイライラしている。なぜなら一郎は自分勝手だからだ。」で、現実にはこうあるべきではないというあなたの信念体系からきているものであれば、あえて「一郎は自分勝手な言い方や行動をするべきではない」というように書き換えてみます。この文章の方が探求しやすいでしょう。「一郎は自分勝手だ」に対してそれは本当か?と質問すると答えは当然「はい」になってしまいます。ですが書きなおした文章「一郎は自分勝手な言動をするべきではい」の場合、それほど確信はもてないかもしれません。
私達は同じことであっても、オープンマインドで心を開いていけば、別のより深い本当のことを掘り下げていくことができるのです。
○自分の書いた文章が絶対に本当だという確信にもとづいているのなら・・・
・証拠はどこにあるのか?
あなたが真摯になって自分にとって本当のことを知りたいのなら、書いた文章の裏側にあるあなたの信念(ビリーフ)をみつけて、それに四つの問いかけを行うとよいでしょう。書いた文章がどうしても本当に思えるのなら、その証拠として何をあげられるかリストアップしてみましょう。
例文:「一郎は自分勝手だ」
証拠 1.私のことを名前で呼ばない。
2.ゴミ出しを頼んでも聞こえないふりをする。
3.ご飯をつくっても食べない時がある。
4.休日は自分の都合ばかりを優先し、家族を放おっておく。
5.自分の予定を教えない。
思いつく証拠をできる限りたくさん書きだしたらその一つ一つに問いかけます
「一郎は自分勝手だ。だから、私のことを名前で呼ばない」 それは本当か?
そして、すべての証拠を吟味し四つの質問をした後に、最初の原文に戻ります
「私は一郎にイライラしている。なぜなら一郎は自分勝手だからだ。」
それは本当か? 絶対に本当だと言い切れるか?その考えを信じたらどう反応し、その考えがまったく無かったらあなたはどうなるのか?
(予備演習):真実の証拠エクササイズ
真実の証拠エクササイズは、あなたが無意識に何を信じさせられているのか(ビリーフ)を発見することができます。ぜひやってみてください。
あなたのことを愛してない(なかった)と思われる誰かを選んでみてください現在関わっている人でも、過去のことでも、亡くなった方でも結構です。
そしてそれが本当だと思われる証拠をリストアップしてください。
そのすべての文章に、四つの質問とひっくり返し(後述)を行なってください
あなたが思ってもみなかったあなたの真実が発見できます。
【それは考えなのか? 現実のことなのか?】
あなたの考えに、それは本当か?絶対に本当か?と問いかけた瞬間、わたしはあなたの敵になってしまいます。なぜなら、あなたはあなたの考えに同意すれば味方になり、同意しなければ自分の考えを攻撃する人とみなすからです。しかしそれは本当でしょうか? それは本当ですか?という問いかけが本当にあなたの敵だと断言できるでしょうか。
本当だという言うことは現実であり事実であり真実だということです。それは本当ですか?を、それは現実ですか?にしても同じことです。「私はあなたの敵」・・・それは本当に現実になっているとあなたが断言することができますか?
その答えにノーの場合、それは本当ではない単なるあなたの考えにすぎないという事が本当のこと、今あなたに現実に起きている事なのです。
③その考えを信じる時、あなたはどう反応しますか?
あなたがストレスフルになっている時、あなたの呼吸は乱れ、体は硬直し、ひどい時にはパニック状態に陥るかもしれません。また、何か食べ物に走ったり逆に何も食べたくなくなったり、あるいはお酒やギャンブル、セックスや薬などの快楽に依存してしまった経験がある人もいるでしょう。誰かや周囲の人に対して厳しくなり、何かを言ったり言わなかったりして人間関係がギクシャクしたり、人といることがわずらわしく感じるかもしれません。そしてひどい場合、自分が自分でないように感じたり、自分の価値観がわからなくなったりして悩みや苦しみの渦から抜け切れなくなる感覚になったりします。
ここでの③の質問は、あなたが特定の考えを本当だと信じた時、自分がどうなるのかを自分にみせてくれる質問です。単純に、イライラする、落ち着かない、困ってしまう・・・等でお答えになる場合が多いのですが、以下の補助質問は自分がどう反応するかをより詳しくみせてくれる質問です。
(補助質問)
a) その考えはあなたの人生に平和をもたらしますか?ストレスをもたらし
ますか?
b) その考えを信じる時、過去や未来についてどんなイメージがみえまか?
c) その考えを信じる時、あなたの体はどうなりますか?(体でどう感じま
すか?)
d) その考えを信じる時、その人や他の人にどう接しますか?
e) その考えを信じる時、自分自身をどう扱いますか?
f) その考えを信じる時、どのようなものに対する依存や執着が始まります
か?
g) その考えをやめたら、起こるかもしれないあなたの怖れることは何です
か?
h) その考えを信じる時、頭の中であなたは誰のするべき事にいますか?
i) その考えを信じる時、あなたは何ができなくなりますか?
すべてに答えなくてももちろんOK ですが、答えてみると自分がどう具体的にストレスフルな状態になり、どんな反応をしてしまうかがわかってきます。
ここでは、自分がどう反応するのかを実際に頭の中で経験するだけです。そして④の質問にいきますが、④の質問にいく前に補助質問として次の二つの問いかけに答えてみるようにしてみましょう。次の質問へのスムースな助けとなるでしょう。
🔵その考えを手放した方がよい理由はみつかりましたか?
(手放す必要はありません)
この質問をする時、みなさんはこう思うかもしれません。あなたの考えはストレスを及ぼすから手放した方があなたの身の為ですよ、という方向にもっといこうとしていると。しかし、そうではありません。ワークはあなたをどこかの方向にもっていこうとはしません。仮にあなたの考えは改善した方がいいですよと言ってみたところで、あなたはその考えを手放せるでしょうか? たぶんそれは出来ないでしょう。考えというのは自分が意識しなくても、朝、目が覚めた瞬間から自動的に出てくるものです。自動的に出てくる考え(自動思考)、それを手放そうとしたって土台無理な話です。また、一定の期間(それはけっこう長い間)あなたが本当だと思ってきた信念(ビリーフ)を、手放そうたってそう簡単には手放すことはできないでしょう。
ワークはあるがままのあなたをみせようとするものです。よって、ぜひその考えは持ち続けてください。手放した方がいい理由がみつかったか、みつからなかったか?というこれはただの質問なのです。
🔵その考えを持ち続けて、ストレスにならないことをあげられますか?
この質問は、その考えをずっと自分がこれから先持ち続けたとして、自分がリラックスすることはあるか、あるいはストレスにならない理由をあげられるか?というイメージをしてもらう質問になります。多くの場合、「リラックスできるようなことはない」または「ストレスにならないようなことをあげることはできない」と答ます。しかし、人は考えに執着しているほど、その考えを本当だと証明するように行動するようにできています。頭の中でもし、何か具体的にあなたがあげることができたら、新ためてこう自分の心に素直に問いかけてみてください。それは本当に自分にストレスにならないことか?と。
考えとは自動的なもので、考え自体には罪はありません。問題になるのはその考えを本当だと信じた時だけです。本当は考えに間違いも正しいもありません。人は信じたものを証明しようと生きます。よって本当だとは言い切れないことを信じると化学反応のようにあなたはストレスフルになるのです。
あなたは自分が正しくあることと、自由であることどちらを選択したいですか?
④その考えがまったく無かったら、あなたはどうなるのですか?
この質問にはとても大きなパワーがあります。この質問をされてすぐに思い浮かぶのは「わかりません」という答えかもしれません。あるいは何も問題がない世界、とてつもなく平和な状態をイメージできて、「私は穏やかで自由です」という人もいます。
一方、「私が私でなくなる」とか「私の人生は何も意味がなくなる、死んだ状態」とネガティブなイメージが浮かぶ人もいます。直感でどんなイメージが浮かんでも間違いではありませんから安心してください。しかし、大きく深呼吸して目を閉じてみてください。心の内側を探ってみましょう。その人はあなたの前であなたが考えている問題行動をしています。しかし、あなたはその人の前にいて、あなたが書いた原文の考えがまったく思い浮かぶこともありません。あなたは原文の考えを一瞬たりとも考える能力すらありません。あなたのストーリー(考え)なしに相手をみています。
(補助質問)
・ストーリーがある場合とない場合、どちらの方が思いやりや平和を感じます
か?
・自分にストレスと平穏、どちらがあるでしょか?
・相手に対して厳しい自分、優しい自分どちらになっているでしょう?
・周囲の人に対しては厳しい自分、優しい自分どちらがいますか?
・自分自身に対してはどうでしょう。あなたは自分に厳しいですか、それとも
優しい自分になっているでしょうか?
・その他、あなたはどういう人なのでしょう。あなたは誰でしょう?
上の質問に答えた後、③で答えたことと④で今答えたことを読み比べてみてください。考えがあればどう反応して、考えがまったく無ければ自分がどうなるのか・・・
●あなたを苦しめている正体は、相手でしたか? あなたの考えでしたか?
繰り返しますが、あなたの考えを捨てたほうがいいですよという方向に導こうとしているのではありません。あなたは考えを捨てる必要はありません。
「自分が自分でなくなる」等のネガティブな答えが出た方へ
あなたが怖れるあらゆることを書き出し、もう一度自分が書きだした答えに、それは本当か?と問いかけを行なってみてください。問いかけの目的は、心をありのままに戻し私達は何もしなくてもすでに楽園にいるのだということに氣づいていない自分を理解することにあります。
3.原文をひっくり返してみる。
①から④までの問いかけをすべて行い、絶対に本当だとは言い切れない自分の考えを信じると自分がどう反応し、その考え自体が全くなければ自分がどうなるかを頭の中で体験した時点で、あなたはすでにあなたにとって本当のことを発見することができているかもしれません。しかし、ここではそれをもっと深めるために、最初の原文をひっくり返してみるという以下の方法で、あなたが今まで思ってもみなかった別の真実に氣づく場合があります。ぜひ以下の方法をためして、あなたの原文をひっくり返してみてください。
例文を使ってみましょう。
原文:「私は一郎にイライラしている。なぜなら一郎は自分勝手だからだ」
【三種類のひっくり返しのパタン】
ひっくり返しはのパタンは以下の三つのパタンがあります。また複数の組合せになる場合もあります。ひっくり返し方に対しては自分なりに言葉や表現を換えてみてクリエイティブになってみてください。
a)内容を逆にしてみる
「私は一郎にイライラしなくてもいい。なぜなら一郎は自分勝手とは言い切れないからだ」
b)全部自分に置き換えてみる
「私は私にイライラしている。なぜなら私は自分勝手だからだ」
c)相手と自分を入れ替えてみる
「一郎は私にイライラしているかもしれない。なぜなら私にも自分勝手なところがあるからだ」
ひっくり返したら次のように自分に問いかけます。
●原文と同じかそれ以上に本当の事のように思える文章はみつかったか?
上のa)~c)の三つのパタンの中で、自分にとって最初の文章(原文)と同じかそれ以上に本当だと思える文章はみつかりましたでしょうか? 人によっては衝撃的なひっくり返しがみつかる方もいらっしゃいます。ぜひ素直に正直に自分に問いかけ、ひっくり返しを行なってみてください。
【真実味のある三つの具体例】
元の原文と同じかそれ以上に本当だと思えるひっくり返しがみつかったら、真実味のある具体例を三つあげてみます。たとえば一郎が自分勝手とは言えない具体例を三つ、自分が自分勝手だと思える具体例を三つあげてみることで、その真実味をより感じることができるでしょう。
ひっくり返しがやりにくい、本当のことだとは思えないという場合
・「ときどきは」という言葉をいれてみる
例:「私は私にイライラすることもある。なぜなら時々は私は自分勝手だからだ」
例:「私は失敗者だ」→「私はときどきは成功者だ」
・頭の中で自分が同じことをしてはいないか?
例:「一郎は煙草をやめるべきだ」→「私は煙草をやめるべきだ」
あなたが煙草をまったく吸わない人だったとしたら、このひっくり返しは本当のことのように思えないでしょう。その場合、自分が同じようなことをしてはいないか、と自分に問いかけてみます。彼が煙草を吸っている時、あなたは頭の中で彼は煙草をすうべきではない!と自分の頭の中をその煙で充満させてはいないか?
・自分にあてはまる別の何かに変わる言葉に入れ替えてみる。
例:「一郎は煙草をやめるべきだ」→「私は過食をやめるべきだ」
自分は煙草はまったくやらなけれど、他のもの、例えば食べ物やお酒、クレジットカードでの買い物、対人関係などやめられずにやってしまう何かがないか?
【ワークはどの考えも否定しない】
ここで質問の意味をもう一度再確認しておきましょう。質問をよくみてください。「あなたの考え(原文)と同じかそれ以上に本当のこと」と言っています。ワークはあなたの考えを何ひとつ否定しようとはしていませんね。
また、③のその考えを信じる時、あなたはどう反応しますか?の補助質問でこういうのがあったと思います。「あなたの考えを手放した方がよい理由はみつかりましたか? 手放す必要はありません」
手放す理由があるかないかだけを質問していて、手放しなさいとは言っていません。なぜ手放す必要がないのか? 気休めで言っているのではありません。あなたにとって本当のこと(ひっくりかえし)は何から生まれましたか? 最初のあなたの書いた考え(原文)がなければひっくりかえしもありませんでした。あなたの氣づきは、あなたが本当だと思い込んでいた最初の考えがあったからこそ生まれました。
最初の考えを手放してしまったら、あなたは本当のことに気づくことができなかったということになりますね。だから、手放す必要はないのです。自動思考は止めようがありません。それと同時にあるがままであなたが問いかける時、その自動思考からあなたにとっての真実を発見できる、どの考えも否定せず手放す必要もないことを感じることができるでしょうか。
自動思考は浮かんできただけでは害はありません。害が出るのはその考えを信じた時だけです。
【相手に対するアドバイスを自分に向ける】
では、本当のことに気づくことができたら次はどうしたらいいのでしょうか。もし、ひっくり返しがあなたにとって本当に真実だと発見することができたのなら、あなたはもうあなたの考えを改善しようとしたり、何かを努力して頑張る必要はまったくありません。誰かに指図されたり、こうした方がいいと言われる必要もありません。なぜなら、本当だと思えるひっくり返しは、自分が自分で自分にする最大のアドバイスになっているからです。他人から言われるアドバイスはどんなものであれ、あなたが本当だと思わない限り無意味です。自分が発見し自分が自分にアドバイスする時、あなたはストレスなくそのアドバイスを実行できるでしょう。
【ワークがあなたをみつけくれます】
以上でワークの手順を順番に説明してきましたが、構造自体はとてもシンプルです。ストレスになるあなたの考えを書き出し、それは本当か? 絶対に本当だと断言できか? その考えを信じたら自分はどう反応し、全くその考えが無かったら自分がどうなるのかを頭の中で体験します。そして原文をひっくり返し、真実味のある具体例を三つあげてみるという作業です。
ワークを素直に正直になって行い慣れ親しんでくると、相手に思うことはすべて自分に返ってくることがわかってきます。相手が優しくないと思えば、自分にも優しくない部分があり、相手が自分勝手だと思えば自分にもそういう部分があるということです。
それに気づいた時、注意しなければならない点は、自己批判や自己嫌悪に陥らないようにすることです。ワークは、あなたや誰かを辱めたり責めたりするものではありません。またあなたや他人の間違い、正しいを証明するためのものでもありません。ひっくり返しの素晴らしい点は、あなたが外にみえているものすべては、あなた自身の考えが投影されたものであることを発見することです。外にみえるもの、聞こえるものすべてはあなた自身の心の鏡像なのだと気づくことができるのです。
ワークは素直に正直に行いましょう。
ワークはあなたも誰も否定しません。
ワークはどの考えも否定しません。
ワークは正しい間違いを証明するためのものではありません。
現実とは、実際に起きていることであり、本当のことです。
現実に逆らうと必ずあなたは悩み、苦しみます。
ワークは自分にとっての真実の発見です。
真実はあなたを不自由から自由へと解放してくれます。
現実はいつもあなたの考えよりも優しいからです。
何も心配いりません。
ワークは半分楽しみながらやればいいのです。
あなたの人生で悩むたびに、ワークがあなたを助けてくれるでしょう。
2025年3月 錦之亮
参考文献
「ザ・ワーク 人生を変える4つの質問」
バイロン・ケイティ/スティーブン・ミッチェル(著)
ダイヤモンド社
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