がんばっているのに伸びないのはなぜ?~ボイトレで見落としやすい“受け方”のポイント~
記事
音声・音楽
練習をしっかりしているのに、
なかなか変化を感じにくい方がいます。
とても真面目で、取り組みも丁寧。
だからこそ、ほんの少しだけ“もったいないな”と感じることがあります。
たとえばレッスンで、
「こうしてみましょう」とお伝えしたとき。
その前に、頭の中で整理しようとして、
なかなか声を出さない方。
やってみて「いいですね」とお伝えすると、
次も同じ声を出そうとして、頭で再現しようとする方。
また、「いいですね」と言われたあと、
そのまま何度も繰り返して練習される方。
どれも、すごく真面目で一生懸命な姿勢です。
ただ、ここに少しだけ視点が加わると、
変化のスピードがぐっと上がることがあります。
レッスンで「いいですね」とお伝えするとき、
それは“いい声が出ている”というよりも、
体の動きや、エネルギーの流れが
その方にとって自然な方向に整っている、という意味でお伝えしています。
でもここで、
「今の声をもう一度出そう」とすると、
少しズレが生まれてしまうことがあります。
声そのものを再現しようとすると、
コントロールが強くなり、
かえって体の自然な動きが止まってしまうことがあるからです。
また、やる前に頭で考えすぎてしまうと、
“こう動かそう・こう出そう”というイメージが先に立ち、
本来の流れとは違う力みにつながることもあります。
逆に、「できた」というところで
そのまま繰り返すだけだと、
その日の体の状態に左右されやすく、
安定した再現につながりにくくなります。
では、どうするといいかというと
うまくいったときに
「今、体のどこが楽だったか」
「どんな感覚だったか」に、少しだけ意識を向けてみること。
声ではなく、“体の感覚”のほうを手がかりにしていくと、
同じ練習でも、積み重なり方が変わってきます。
がんばり方は、そのままで大丈夫。
ほんの少し、“感覚”にも目を向けてみてくださいね。