なぜ「仕事に行きたくない」のか?
皆さんは朝目が覚めて、「今日も仕事に行きたくないな…」という感情に包まれることはありませんか?
あるいは週末がそろそろ終わる日曜日の夕方、「明日からまた仕事に行くの嫌だなぁ」と、時間を巻き戻してまた金曜日から週末を楽しみたいって思うこと、ありませんか?もしかすると、夜に仕事のことを考えて憂鬱になってしまったり、一日中仕事のことは考えないようにしている人もいるでしょう。
社会や職場、または個人や家族の事情があり、全ての人のが思い通りにいくこともなく、今日の世界では誰もがそんな気持ちを持ちうるのかもしれません。とはいえ、「仕事に行きたくない」は、単なる疲れや気分の問題ではなく、もっと深いところに原因があるサインかも。「なぜこんなに仕事が嫌なんだろう?」という疑問が心に浮かんだら、その背景を探ってみる価値があります。
「仕事に行きたくない」を掘り下げる
「仕事に行きたくない」と感じる理由は、人それぞれ異なりますが、状況は大きく分けて以下の2つのパターンに整理できるかと思います。
①行きたくないという明確な理由が見えている場合 (職場の人間関係や、目の前の業務が嫌い/不満がある・ストレスになっているなど)
②原因は言語化できていないが、自分の人生やキャリアに対する深い不安や不満が心の奥にある場合。
①、②は共存していることもあり、その場合は②の存在に気づきにくいかもしれませんね。
②の場合、
「このままの仕事で本当にいいのか?」
「もっと自分らしい仕事があるんじゃないか?」「今の働き方は自分の未来にどう影響するのか?」…
こんなような疑問が心の奥にあることもあるかもしれません。
一見、仕事の内容に問題があるように感じても、実は自分のキャリアの方向性が見えないことや、自分の本当にやりたいことが分からないという感覚が、慢性的に仕事に行きたくない感情を引き起こしていることがよくあります。
仕事を嫌になるのって変?
厚労省や様々な人材サービス系の会社のウェブサイト上の情報を参考にすると、「仕事に行きたくない」と感じている人の割合は全体の約50-90%と結論付けているものが多いようです[🔍検索例: 仕事 嫌な人 割合]。
数字だけ見ると非常に多い印象を持ちますね。これが現実を正確に表しているのならば、朝の通勤電車で見る会社員の半数以上が、嫌な気持ちを抱えながらこれから8時間以上のお仕事に向かっていることに…
とはいえ、このデータってあまり驚くべき数字に感じられないのでしょうか?皆さんの身の回りの家族や友達に聞いても、「仕事、めちゃくちゃ楽しいよ!」と笑顔で答えられる方よりも、だいたい「月曜からまた仕事やだな」「明日も仕事めんどくさいよ〜」と答える方の方が多いですよね、きっと。
20代、30代の方々では、新卒で勤めるも入社前とのギャップを感じる方、キャリアの転機に立っている人々、職場のストレスや人間関係で悩んでいる人々など、モヤモヤはあるけど日々をとにかく乗り切る方が多いでしょうか。
40代-50代の方であれば、部下のマネジメントがうまくいかない、あるいは、社会的に良いとされている役職や給与水準に到達できず、やりがいをあまり感じないまま、毎日なんとなく嫌な感情を持って現状維持を継続、というような方の話をよく聞きます。
身の回りの方々がどう感じているかはさておき、仕事を嫌だと思う人、楽しいと感じていない人は、程度の差はあれど、この社会に非常に多く存在しているようです。日本という安全で、教育や医療サービスが整い、やりたいことをある程度自由に選べる国で、多くの方が自分で選んだ仕事なのに、行きたくないと思いながら仕事に行くこと自体は、いくら生活の手段とはいえ、きっと何か共通する原因があるのだろうと思います。
自分だけで悩むことの難しさ
「仕事に行きたくない」人が多いからと言って、「仕事に行きたくない」状態が望ましいわけありません。
では、自分はなぜ「仕事に行きたくない」のか?もし今にそれにパッと答えることができなければ、明確に自分のストレスの原因が何なのか、把握しきれていないのかもしれません。また、明確にストレスの原因がわかっていても、自分一人で解決することはなかなか難しい。私たちはどうしても自分自身の視点にとらわれがちで、同じ思考パターンに陥ってしまうことがよくあります。しばらく悩んでいる/解決できていない問題を解決するどころか、さらに悩みが深くなることも。特に、自分のことを客観的に見て、いつも最善の行動を取るのは難しく、勇気がいります。
色々考えたあとで、「生活のためだから仕方ない」「転職や休職はなんか良くない」「とりあえず現状維持できるならした方がいい」という具合に落ち着き、またいつもの日々に耐えていく人も多いと思います。(筆者も、この傾向が強かったです。)
では今、どうすればいいのか?
大切なのは、(まだやっていない方は)今の感情やモヤモヤを無視せず、まずは自分自身と向き合うことです。「なぜ自分は今、仕事に対してこんな気持ちを抱いているのか?」とできるだけ自分の気持ちに正直になって考えてみる時間を持つことが、その一歩です。自分の考えや感情を整理するために誰かに話を聞いてもらうことや、新しい視点を得ることができれば、よりクリアな方向性が見えてくるかもしれません。
もし、仕事に行きたくないという気持ちについてしばらく悩んでいるなら、自分だけで抱え込まず、信頼できる人に話してみることをおすすめします。友人でも、家族でも、心療内科やカウンセラー、私たちのようなライフコーチの方々も。目的や状況に合わせて最適な相談先を考えてみてくださいね。最近はAIチャットボットに質問してみることも、自分一人で悩み続けるよりか、スムーズに思考を整理したり、前に進む手助けをしてくれることありそうですよ。
特に、人に頼ることが苦手な方、責任感の強い方、相手の気持ちを尊重するために自分が我慢できる方。そんな方々は、自分の我慢やストレスを代償に、既に毎日周りの人々にたくさんの優しさ、気遣い、心遣いやコンフォートを与えています。今からいくら人に頼っても、自分に甘いと思ったり、怠けているなんて気持ちはぜひ持たないでくださいね。(カウンセラーやコーチは、あなたの悩みを少しでも改善することに情熱を持っていて、遠慮することはありません。)
自分を大切にしながら、自分の正直な気持ちを見つめること。それだけでも自分の中では思考が進み、きっとあり得るもっと前向きな、もっと充実した生活・人生・未来への大きな一歩となります。その未来にはもう、「仕事に行きたくない」、と考える自分はいないかもしれません。
「仕事に行きたくない」を放置して、後々気づかぬうちに大きな精神的ダメージを負ってしまうこともあります。また、日々たくさんの時間を使う仕事は、自分の人生の中で非常に大きな要素。あまり、仕事に費やす時間を蔑ろにしすぎず、たまに、「自分の人生は本当にこれでいいのだろうか?」と、自分に向き合ったり、あまり思考が進まなければぜひ他の人を頼りにしてみてください。
ミナギルライフコーチングでは、仕事に行きたいくないという気持ちが強い方を含め、今後の人生を前向きに歩んでいきたい方へカウンセリング/ライフコーチングを行っています。皆様の、少しでも前向きな日々が早く来るよう願っています。