都内のIT企業の社長・中村は、
最近妙なことが続いているのを感じていた。
大型案件の破談、提携予定先の倒産、
システムの連続トラブル。
「経営は波があって当然だ。
だが……何かがおかしい。」
そう思った中村は、知人の紹介で
火之迦具土神を祀る社を訪れた。
出迎えたのは白衣の巫女・心結(ココ)。
「会社という場は、生き物のようなもの。
負の念、外からの妬み、そういうものが絡むと、
組織の力を鈍らせます。」
心結は篝火の前に会社の名刺を捧げ、
「火之迦具土神様、
この企業に絡む悪しきものを、
どうかお焼き浄めください。」
炎がゆらりと揺れ、
場を覆っていた見えぬものが、
すっと消えた感覚があった。
困難はまだ終わらない。
資金繰り、ライバル、業界の荒波――
だが、腹の奥に静かに灯るものがあった。
「これなら、まだ戦える。」
中村はそう思い、
新たな気持ちで街を歩き出した。
◆ 数週間後 ◆
「社長、例の大型案件の件です。」
営業マネージャーの報告に、
中村は目を細めた。
相手企業は、情報漏洩が発覚し大混乱。
もし提携していたら、
自社も巻き込まれていたはずだった。
「……あのとき、守られていたのか。」
一度は逃したと悔やんだチャンスが、
実は最良の選択だったことに気づく。
「さあ、ここからだ。」
中村はPCの前に座り、
事業計画を練り直した。
まだ不安はないわけではない。
だが、今なら分かる。
自分たちは、本来の力を発揮できる状態に戻った。
これから先の道を切り拓いていける。
ふと、心の奥で問いかけが生まれ、連絡してみる。
「……また、伺ってもいいですか?」
その問いに応えるように、
心結(ココ)は微笑んだ。
「もちろん。」
心結(ココ)とのご縁をみつけた事
それは、あなたをそっと見守る守護の存在が、
導いてくれた出会いかもしれません。
困難なとき、迷ったとき、
どうか思い出してください。
あなたは一人ではない。
必要なときには、必ず力を貸してくれる存在がいます。