休まることのない日々
私が勤務しているのは進学校で、「ここに入りたい」という憧れを持って入学してくる生徒がほとんどです。
また、「文武両道」を売りにしているところもあり、生徒は週末も長期休暇も部活動や講習に忙しく過ごしています。(もちろん、教員もです!)
入学して数ヶ月経って一年生の悩みで最も多いのは、「授業中、眠い!」です。
ほとんどの生徒は、勉強と部活動との両立を図りながら、日々の授業の予習や小テストなどのやるべきことに追われています。
実際それをこなせている生徒は半分程度、という印象です。
更にそれが身になっている生徒となれば、割合はより少ないかもしれません。
学習面以外にもとにかく生徒は忙しくて、週末や長期休暇になれば、模試、検定、講習、塾(自習型)、練習試合、大会、遠征など、次から次へと予定が押し寄せます。
自分で考えて実行する力
学校という仕組みは、生徒にとっては次から次へと「やるべきこと」が決まっています。
私たち教員は例えば「大学受験」という目標に向けて必要なことを逆算して3年間、1年間の指導計画を立てます。
それは集団の平均や共通して学ぶべき内容・レベルを中心とした全体的な計画です。
別の言い方をすれば、授業で行なっていることはみんなが共通してやるべきだ、と指導者が与えていることとも言えます。
学習者として意識してほしいと生徒に伝えていることが一つあります。
それは、高校2年生の夏休み明け頃からで良いので、「自分に必要な勉強は何か」を自分で考えることです。
現在地も、目指している目標も一人ひとり違います。
まずは、自分の今の力がこれくらいあって、最終的にはこれくらいの力が必要だと把握することです。
具体的には、過去問を見て(解かなくても良い)、問題形式などを把握するのが良いでしょう。
次に、模試を活用して、時期毎に自分の現在地を確認します。
そして、次の模試や指標になるものに向けて「自分だけの学習計画」を立てます。
今までの教材の復習かもしれませんし、特に苦手な分野を克服するための勉強かもしれません。
場合によっては、そもそも勉強の仕方を見直すべき、ということもあります。
先生はその道のプロなので、迷ったり自分1人で判断がつかない場合は積極的に相談すると良いと思います。
ただし、強調しておきたいのは、最終的に決めるのは自分ということです。
いつまでも、勉強=与えられたものをやる、という姿勢でいては不十分だと私は思っています。
もちろん、受験生なら誰でも確実に合格を手に入れたい、と思うのが当然です。
先生がおすすめの勉強法や問題集のレビューを参考にするのは結構です。
ただ、様々な情報を収集した上で、最終的には、自分で考えて「こういう方法でこれをやってみよう」と選んで実行する力を身につけてほしいと願っています。
自分で自分を応援する
更に、私が最近に提案しているのは、「自分で自分を応援する」ことです。
これは、セルフコーチングの一つの方法だそうです。
例えば、「今年の終わりには、こうなっていたいな」という目標や願いがあったとします。
でも、あまり上手くいっていない、実現できるかわからなくて不安を感じている時、信頼している人にどんな言葉をかけてもらったらあなたは安心できますか?
生徒にこの話をした時は、「そばにいてもらえるだけでいい」、「そのままで良いよ」、「君ならできるよ」などという言葉があがりました。
次に、「その言葉を自分自身にかけてみてください。」と生徒たちに言った時の反応は「?」(はてな)でした。
少しの間があってから、「そうなんだ」とう雰囲気でしたが、最初はピンと来ていなかったようでした。
その後、生徒の1人が「自分のこと信じてないからな…」とボソッと言いました。
それが本音なのだと思いました。
自分が高校生だった時を思い返しても、自己否定的というか、自分を信頼するという感覚はなかったように思います。
ただ、不安になった時に誰かの言葉や行動で救われることがある様に、自分が自分自身に寄り添う視点もある、ということを伝えたかったです。
私自身は最近になってこの考え方を知って、生きる上でのヒントをもらったような気がしました。
どれだけこのメッセージが今の彼らに響いたのかはわかりませんが、「この話を生徒にしよう」と思った自分の背中を押せたことにマルをしたいです!