ある日突然、世界の色が消えてしまうような出来事が起きました。
家族に大きな病気が見つかったと知った瞬間、目の前の景色がモノトーンに変わっていく感覚がありました。まるで映画のワンシーンのように。けれど、これは現実。
足が震え、体が思うように動かなくなり、思考も止まってしまったかのようでした。どんなに強くあろうとしても、心が折れそうになる瞬間は、誰にだって訪れるのかもしれません。
それから数日間、空は晴れていても心にはずっと雲がかかっているようで、食事も喉を通らず、何を見ても何を聞いても、どこか遠くの世界の出来事のように感じていました。
そんな中で、不思議と心がしゃきっとする時間がありました。
それは、仕事をしているときと、パンをこねているとき。
カードを前に誰かと向き合っているときや、粉をまぜて発酵を待っている時間だけは、頭が静かになり、目の前のことに集中できたのです。
「今」に意識を向けられる時間が、どれほど心の支えになるかを、そのとき初めて実感しました。
パンを焼き上げる香ばしい香りが部屋に広がると、ほんの少しですが、現実に足がついたような気持ちになれました。
そんなある日、ふと、手元にあるタロットカードを手に取ってみました。
職業として長年関わってきたタロット。でもこのときばかりは、まるで自分自身を救ってもらうように、カードをめくったのです。
そして、目の前に現れたのは…カップの5。
このカードには、倒れたカップを見つめて落ち込む人物が描かれています。でも、その背後にはまだ倒れていないカップが、2つそっと残っているのです。
「なくしたものだけに目を向けないで。
あなたの後ろには、まだ大切なものが残っているよ。」
そんなメッセージが心に響きました。
その瞬間、ずっと浅かった呼吸が少しだけ深くなり、味がしなかった食事にも、ほんのり味を感じられるようになりました。
日常の中に、ほんの小さなしあわせが確かにあることに、少しずつ気づき始めたのです。
たとえば、家族が「おはよう」と言ってくれること。
お茶を飲んで、あたたかさを感じること。
パンをこねながら無心になる時間。
空を見上げて、雲の形に微笑むこと。
それらはすべて、当たり前のようでいて、実はとても尊いことでした。
大きな不安に包まれるとき、心はどうしてもないものにばかり目を向けてしまいます。
でもその中でも、ふとした瞬間に気づける今ここにあるもののありがたさ。
それが、これからを生きていく力になるのだと思います。
タロットのメッセージに導かれるように、私は今、自分の「しあわせ」をひとつずつ数えてみることにしています。
数えていくと、不思議と心があたたかくなっていきます。
占い師という仕事を通じて、私が誰かの心にそっと寄り添えたなら、
今度は私が、あのときカードに救ってもらったように、
誰かの心の景色に色を戻すお手伝いができるのかもしれません。
モノトーンだった心の世界が、また少しずつ色を取り戻し始めています。
きっと、しあわせはいつも「そこにある」のだと思います。
気づけるか、気づけないか、それだけの違い。
もし、あなたが今、心がくたびれてしまっているなら
どうか深呼吸してみてください。
そして、「自分のしあわせ」を、そっと数えてみてくださいね。
応援しています。
あなたの世界に、また色が戻ってきますように🍀
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