(3)子音(consonants「コンソナンツ」)
よく日本語では「は、ぱ、ば」は同じグループのように扱われますが(「清音は」「半濁音ぱ」「濁音ば」)、これらは英語では全く別な音として認識されます(h音、p音、b音)ので、注意しましょう。
子音も母音と同じく日本語と同じ発音で通用するものと、日本語に無い発音のものと2種類ありますから、特に後者を意識的に発音する努力が必要です。
①/p/「プ」と/b/「ブ」=唇を閉じてから、勢いよく「プッ」と息を出すと/p/の発音になり、「ブッ」と声を出すと/b/の発音になります。stop/stap/のように/p/で語が終わる場合、/stapu/「スタップゥ」と最後に「ゥ」の音が加わらないように気をつける必要があります。
例:camp/kæmp/「キャムプ(キャンプ)」、map/mæp/「マップ(地図)」、club/klʌb/「クラブ(クラブ)」、web/web/「ウェブ(くもの巣)」
②/t/「トゥ」と/d/「ドゥ」=舌先を上歯ぐきに付けてから、急に離して「トゥ」と息を出すと/t/の発音になり、「ドゥ」と声を出すと/d/の発音になります。best/best/のように/t/で語が終わる場合、/besto/「ベストォ」と最後に「ォ」の音が加わらないように気をつける必要があります。
例:carrot/kærət/「キャロット(にんじん)」、fit/fit/「フィット(~に合う)」、good/gud/「グッド(良い)」、stand/stænd/「スタンド(立つ)」
③/k/「ク」と/g/「グ」=舌の後ろの部分を上あごの奥に付けて息の流れを止めてから、舌を急に離して「クッ」と息を出すと/k/の発音となり、「グッ」と声を出すと/g/の発音になります。black/blæk/のように/k/で語が終わる場合、/blæku/「ブラックゥ」と最後に「ゥ」の音が加わらないように気をつける必要があります。
例:knock/nak/「ナック(叩く)」、stick/stik/「スティック(棒切れ)」、dig/dig/「ディッグ(~を掘る)」、flag/flæg/「フラッグ(籏)」
④/f/「フ」と/v/「ヴ」=日本語の「ハヒフヘホ」は/h/音であり、/f/音とは区別しなければなりません。上の歯で下唇を軽く押さえ、「フ」と息を出すと/f/の発音になり、「ヴ」と声を出すと/v/の発音になります。上の歯を下唇に当てないと/h/音になってしまいます。
例:fact/fækt/「ファクト(事実)」、safe/seif/「セイフ(安全な)」、
victory/victri/「ヴィクトリィ(勝利)」、save/seiv/「セイヴ(~を救う)」
⑤/θ/「ス」と/ð/「ズ」=日本語の「サシスセソ」は/s/音であり、/θ/音とは区別しなければなりません。舌先を軽くかんで「ス」と息を出すと/θ/の発音となり、「ズ」と声を出すと/ð/の発音になります。例えば、「鉄の女」と称されたイギリス元首相サッチャーはSacherかな、それともSucherかなとスペルを想像したりしますが、実際にはThatcher/θæt∫ə/「サッチャー」で、舌をかまないと発音することはできません。
例:thank/θæŋk/「サンク(~に感謝する)」、bath/bæθ/「バス(入浴)」、they/ðei/「ゼイ(彼らは)」、smooth/smu:ð/「スムーズ(なめらかな)」
⑥/s/「ス」と/z/「ズ」=日本語の「サシスセソ」「ザジズゼゾ」と大体同じです。ちなみにnewsは「ニュース」ではなく/nju:z/「ニューズ(ニュース)」であり、cosmopolitanは「コスモポリタン」ではなくて/kɔzməpɔlitən /kazməpɔlitən/「コズモポリタン(カズマポラタン、世界市民)」となります。
例:guess/ges/「ゲス(~を推測する)」、miss/mis/「ミス(~をしそこなう)」、prize/praiz/「プライズ(賞)」、size/saiz/「サイズ(サイズ)」
⑦/∫/「シュ」と/ʒ/「ジュ」=日本語の「シャシィシュシェショ」「ジャジィジュジェジョ」と大体同じです。
例:sheep/i:p/「シィープ(羊)」、cash/kæ∫/「キャッシュ(現金)」、
visual/viʒuəl/「ヴィジュアル(視覚の)」、rouge/ru:ʒ/「ルージュ(口紅)」
⑧/t∫/「チュ」と/dʒ/「ヂュ」=日本語の「チャチィチユチェチョ」「ヂャヂィヂュヂェヂョ」と大体同じです。2文字ですが、1つの音です。
例:chief/t∫i:f/「チィーフ(長)」、speech/spi:t∫/「スピーチィ(演説)」、just/dʒʌt/「ジャスト(ちょうど)」、stage/steidʒ/「ステイジィ」
⑨/ts/「ツ」と/dz/「ヅ」=日本語の「ツ」「ヅ」と大体同じです。2文字ですが、1つの音です。
例:its/its/「イッツ(それの)」、states/steits/「ステイツ(国・州の複数形)」、beds/bedz/「ベッヅ(ベッドの複数形)」、kids/kidz/「キッヅ(子供の複数形)」
⑩/l/と/r/=/l/は舌を上の歯ぐきにつけ、/r/は舌をぐるっと巻き舌にしてのどの奥で発音するようにします。「巻き舌」のrと言いますが、うなって相手を威嚇する「犬」のrとか、関西弁の「コラァァァ~!」のrとも言います。発音上のコツは、/l/の発音は舌先をしっかり上の歯ぐきに付けること、/r/の発音は最初に「ウ」を言うつもりで、その口の形から巻き舌にすることです。
light/lait/「ライト(光)」とright/rait/「(ウ)ライト」の2つを発音して比較してみましょう。
ちなみに英語にはほとんど読まないl(エル)の音がかなりあり、これを
’dark l’(ダーク・エル)と言います。例えば、peopleは辞書では/pi:pl/「ピープル(人々)」となっていますが、実際には英語国民は/pi:pɔ:/「ピーポー」と発音しています。appleも「アップル(リンゴ)」ではなくて、/æpɔ:/「アポー」と表記した方がよいでしょう。また、milkも発音記号は/milk/「ミルク(牛乳)」ですが、実際には/miuk/「ミゥク」に近く、hotelも/houtel/「ホゥテル(ホテル)」ですが、実際には/houteu/「ホゥテゥ」と聞こえます。
例:leg/leg/「レッグ(脚)」、nail/neil/「ネイル」、radio/reidiou/「(ウ)レイディオウ(ラジオ)」、bright/brait/「ブライト(明るい)」
⑪/m//n//ŋ/=/m/は唇を閉じて「ム」と鼻から声を出し、/n/は舌先を上の歯ぐきにつけて「ヌ」と鼻から声を出し、/ŋ/は「ング」と鼻から声を出します。
例:home/houm/「ホウム(家庭)」、brain/brain/「ブレイン(脳)」、
bank/bæŋk/「バンク(銀行)」
⑫/h/=のどの奥から「ハッ」と息を出して発音します。
例:happi/hæpi/「ハッピィ」、heat/hi:t/「ヒート(暑さ)」
⑬/j/=日本語のヤ行の音と大体同じですが、日本語の「ヤ」を発音し始める時の口の形で、舌の中央を上あごに付け、舌に力を入れて「イ」と発音します。ear/iər/「イァ(耳)」とyear[yiər]「イァ(年)」の2つを発音して比較してみましょう。
例:yacht/yat/「ヤット(ヨット)」、yen/yen/「イェン(円)」
⑭/w/=日本語の「ワ行」の音ですが、唇を丸めて発音します。
例:way/wei/「ウェイ(方法)」、wait/weit/「ウェイト(待つ)」