企業の相談体制の整備が法的にも求められるようになってきています。
パワハラもセクハラもそう。法的な義務だから、ということで相談窓口を設置する会社が増えてきています。
でも一つ問題があります。
私も職場のハラスメント対策のサポーターとして相談を受けるのですが、ご相談の際の第一声が
「あのう。ハラスメントかどうかわからないのですが、相談してもいいでしょうか?」
という遠慮気味な言葉から始まることが多いです。
これはつまり、
「ハラスメント相談窓口だから相談内容がハラスメントでなければならない。」
と感じているのでしょう。
そう感じるのも無理はありません。
窓口の名称が「ハラスメント相談窓口」となっているのですから。
私としては、
「いいんですよ。あなたがいま辛い思いをしているのであれば、ぜひご相談いただきたいです。」
という気持でお話を伺いますし、私が支援している事業者さんに対しては、そのような基本姿勢で相談窓口を運用するようお願いしています。
そうでなければ会社と従業員を守れないし、メリットもないからです。
そもそも、法律的な意味合いでのハラスメントなんて、なかなか起きません。
いまどき<わかりやすいハラスメント>なんてね。
大事なことは、働いている人がいま心理的ストレスを受けて悩んでいるということです。
その心の声を早期に聞き取って、労働者が働きやすい状況になるよう配慮することを安全配慮義務といいます。
つまり、ハラスメントかどうかにこだわる必要はないのです。
が。。。
「ハラスメントかどうか」にこだわり、証拠にこだわり、善悪にこだわり、責任論にこだわる人がこの世にはまだ、たくさんいらっしゃいます。
そう言う人のこと私は「法律依存症の人」と思っています。
なにもかもを法律的に考えてしまう人たち。
それで会社が危機に陥ろうと、従業員の心身がダメージを受けようと意に介さないで済む人たち。
そう言うことでは会社のためにならないのですが、ハラスメント問題は法律問題だと言う思い込みを覆すのは容易ではありません。
そこで皆さんにお願いしたいのは、会社がどんな考え方であれ、心理的ストレスに悩んだときは、ハラスメントかどうかを気にせず、そのことを会社に伝えてほしいということです。
その結果、あなたが願うような対応がなされなくても、あなたが間違っているわけではありません。
でも、もしかすると、会社がそれなりの対応をしてくれるかもしれません。
人事担当の方から
「社員が退職理由を教えてくれなくて困っている。」
とよく聞きます。
人間関係のストレスをなんとかしたいという人が、社内のどこかにいるかもしれません。
だから、退職する前に会社に思いを伝えてほしいと思いますし、退職したくないなら、なおさらのこと。
ハラスメントじゃなくてもいいんです。善悪でも責任でもなく、ストレスを感じたという事実を伝えてほしい。
それを誠実に受けとめる会社が増えてほしいなあと思います。
私は心理と法務、両面で対応するカウンセラーですが、もちろんハラスメントかどうかにかかわりなく、なんでもご相談を受けますよ。
あなたの気持ちに寄り添ってお話をうかがいます。
大事なのは、あなたの気持ちです。