キャリコン面接試験対策-誰かに相談しましたか?アリかナシか-

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こんにちは。
脱公務員キャリアコンサルタントのしーもです。

キャリアコンサルタント試験のロールプレイ練習のサポートをさせていただく中で、受験者の多くが使う質問のひとつに、
「ご家族や上司など周りの方には、この件についてご相談されましたか?」
といった質問があります。

主には、相談者が抱える課題に対して、周囲とのコミュニケーション不足が生じているのではないか?ということを確認する意図をもって質問されることが多いです。

確かにその点は重要な要素ではあるようにも思いますし、聴いてはいけないとは思わないですが、聴き方とタイミングはよく考えて使った方がいいと思っています。

ここでは「相談者の視点」に立って、この質問をする意味を状況(事実)と気持ち(感情)の両面から考えてみましょう。

1. 状況(事実)の面から考える

まず前提として、キャリアコンサルタントに仕事の悩みを相談するのは、まだまだ一般的とは言えません。

どちらかというとむしろ敷居が高い方ではないでしょうか。

そんなところに、相談者は「わざわざ」相談に来ているのです。

だとすると、次の2つのようなケースが考えられます。(あくまで可能性です。決めつけてはいけません)

誰にも相談できない(できる人がいない)から、相談に来た
誰かに相談したけれど、納得のいく答えや支えが得られなかったから、相談に来た

すでに「誰かに相談する」というステップは終えているか、そもそもそれができずに苦しんでいるかのどちらかです。

そう考えると、改めて「誰かに相談しましたか?」と尋ねても、その先に深まりや広がりが生まれる可能性は高くありません。

逆に、
(相談できないから来てるのに…)
と、相談していないことを責められている、と相談者を構えさせてしまうことにもなりかねません。

2. 気持ち(感情)の面から考える

では、感情の側面ではどうでしょうか。
先ほどの状況を踏まえて、
”誰にも頼れずに”モヤモヤを抱えてきたが、自分ではどうにも消化しきれなくなって相談にやってきた
”誰かに相談したけど”救われなかった…

そんな状態で、藁にもすがるような気持ちでキャリアコンサルタントを訪ねてきたとします。

そのときに「誰かに相談しましたか?」と聴かれたらどう感じるでしょうか。

相談できないから、勇気を出してきたのに…
妻(夫)に話してもなんの解決にもならなかったから来たのに…
あぁ、この人も私の悩みを正面から受け止めてくれないのかな…

そんな気持ちを抱かせてしまうかもしれません。

せっかく「あなたに相談したい」と思って来ているのに、肩透かしのような感覚になるのではないでしょうか。

これでは信頼関係の構築が遠のいてしまうのも無理はありません。

3.タイミングを考える

例えば、キャリアコンサルタント試験の面接試験に関して言うならば、15分間という限られた試験時間ですし、あえてこの質問はしなくてもいいのではないかとも思います。

なぜなら面談冒頭は、信頼関係構築(ラポール形成)と主訴の把握、問題の把握が重要です。

それなのに、信頼関係構築が不十分な状態で「誰かに相談したか?」という質問を投げかけることは、その後の面談にとって有益なものとなるでしょうか?

確かになるかもしれない。

だけど、先ほどお伝えしたように、相談者を失望させるか、失望はさせないま
でも信頼関係構築にもう少し時間がかかることにもなるかもしれないですよね。

面談開始から時間の経たない段階で、そのようなリスクのある質問をあえてするメリットはあまりないのではないかなと思います。

もう少し時間が経過した段階で聴いても遅くはないのではないでしょうか。

4.聴き方を考える

また、タイミングとは別に「聴き方」にも工夫の余地があるのではないでしょうか?

例えばこんな問いかけなら、割と早い段階で聴いても違和感はないかもしれませんね。
「ここに来るのは勇気の要る事だったのではないかと思うんですが、いかがですか?」
「相談してみようと思ってくださったのには、どんな想いがあったんでしょう?」

誰かに相談しましたか?というような直接的な聴き方ではないですが、相談者の答えは似たようなことが語られるかもしれません。

「来るのは勇気が必要でしたが、誰にも相談できなくて、もう自分ではどうしていいかわからないので思い切って相談に来てみました…」
「上司や家族にも話してみたりしたんですが、なかなかしっくりこなくて…やっぱり専門家の方に聴いてもらった方がいいのかなと思いまして」

誰かに相談したか?という問いを投げかけた場合と同じく、周囲とのコミュニケーションの有無という情報は得ることができます。

そして、信頼関係構築の点からもリスクを抱えることもありません。
他にもほんの少し聴き方を工夫するだけで、効果的なやり取りができるものはいくつもあると思います。

定型的な質問ではなく、相談内容や相談者によって変えるのは何ら不自然なことではありません。

むしろ、どんな相手、相談内容であっても、いつも同じセリフで聴く方が不自然ではないかと思います。

定型句なら、AIにもできそうですね。

まとめ

「誰かに相談しましたか?」は、便利そうに見えて実はリスクの高い質問です。

なので、聴くこと自体はアリですが、タイミングと聴き方を考えずにお決まりのパターンとして聴くのはナシです。

この質問をしている人の多くが、面談の展開に行き詰って聴くことが無くなってしまった結果、苦し紛れに「誰かに相談しましたか?」と聴いているのではないでしょうか?

心当たりはありませんか?

だとすると、それはどこまでいってもキャリアコンサルタント中心の思考ではないでしょうか。

もっと来談者中心に立ち返る方がいいでしょう。
「相談しましたか?」という事実確認よりも、相談者の気持ちに焦点を当てた聴き方を心がけてみてはいかがでしょうか?


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