キャリコン面接試験対策-その伝え返し大丈夫?-

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こんにちは。
脱公務員キャリアコンサルタントのしーもです。

今日は、キャリアコンサルタント試験の実技面接で避けては通れない技法の一つ、「伝え返し」 をテーマに取り上げたいと思います。

養成講座でも、傾聴技法の初期に習う技法ですね。
そんな初歩的な伝え返しですが、
「試験でも、とにかくひたすら丁寧に伝え返しだけやっておけば、それだけでも十分合格できる」
と言っている人もいるくらい、重要な技術でもあります。

伝え返しとは?

伝え返しとは、相談者(CL)が話した内容をキャリアコンサルタント(CC)が言葉にして返すこと。

たとえば、
CL:「最近仕事に行くのがつらくて…」
CC:「仕事に行くのがつらいんですね」

このように、CLの発言を受け止めて言葉にして返すことで、CLは「自分の話が理解された」と感じやすくなります。

伝え返しの効果

CLに安心感を与える
「ちゃんと聴いてもらえている」という信頼感につながります。

CLが自分の気持ちを整理できる
自分の語った言葉をCCの口から反射して聞くことで、「あ、自分はこう感じているんだ」と気づきを得られることがあります。

CLの語りが生まれる
伝え返しが効果的に機能することで、質問をしなくてもCLの追加の語りが生まれます。

受験者あるある:「全部返しすぎ問題」

受験者が「伝え返さなきゃ!」と意識するあまり、CLの発言を一言一句そのまま繰り返すことがあります。
CL
「今の職場にきて5年目になるんですが、上司が変わってから意見が合わなくて、最近は仕事に行くのも楽しくなくなって、どうしようかと悩んでいます」

CC
「今の職場で5年目で、上司が変わってから意見が合わなくなって、最近仕事が楽しくなくて、どうしようかなぁと悩んでいるんですね」

どうですか?
こんな感じのやり取り、身に覚えのある方いるんじゃないでしょうか??

特に相談者の最初の語りを、頭から記憶して、ほぼ全部伝え返している人多いのではないでしょうか?

これ自体が絶対間違いという訳ではありませんが、ずっとこの調子で続けると会話のテンポが悪くなり、CLからするとずっと繰り返されていて、違和感を覚えてしまいます。

相談者の身になって考えてみるとわかりやすいかなと思います。
自分が語った言葉を長々と繰り返されるのは、逆に気持ち悪いし、え?なんなのこの人…って感じになるのではないでしょうか?

それで本当に信頼関係の構築に寄与できるのでしょうか?

伝え返すこと自体は合ってる。
だけど、長すぎる伝え返しは逆効果になってることもあるということですね。

会話のテンポが悪くなる。
信頼関係構築も進まない。

これではせっかくの技法も台無しです。
テンポが悪くならない程度にコンパクトに返すことも意識してみてほしいです。

事実と感情、どっちを返す?

伝え返しの中身には大きく分けて 「事実を返す」 と 「感情を返す」 がありますが、これも受験者さんに多いのが、事実を返すことに偏っている方が結構いらっしゃいます。

事実を返す
「上司が変わったんですね」

感情を返
「合わないと感じて、しんどいんですね」

なぜ「事実」ばかり返してしまうのか?
それは、覚えやすい、記憶に残りやすいのが事実情報だからです。

相談者の語りの前半は事実情報が多いということも理由の一つです。

例えば、悩みが生じている前提となる状況を説明してから気持ちの言葉が出てくることが多いので、語りの冒頭から頑張って覚えていこうとすると、後半の気持ちの部分は覚えきれずにスルーしてしまう、ということが起きやすいのです。

でもCLが一番「聴いてほしい」と思っているのは、気持ちの部分
感情を返すことで、わかってもらえた、と、CLは安心してさらに深く語れるようになります。

長々と事実・状況を伝え返されても、単なる確認作業だけで、気持ちをわかってもらえた、通じているという信頼関係構築にはあまり進展がない、なんてこともある訳です。

「伝え返さなきゃ」と思っているのはCC視点

慣れない内は「伝え返さなきゃ!」という意識が強く働きます。

で、相手が語った言葉を一生懸命覚えてっていう…
でも、それってCC視点ですよね。

つまり、意識が自分の方に向いている状態です。

でも大切なのは「CL視点で感じること」ではないかと思います。

そもそも傾聴の基本的な姿勢として、共感的理解というものがあったと思いますが、それを言葉にして返すのが伝え返しというイメージです。

ロジャーズは「クライエントの個人的な世界を、あたかも自分の世界であるかのように感じながらも、『あたかも』という性質を絶対に失わないこと」と述べています。

CL視点で感じる

”あたかも自分の世界であるかのように感じる~”という比喩表現としてよく使われるのが、
相手のブーツを履くとか、他人の靴を履く
という表現をされることがあります。

実際に履くのではなく、履いた気持ちになってみるということで、
相手の立場に立って考える、感じてみるということが大切だということを表しているものです。

相談者が語ったことを、相談者の目線に立って感じてみて、
「あぁ、なるほど、この人はそういう風に感じたんだな…」
と受け止めて、それを
「〇〇さんは、△△と感じてモヤモヤしていらっしゃるんですね…」
と伝え返していく。
といった感じでしょうか。

まとめ

練習で“伝え返し”を意識するときのポイントは、この3つです。

✅ コンパクトに返す(テンポを崩さない)
✅ 事実より感情を大切に返す(気持ちに焦点を)
✅ CLの靴を履いて感じる(共感的理解の視点)

この3つを意識するだけで、伝え返しの質はぐっと変わります。
「伝え返さなきゃ…」から「CLの気持ちを一緒に感じてみよう」にシフトできると、面談は自然に深まっていきます。

ぜひ一度試してみてください!!


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