はじめに
本記事では、公式作成例を見ながら、どういうことを書かなければならないのか確認していきます。
1-1.自社の概要
①「自社の概要」とは
審査する人は、あなたの会社・店舗のことを、全く知りません。
どこにあって、何を売っていて、それはいくらぐらいなのか。営業時間や体制は。思い描いている「事業計画」をアピールする前に、まずはそういった基本情報を伝えておく必要があります。
②「立地場所」のポイント
立地が勝負になるビジネスでは、「どういう立地か」は、非常に重要な情報です。一方で、立地がそこまで影響しない業種、オンライン通販なんかでは、簡単に触れるだけで構わないでしょう。
③「主な商材」のポイント
全商品・全サービスを網羅する必要はありません。商品を多く扱っている店舗・会社なら、それだけでかなりの字数になってしまいます。
一方で、例えば中華料理店。以下のような記載では、全く何も伝わりません。
・ラーメン 約1000円
・チャーハン 約800円
・おつまみ 500~1000円
1-2.現在の売上・利益の状況
①「売上状況」のポイント
例えば、「飲食店を1店舗経営している。だから、売上状況は1行」ではありません。以下のように、売上状況を分類することが可能です。
・イートインとテイクアウト
・ランチとディナー
・食べ物と飲み物
・食べ物とスイーツ
・コースとアラカルト 他
②「各商品の売上等」のポイント
今回、補助事業で取り組みたい、取り組むべき商材は何でしょうか。
「〇〇の売上・利益が不十分」だから、「その販路開拓」「新商品の開発」に取り組むのであると、アピールする必要があります。
それがしっかりアピールできるような情報整理・記載でなければなりません。
1-3.経営課題
この公式作成例をまとめると、以下が「経営課題」になっています。
・人員確保が必要
・販路開拓等による売り上げの確保が急務
このように、今の「経営課題」がコンパクトに書かれています。まぁさすがにちょっとコンパクト過ぎる気はしますが。
大切な視点は、「補助事業以外の経営課題もしっかり書いておく」ことです。
「事業計画書」は、単なる申請書類ではなく、あくまで、「会社全体の計画書」なのです。
2-1.経営課題
公式作成例を整理すると、以下の内容が書かれています。
・コーヒーの消費量は増加傾向
・レギュラーコーヒーの比率が高まってきている
・コンビニのコーヒーとは市場が異なる
つまり、ここの項目で書かなければならない内容は、「市場は成長しそうか」「今回販路開拓したい商材は、どういう商材か」「その市場にはどんな競合がいるのか」です。
通常、「単に市場規模は成長中である」と書いただけでは不十分です。また、市場規模のデータを紹介しただけでも不十分です。
2-2.顧客ニーズ
記入例では、以下のように整理されています。
店舗事業
・A市・B市・C町の状況
・B市・C町に販路拡大の余地
・店舗事業での販売品の特徴
オンライン事業
・県外中心
・オンライン事業での販売品の特徴
このように、記入例では、全事業を網羅した上で、どこに販路開拓の余地があるのかを分析しています。
この項目では、「商材に、どのような顧客ニーズがあるか」という、一般論を書く人が多いですが、それでは不十分です。
3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み・弱み
記入例では、強みが4つ、弱みが2つ、紹介されています。ただ、もっと上手に整理できます。
①「強み」
・品質の高いコーヒー豆
・高い焙煎技術
・高い商品開発力
まず、「品質の高いコーヒー豆を仕入れていること」と「高い焙煎技術」で、商品品質の高さをアピールします。
次に、「高い商品開発力」で、「お客様の声を取り入れた商品開発」「様々な贈答品」をアピールします。
その2つを、「地域集客」「オンライン集客」に活かしていくというストーリーを組み立てる方が、分かりやすいです。
②「弱み」
・自家焙煎なので単価・生産量で不利
・オンライン集客に苦戦
ちなみに記入例では、「原材料の高騰の影響」が記載されています。でもそれは外部要因ですから、本来、「弱み」ではなく「脅威」です。
4ー1.経営方針・目標
自分で申請する際には、もっとしっかり書くようにしましょう。「経営方針」と「経営目標」は、分けて記載した方が良いです。
①「経営方針」
・経営理念
・ビジョン
・今後、どう成長したいか
この具体的内容が、「経営目標」及び「今後のプラン」となります。
②「経営目標」
これは、「今後のプラン」と重なるので、多くの人が、何を書いておくか迷うところかと思います。弊社では、「経営目標」では、「経営」に関する目標を、「今後のプラン」では、「事業」に関する目標・実施内容を書くようにしています。
4ー2.今後のプラン
ここの構成に、正解というのはなさそうです。
ただし、「短期的なプラン(=補助事業)」と「長期的なプラン」を区別する必要はありそうです。そこで私たちは、だいたい以下のような構成にしています。
・短期的なプラン
・補足説明
・中長期的なプラン
「補足説明」では、「正社員を雇用する」「2号店を出す」と言うような、「補助事業では実施しないが、中長期的なプランの前に実施したい」内容などを書いています。
さいごに
いかがだったでしょうか。「事業計画」として見た時に、無駄な要素はほとんどなく、全てがストーリーとしてつながっています。ただし、会社によって、事業内容によって、書きやすさは異なります。計画書の作成で迷ったら、ぜひ、私たちにご相談くださいませ。