きっかけは「Amazon以外にも販売チャネルを広げたい」
今回ご相談いただいたのは、Amazonでペット用品を販売しているオーナーさん。
自動給水器のOEM商品を販売していて、月商もすでに数十万円に到達している状態でした。
ただ、広告費がかさみ、ROASも思うように伸びない…。
「このままAmazonだけに依存していていいのか?」という危機感から、自社ECやLINEなど、次の一手を考えたいとのことでご相談をいただきました。
実はこのように「Amazon一本でやってきたけど、そろそろ次のチャネルを考えたい」という声、他の事業者さんからもよく聞きます。
✅リピート商品があるのに、LTVを最大化できていない
✅広告に頼りすぎて、利益が残りにくい
✅ファンと関係性を築く場がない
──そんな状況を打破するには、「売る場所」を増やすだけでなく、お客様との関係性を築けるチャネルを持つことがカギになります。
今回の相談者さんも、「LINEや自社ECって実際どうなの?何から始めればいいの?」と手探りの状態だったからこそ、まずはビジネス全体を一緒に整理することから始めました。
どんな販売チャネルが合っている?一緒に整理してみたこと
ヒアリングを通して、一番最初にやったのは、今ある販売チャネルの棚卸し。
現時点では Amazonが主軸。
広告もAmazon広告しか使っておらず、SNSや自社EC、LINEなどはまだ整備中の段階でした。
そこで一緒に整理したのが、次のような視点です。
お話しする中で、「自社サイトは育てるのに時間がかかるけど、そのぶん顧客とのつながりを深められる」という点に納得してくださったのが印象的でした。
📌 そこで今回の提案としては、Amazon販売は続けつつ、自社ECは中長期的に育てる方針に。
いきなり切り替えるのではなく、両方の特性を活かした「いいとこ取り」の戦略を目指すことにしました!
LPの流入先はどこがいい?→Amazon?自社EC?LINE?
販売チャネルを増やす上で悩ましいのが、「どこにお客様を誘導するのか?」という問いです。
今回の相談者さんは、商品紹介のLP(ランディングページ)をすでに作成済み。
そのLPのリンク先をどこに設定すべきかで悩んでいました。
候補は主に3つ。
・Amazonの商品ページ
・自社ECサイト
・公式LINE登録ページ
それぞれにメリット・デメリットがあります。
◾️Amazonに誘導する場合
信頼性や決済のしやすさ、ポイントの活用など、ユーザーにとってハードルが低いのが魅力。
ただし、「他社商品に流れてしまうリスク」や、顧客情報が取れない点はネックです。
◾️自社ECに誘導する場合
利益率が高く、LTV(顧客生涯価値)を伸ばしやすいのが最大の魅力。
一方で、集客やサイトの信頼性が問われるため、「今すぐ買ってもらえるかどうか」は未知数。
◾️LINEに誘導する場合
顧客情報を取得しながら関係構築ができるのが最大の利点。
動画などのコンテンツをフックにして登録してもらう形なら、導線としても自然です。
LINEに登録してもらえれば、その後Amazonでも自社ECでも自由に誘導できる「資産」になります。
こうした背景から、今回は「まずはテストをしてみる」という方針にしました。
同じLPでも、
・Amazonに遷移させるもの(LP1)
・自社ECに遷移させるもの(LP2)
・公式LINE登録を促すもの(LP3)
の3パターンを作成し、反応を比較してみる。
「どこが一番売上や登録につながるか?」を実際に数字で見てから、導線を決めるというやり方です。
※テストする際は、単純に「売上」だけでなく、LINE登録者の数や、登録後の反応(開封率や再購入など)も比較対象にすると、長期的に価値ある導線が見えてきます!
▶ ポイントは、「考えすぎず、小さく試してみること」。
一度テストしてみると、数字やお客様の反応が次の打ち手を教えてくれます!
「LINEで何を発信すればいい?」〜ファネル設計の考え方〜
自社ECを育てていくうえで欠かせないのが、「お客さまと継続的につながる仕組み」。その中心になるのが、“プッシュ型”の公式LINEです。
公式LINEを活用して売上やリピート率を高めるには、お客さまの状態(購入前・購入後など)に応じて発信する内容を変えることがポイントです。
今回の相談でも、まさにこの「ファネルを意識したコンテンツ設計」について話し合いました。ただ闇雲に情報を届けるのではなく、目的を明確にして発信することで、効果が格段に上がります。
🔽 こんな分け方がオススメ!
1️⃣【購入前】→ 検討中の人を購入に誘導
・「失敗しない自動給水器の選び方」
・「他と何が違う?この給水器の特徴」
・「〇〇%の人が選んだ人気モデル」
2️⃣【購入後】→ リピート購入を促進、愛着を持たせる
・「交換フィルターを長持ちさせるコツ」
・「そろそろ交換時期じゃないですか?(リマインド)」
・「愛用者の口コミ & 使い方レビュー」
3️⃣【キャンペーン】→ 季節ごとに盛り上がる仕掛け
・「○○%OFFセールのお知らせ!」
・「新商品モニター募集!(限定10名)」
・「飼い主さん向けプレゼントキャンペーン」
こうした配信の組み立て方を実際に行った事例として、宮下果樹園さんのLINE活用ブログもとても参考になります👇
品種別の配信や、お客様とのコミュニケーションを大事にすることで、FAX注文中心だった販売方法が一気に進化。「待ってます」の声が届くようになったというリアルな変化は、まさにLINEならではの成果です。
LINE配信も、ただ情報を流すだけでなく「どのフェーズの人に向けた発信か?」を意識することで、売上やリピート率の向上につながります。
さらに、これらの発信内容はInstagramやXなどでも再利用が可能。
1つのコンテンツを複数のメディアで使いまわすことで、発信の手間を大幅に削減できます!
短期的にやること/長期的に取り組むこと
今回の相談では、「まずやるべきこと」と「じっくり育てること」の両方を整理しました。
すぐに動ける施策で成果を試しつつ、長期的にはLTVの向上やブランドづくりを目指していくスタイルです。
✅ 短期的にやること(すぐ取り組んで反応をチェック)
・Amazonのレビューを分析し、競合との差別化ポイントを明確に→ LPや広告訴求に反映
・本体購入者に向けたAmazonリタゲ広告の設計
・公式LINE登録時の特典(動画やプレゼント)の導入
・LPの流入先(Amazon/自社EC/LINE)をABテストで検証
・LINEのコンテンツを最低3本作成し、SNSと併用して発信
・InstagramやXの運用スタート(世界観・お役立ち発信)
🔁 長期的にやること(ファンづくりとLTV向上の土台)
・LINEのシナリオ配信を構築し、属性ごとのセグメント配信へ
・自社ECのSEO対策を進め、検索経由の流入を強化
・リピーター向けに「会員制度」や「定期購入プラン」を設計
・SNS・YouTubeでの動画発信強化(お手入れ・使い方・裏側など)
・Amazon広告・meta広告の継続的な改善と最適化
🧭 「まず動いてみる」ことで得られる気づきは大きいです。
今できることを着実にこなしながら、土台になる仕組みも整えていく。
これが、売上の安定と拡大に繋がる最短ルートだと考えています。
まとめ:「Amazonだけに頼らない」一歩が、新たな売上の柱になる
今回のご相談を通じて改めて感じたのは、「Amazon以外のチャネルを模索する人」は今、すごく増えているということです。
でも、やみくもに自社ECを始めたり、SNSを始めても、なかなか成果に結びつかないことも。
だからこそ、
・どこから手をつければいいのか?
・自分のビジネスに合う販路はどこか?
・リピートしてもらうにはどうしたら?
こうした疑問を、一緒に整理しながら進めていく伴走者のような存在が求められているのだと感じました。
✔️ もしあなたも、こんなお悩みがあるなら…
Amazonだけじゃなく、自社ECにも挑戦したい
公式LINEやSNSを活用して、ファンを増やしていきたい
売上やリピート率を安定させたい
そんな時は、現役のEC運営者として、10年以上の経験をもとにアドバイスしています。
実際の相談者さんたちと同じように、「今すぐできること」「これから整えること」を一緒に考えてみませんか?
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「Amazonだけに頼らない」道は、時間も手間もかかりますが、そのぶん自分のビジネスにファンが増えていく喜びがあります。
この記事が、あなたの次の一歩のヒントになりますように。