コンサルティングファームには毎年数多くの方が転職されています。
一方で、コンサルタントを退職して新たなキャリアを目指す方も存在します。
コンサルティングファーム内の人材流動性は高く、ファームにもよりますが3~4年サイクルで入社・転職を繰り返していきながら組織が形成されているように感じています。
そこで今回は、コンサルタントの退職理由と、ポストコンサルタントとしてコンサルタントを退職した後のキャリアに関して、所感を解説していきたいと思います。
退職理由
働き方を変えたい
コンサルタントの仕事は、比較的短いサイクルで新しいプロジェクトを数多く経験できます。
新しい顧客やインダストリー、プロジェクトタイプを経験でき、個人のスキルアップのためには非常に良い環境だと思います。
稼働負荷がかかるプロジェクトは多いですが、プロジェクト終了後はまとまった休みを取れるので、ONとOFFをしっかり分けたバランスは取れる傾向はありますが、プロジェクト中は大きなプレッシャーがかかり心身ともに疲弊することはあるかと思われます。
「コンサルタントの働き方に疲れた」、「均したワークライフバランスを保ちたい」という理由でキャリアチェンジされる方は多いと思います。
短期的にコンサルタントの仕事を学びたい、スキルアップから実力を高めたい、と思う方が期間限定でコンサルタントを卒業する理由となります。
プロジェクトの一部分しか関われない
クライアントがコンサルタントを活用する理由は色々とあります。
多くは、「自社のケイパビリティを補いたい」、「第三者的な視点で分析をお願いしたい」と、ビジネスリテラシーが高いクライアントほど、自分たちができることと、コンサルタントをうまく使うこと、の切り分けがうまくできているように感じます。
コンサルティングフィーは決して安くはありませんので、部分的にコンサルティングサービスを活用することが企業にとっても合理的です。
そういった性質から、コンサルタントとして、プロジェクトに関われるシーンは一部の限られた期間だけになりがちです。
プロジェクトを深く・最後までしっかりと見ていきたいと、思考する方は満足度が低くなってしまうこともやむを得ないと思われます。
ファーム内の人間関係
コンサルティングファームの仕事は、かなり属人的に成り立っています。
主にパートナーが仕事を取ってきて、誰をアサインするかはパートナーの裁量が色濃く残っています。
パートナーなど上位者と人間関係がうまくいっている方は非常に高い評価をもらえたり、良いプロジェクトにアサインされたりとなりがちで、社内政治はそれなりに存在しています。
ファーム内の人間関係に疲れた人だったり、別のファームで相性の良い方と仕事をしたいと思う方は、少なからず出てくることにはなります。
自身の能力を試していきたい
若くして責任ある仕事を任せてもらえるチャンスがあるのがコンサルタントの仕事です。
マネジメントと同じ目線に立ち、クライアントにアイディアや意見を提言していくシーンも増えていくと、コンサルタントとして自信がつくと同時に経営者としてチャレンジしていきたい、という気持ちが芽生えることもあります。
コンサルティングファームの看板があるからこそ、バリューが出しやすいということもあるかと思います。
培ってきた自身の経験やスキルで挑戦していくことに踏み出したいと思う方は、キャリアチェンジを考えています。
ポストコンサルタントのキャリア
僕の周りでコンサルタントを卒業して次なるキャリアとしての選択肢としては以下の傾向があります。
ファンドへの転職
政府系ファンドやプライベートエクイティファンドなど、投資した先のバリューアップを目指すキャリアです。
業界は異なるものの、論理的思考力や資料作成スキル・プレゼンテーションスキルなど、コンサルタントとして蓄積したナレッジやスキルを活かせば比較的即戦力として活躍できると思います。
実際、ファンドに在籍している方はコンサルティングファーム出身者が多く、共通言語で会話できることや仕事の進め方に共感すること、価値観が馴染みやすいこともあり、活躍しているという話はよく聞きます。
比較定期相性の良いキャリア形成と思われます。
ベンチャー企業への転職
ベンチャー企業のリーダーポジションで、IPOを目指すキャリアです。
アーリーステージなどこれからビジネスモデルを拡大させていくようなフェーズで事業責任者としてのポジションで入社されています。
ストックオプションなどのインセンティブを付与され、ご自身の貢献が報酬につながるようなチャレンジングなワークスタイルに魅力を感じているようです。
上場までの道のりは長く・険しいことが想定されますが、コンサルタントとして築き上げたハードスキルやソフトスキルは、活かしやすい環境にあると思います。
フリーランス・起業
最近のトレンドに合わせてコンサルティング界隈でも増えてきたような印象があります。
フリーランスのコンサルタントが活躍できるようなビジネスマッチングサイトも数多く登場していることもあり、フリーランスへチャレンジする選択肢のハードルが下がってきていると思います。
コンサルタントとしての経験を武器に、個人で仕事をしていく大変さはありますが、個人の地力がさらにつくことが期待されます。
さいごに
コンサルティングファームでは、数年で辞められる方も多い業種であることは事実だと思います。
一方で、コンサルティングでの仕事を通して、責任ある仕事を短いサイクルで色々とこなすこと、また徹底的に物事を考え抜くことから、改めて自分自身のやりたいことや目指したい姿が明確になったということは非常に多いと感じます。
長期的なキャリア形成において、コンサルタントでの経験は選択の幅を広げていけるものと思いますので、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。