高卒デザイナーの独り言(学校の図工・美術教育について思うこと)

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デザイン・イラスト
子ども向けの絵画教室・イラスト講座の講師の実績もありまして。
私が常々、学校の図工や美術教育で、疑問に思っていることを改善した上でプログラムを制作していました。

どの教科も同様ですが、先生だからといって、絵で食べているわけではないし、学校のカリキュラムに沿った指導をしているわけですから、実用性があるわけではありません。おそらくフランスの美術の教員が日本の指導を見たら、口を出さずにはいられないのではないでしょうか。

●個性を重視といいながらも写実にこだわる
「自分を描いてください」と日本人の子どもにいうと、その大半が「自画像」を描きますが、同じ質問をフランス人の子どもに言うと、それぞれが自由な発想で、色にこだわる子もいれば、何を形取ったものかもわからない「自分」を描いたそうです。日本の教育は職人的で、自由度も少なく、個性といいながら「お上手な絵」を求めます。
私が考えるところ「絵」は感想文に近く、その時その時の気持ちや思いをぶつけるものであって「技術を競うための手段」ではないと思っています。
今の美術教育では、器用に描けない子を「絵嫌い」にするだけのプログラムだと感じています。

●鉛筆で下書きさせてからの水彩絵具という技法への疑問
これ、小学校で絵を苦手にさせる元凶だと思っています。
頑張り屋さんほど、鉛筆で一生懸命下書きをします。しかし、いざ、水彩絵具で塗ろうとすると、絵が汚れるという経験を多くの人がしているかと思います。で、なぜ、これを学校がやめないのかも疑問なのです。
そもそも水彩絵具は「鉛筆でゴシゴシ描いた上にのせる画材ではありません」。汚れるのは当たり前。水彩画というのは絵画技法の中でも、高度な技術が必要な画材です。確かに扱いは楽です。値段も手頃。
しかし「失敗した後に直しにくい」という、一発描きができる人でないと思った通りに描けない技法です。
鉛筆画は鉛筆画。水彩画であれば下書きは薄くするか、もしくは鉛筆をいれない方が綺麗に仕上がります。ポスターカラーは不透明水彩なので、これほどではありませんが、画材の特性も考えずに何十年もこのやり方を続けている神経を疑います。
鉛筆、水彩、それぞれの画材の特徴と技法は別に教えるべきだし、汚れた絵を描かせて、苦手意識を植え付けて、表現に成績つけて、、、ってトラウマでしかないですよね。

そして、それを理解せずに「絵が苦手なんです」っていう大人が、子どもに向かって「何で上手に描けないの」なんて、虐待の連鎖以外の何物でもない。

私が子ども達に教えたやり方は、こちらのアドバイスからお教えします。
幼い頃から「お遊び」と称して、姪にこれらの指導をしてきたのですが、筆使いはすでに私より上達してしまいました(汗)

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