高卒デザイナーの独り言(油絵の仕事をした時のはなし)

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デザイン・イラスト
絵の仕事は個人的に21歳くらいから来ていました。
イラストの仕事が多かったのですが、二度だけ、油彩画の依頼を受けたことがあります。自分で描いた作品を売ったのではなく「描いて欲しい」という注文を受けて描いたのです。

ぶっちゃけますと、利益を考えたら、イラストより良いです。
油絵なので数千円という値段を言ってくる人はいません。特にまだバブルっぽい時代でしたから。

その依頼は「亡くなったお祖父さんの遺影を描いて欲しい」ということでした。これが、また評判がよく、寝たきりのお祖母さんも同じお家にいて。2枚目も頼まれたのです。

油彩画は、比較的得意な画材でした。材料費も驚くほど高くはありません。
3日くらいで描けて、1枚3万円。

しかし、あまりに辛くて、この仕事はこれ以来、受けてないのです。

似顔絵のイラストだったら、それほどでもないのですが、何が辛かったかと申しますと、、、

油彩画で描く場合、ずっと、その知らない人の顔を凝視しなければならず。
しかも、何の関わりも思い入れもない人を凝視し続けねばならないという作業。
これが、苦痛でならなかったのです。。。。。。。

油彩画は趣味絵ばかりなのですが、自分で美しいとか、描きたい人や動物とか、そこへ行きたい、居たいと思う場所ばかり描いていたので
思い入れのない人を凝視して描くという時間がとても苦痛でした。

イラストは元々、仕事と割り切って始めたことなので、何ともないのですが、油彩画や日本画などの絵画は本当に辛いです。

「愛がないと描けない」という体質なのです。

「描くこと」以上に「見ている」時間が自分にとって大切なのかもしれません。

ヘッダーの画像と全く関係ありませんが、絵の仕事を続けていく場合、モチベーションのコントロールは最も重要だと思っています。
特に私みたいに才能が乏しい人間には。
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