中小企業経営のための情報発信ブログ252:コミュニケーションスキルの向上

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ビジネス・マーケティング
今日もブログを御覧いただきありがとうございます。
コミュニケーションの重要性はこれまで何度も書いています。聞き飽きたと言われるかも知れませんが、コミュニケーションがビジネスや人間関係の基本であるので、疎かにできません。コミュニケーションスキルがビジネスパーソンやリーダーの重要なスキルであるにもかかわらず、他のスキルに比べて軽視されているように思います。優れたコミュニケーション能力があれば、対人関係を強化し、信頼関係を築いて、クライアントや同僚、パートナーと自分とのギャップを埋めることでキャリアの成功へ向けた道を切り開けます。
優れたコミュニケーションとは、「『感情的知性』を駆使して他人と自分の感情を認識・理解し、それを意思決定に役立てること」です。何度も書いているように、コミュニケーションは「言葉と思いのキャッチボール」で、言葉だけでなく、お互いに思いや感情を伝え、相手の想いや感情に寄り添い共感することで成り立つのです。
感情的知性が非常に高いリーダーであっても、特にプレッシャーのかかる場面でのコミュニケーションには苦戦しています。競争の激しい環境では、自分の守備範囲に入ってくる課題やメール、人物にすぐに対応したいと思うもので、特に自分が同意や理解ができない事項には、直感的に反応してしまいます。じっくりと考えず直感的にとった行動や口から出た言葉が、後悔に繋がるかも知れません。
言葉を発する前に、次の3つの問いを自分に投げかけることで、思慮深い対応ができます。
1.これは言うべきか?
 以前、「リーダーの余計な一言」でも書きましたが、成功するリーダーは無駄口を叩かず、成功しないリーダーは不必要な一言で場を台無しにしてしまいます。頭に浮かんだことをよく考えもせず口に出すのは災いの元です。リーダーの言葉には、本人が思う以上に大きな影響力があります。リーダーが使う言葉によって、相手を勇気づけることもあれば、相手を不安に陥れることもあるのです。軽はずみな言動は慎まなければなりません。
 何かを話すときには、いったん頭の中で整理してから口に出すべきです。人の言葉は、それを聞く人にストレスを与えたり、不快な気分にさせることがあるからです。
 相手を喜ばせたり楽しい気分にさせる言葉であれば、すぐに伝えてもいいかもしれませんが、批判的な言葉やネガティブな内容を伝えるときには、本当にそれを伝えるべきかを考えた上で、相手にとってためになると思えるのならば伝えるべきです。また、伝えるときには直接的な言葉ではなく、オブラートに包んだ言葉を使うべきです。
 「THINKの法則」というのがあります。これは、自分が言おうとしていることについて
Ⅰ:真実か(True)
 Ⅱ:役に立つか(Helpful)
 Ⅲ:インスピレーションを与えるか(Inspiring)
 Ⅳ:必要か(Necessary)
 Ⅴ:親切か(Kind)
の頭文字をとったものです。この5つの多くに当てはまらないようならば、言うべきではないのです。
2.これは自分が言うべきか?
 言うべきことだと決めたなら、次にそのメッセージは誰が発信すべきかを考えるのです。自分が直接言った方がいいのか、第三者を介して言った方がいいのかを考えるのです。受け取る側との関係性において、同僚や直属の上司を介して伝えた方がいい場合もあります。これは、言いにくい話題に限ったことだけでなく、自分の部下である直属の上司を通じて良い知らせやフィードバックを通知させることによって、リーダーが直属の上司を信頼して任せているというメッセージを伝えることができます。
3.これは、今、言うべきことか?
 自分が言うべきことだと判断しても、次に、今言うべきかどうかを考えなければなりません。タイミングが重要です。言うべきタイミングはいつかは難しい判断です。
 多くの人は思ったことがすぐに口をついて出ます。お互いに感情が高ぶっているときには、つい感情的になって強い言葉が口から出るものです。いったん口から出た言葉は取り消せません。国会答弁とは違います。必死に謝っても一度失った信頼や信用を取り戻すのは至難の技です。
 何かを言う前には、一呼吸置いてから言うのがいいのです。否定的なことやネガティブなことを言う場合には、お互いが冷静に判断できるまで待って言うのです。しかし、あまり時間を空けてしまうとタイミングを失します。せいぜい翌日には言うべきです。
 しゃべる場合だけでなくメールをする場合も一呼吸置いた方がいいのです。忙しい時はあまり考えず文章を作成して送信ボタンを押します。忙しくイライラしていれば、メールの文章にそれが現れます。不適切な言葉やトーンになっている場合もあります。送信ボタンを押す前にメッセージの意図、言葉遣い、トーンを確認すべきです。特に仕事の場合には、下書きとしていったん文章を保管し、少し時間をおいてみ返し、適切であると判断してから送信すればいいのです。仕事のメールだからと言ってすぐに返信しなければならないようなケースがそれほど多くないはずです。
発言の前に以上の3つを自問することで、メッセージを、いつ、どのように伝えるかを意図的に行うことができるようになります。参考にしてください。
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