私たちは、日々いろいろなことに悩み、迷いながら生きています。中でも「自己肯定感」という言葉を最近よく耳にするようになりました。「自己肯定感」とは、自分自身の存在をそのまま受け入れ、「私は私でいいんだ」と感じられる心の状態のことを言います。
でも、この自己肯定感がうまく持てないと感じる人も少なくありません。「どうせ私なんて」「みんなみたいにうまくできない」「自信なんて持てない」――そんな思いを抱えながら日々を過ごしている方も多いのではないでしょうか。この記事では、そんな自己肯定感が低くなってしまう理由や、少しずつ自分を肯定できるようになるための考え方や習慣についてお話ししていきたいと思います。
自己肯定感が低くなるのはどうして?
まず、自己肯定感が低くなるのにはいくつかの理由があります。決してあなたが弱いからでも、劣っているからでもありません。誰もが少なからず、状況や環境、経験によって自己肯定感が揺れ動くものなのです。
たとえば、子どもの頃に「もっと頑張りなさい」「それじゃダメでしょ」と否定される経験が多かったり、褒められることが少なかったりすると、「自分は価値のない存在だ」と感じるようになることがあります。また、学校や職場、SNSなどで他人と比較する機会が増えると、「あの人みたいにできない」「自分は劣っている」と思い込み、自己肯定感が下がってしまうこともあります。
そして現代は、とにかく「できる人」「成功している人」「輝いている人」が目立つ社会です。SNSでは人のキラキラした瞬間だけが切り取られて流れてくるので、自分の現実とのギャップに苦しんでしまうことも珍しくありません。
自己肯定感は生まれつきじゃない。育てるもの
「私は昔から自信がなくて…」という方も多いですが、実は自己肯定感は生まれつきのものではなく、日々の習慣や考え方で育てていけるものなんです。
完璧主義の人ほど自己肯定感が低くなりやすい傾向もあります。「できて当たり前」「失敗は許されない」と自分を追い込んでしまうと、少しのミスでも自分を責め、自己否定につながってしまいます。だからこそ、完璧でなくていいし、できない自分も認めることがとても大切です。
自己肯定感を育てる小さな習慣
では、具体的にどうすれば自己肯定感を育てられるのでしょうか。いきなり大きく変えようとする必要はありません。小さな習慣や心がけを日常に取り入れることで、少しずつ心の中に変化が生まれてきます。
1.「できたこと」を記録する
今日1日の中で、自分ができたこと、頑張ったことを3つ書き出してみましょう。どんなに小さなことでもかまいません。
朝ちゃんと起きられた
ゴミを出した
同僚に「ありがとう」を言えた
こうした些細なことでも、「自分はちゃんとやれている」と確認する習慣が自己肯定感を支えてくれます。
2.「今の自分」を否定しない
落ち込んでいるとき、不安なとき、「こんなんじゃダメだ」「自分はだめだ」と考えがちですが、そんなときは「今はちょっと疲れてるんだな」「そう思っちゃうのも無理ないよ」と自分に優しく声をかけてあげましょう。自己否定をしそうになったら、自分を責めるのではなく、受け止めることが大事です。
3.他人と比較しない
SNSや職場、学校など、他人と自分を比べるのは本当に疲れるものです。そもそも、人にはそれぞれ違ったペースや役割、得意不得意があります。「他人は他人、自分は自分」と意識するだけでも、心が少し楽になります。
4.「ありがとう」を口にする
他人に対しても、自分に対しても「ありがとう」を意識して伝えると、不思議と心があたたかくなります。「今日も頑張ったね、ありがとう」「あの人が助けてくれてよかった、ありがとう」と感謝を口にすると、自然とポジティブな感情が生まれ、自己肯定感も育まれていきます。
自分を肯定できるようになると、人生が変わる
自己肯定感が高まると、不思議と物事の見え方も変わります。失敗しても「まあ、そんなときもあるよね」と受け止められたり、他人の成功も素直に祝福できたり、自分のペースで前に進めるようになります。
何より、自分のことを少しでも肯定できると、毎日の中に小さな幸せや喜びを感じられるようになるんです。「できていないこと」ではなく「できたこと」「今あるもの」に目を向けると、世界が少しずつ優しくなっていきます。
おわりに
自己肯定感は、決して「私はすごい」「自信満々だ」と思い込むことではありません。うまくいかない日も、不安になる瞬間も、それでも「私はここにいていい」「私は私でいい」と思えること。そんな心のあり方です。
誰かと比べる必要も、無理に完璧を目指す必要もありません。あなたのままで、あなたのペースで、生きていけばいいんです。自己肯定感は、特別な才能がなくても、特別な環境がなくても、少しずつ育てていけるものです。
もし今、自分に自信が持てなかったり、自己肯定感が低いと感じていたとしても、大丈夫。今この瞬間から、少しずつ自分に優しくしてあげることから始めてみませんか?
きっと、その小さな積み重ねが、あなたの心を少しずつ軽く、あたたかくしてくれるはずです。
あなたはあなたのままで、十分素敵な存在です。