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「タイヤ」について 1

■タイヤの転がり円周率
転がり円周率とは、タイヤが1回転する間に進む正確な距離のことで、タイヤの寸法を算出するための重要なパラメーターです。
だからこそ、タイヤのサイズを計算することが重要なのです。
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■タイヤサイズの算出。
多くのドライバーにとって、タイヤを交換することは問題ではありません。
少なくとも、新旧のタイヤサイズが同じであれば、なんの問題もありません。
しかし、必ずしもそうとは限りません。
なぜか?
その理由は実にさまざまで、ほとんどがドライバーに関係しています。
例えば、カスタムするにあたってスタイル向上のためにタイヤのサイズを大きくしたいとか。
悪路を走行するためにタイヤパターンを変えたいとか。
しかし、その理由はもっと日常的なものであることも多いのが事実です。
例えば、車を買い替えたときに、今までの車両に使っていたタイヤが使えるかどうかということです。

いずれにしても、これらの例に共通しているのは、タイヤのサイズが変わるということは、転がり抵抗が変わるということでもあるわけです。
意図しない結果になる可能性も否定できないのです。

なぜなら、転がり軸受が標準タイヤと大きく異なると、検査の際に問題となるからです。
では、何が許されるのか?
この問いは、誰もが同じ答えを出せるものではありません。
結局のところ、タイヤのサイズはクルマごとに異なるのです。

自分のクルマのタイヤサイズを知るには、多くの場合タイヤのサイドウォールを見れば表示しています。
この情報は、一般的に運転席のドアの内側にも記載されています。
そうでない場合は、車の書類に記入しています。
そして、下記の計算式を使って計算することもできます。

■計算式でタイヤサイズを算出する方法
専用の計算機がなくても、タイヤのサイズを計算することは可能です。
必要なのは、取り付け予定のタイヤのラベルと以下の計算式です。

C = π x (Rx25.4 + 2 x (H/W)/100 x W)

タイヤの周長は、ホイールのリムサイズ(R)のインチ数と、高さ(H)と幅(W)の比率から求められます。
そのため、ホイールリムサイズ(R)に25.4を乗じて、ホイールリムサイズ(mm)を算出します。

例えば、245/45 R 18と表示されたタイヤの円周は、以下のように計算されます。
C = π x (18 x 25.4 mm + 2 x (45/100) x 245 mm) = 2,129 mm = 212.9 cm = 2.129 m

■タイヤサイズの算出(最後のステップ)
次に、新旧タイヤの転がり円周率の違いを計算します。
1.5〜2.5%を超えてはいけません。
これらのパラメータは、転がり軸受の許容範囲を示しています。
その理由は、値が過度に異なると、ABSやESPなどの統合システムが複雑になる可能性があるからです。
特に、前輪と後輪の間の偏差が大きい場合には注意が必要です。
それは実質的な障害であり、検査では受け入れません。
注意していただきたいことがあります、計算された値は、あくまでも目安です。

■速度計に影響を与える転がり軸受量
タイヤのサイズが違えば、転がり抵抗も変わります。
しかし、それがスピードメーターにも影響することをご存知でしょうか?

スピードメーターは、車輪の回転数で車の速度を表しています。
そのため、大きなタイヤに交換すると、スピードメーターに表示される速度は実際の走行速度よりも低くなります。
一方、小さなタイヤにすると、スピードメーターに表示される速度は高くなります。

実際の速度よりも10%+4km/h多く表示されることがあり、1km/h多く表示されることはありません。
その差があまりにも大きい場合は、スピードメーターを調整する必要があります。

今持っているタイヤの転がり軸受径と、あなたが求めるタイヤの転がり軸受径を、計算式を使って調べてみてください。

インターネット上には様々なサイトがあり、わざわざ計算してまでとお思いでしょう。
興味をもってご自身の愛車を知るという意味で、もしお時間あれば計算してみてください。


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