アパレル業と服飾業と印刷業どこに依頼するべきか
プリント屋さんのプリントウェアと
アパレルブランドが販売しているオリジナルウェアを混同されている
お問い合わせが多いため
作りたい物のジャンルがどのような物なのかによって相談先が変わる
という例をご紹介いたします。
作りたい物や目的で相談先が変わる
①プリントウェア → 印刷業
印刷業者用に作られているプリント用の無地ウェアに印刷を行うのみ
文化祭や自治会イベントや社内行事 従業員用Tシャツ等
②オーダメイド/仕立て品 → 服飾系工房 アトリエ
1枚などの少量枚数で特注の衣類を仕立てたい場合
舞台衣装やドレス、スーツなど
フルオーダーからセミオーダーなどアトリエにより
③オリジナルウェア → アパレル業 OEM/ODM/サプライヤー
印刷業者用の無地ウェアではなく、オリジナルウェアの制作や生産をしたい場合
アパレルブランドや企業/テナントなどの小売り品としての商用制作等
自分が作りたいウェアがどのジャンルに当てはまるのか
①プリントウェア → 印刷業
②オーダメイド/仕立て品 → 服飾系工房 アトリエ
③オリジナルウェア → アパレル業
①印刷業への依頼で作る物
印刷業者さん向けに作られている無地ウェアメーカーさんのカタログから仕入れて、そこに印刷等の施工する形です。
文化祭やイベントTeeシャツなど、毎年毎年決まった物を作る時の用途で良く使われます。
服を作るわけでは無いので容易かつ安価ですが、決まった範囲の物しか作れないという制限もあります。
・1枚からでも作れます
・作れる物や施工可能な範囲や箇所は限られる
・カタログ品なのでオリジナルの物を作る事は出来ません
・小~中ロットでの制作費は安価
・大ロット時にはOEM生産に比べると割高
②服飾の工房に依頼する
これは個人の工房やアトリエさんなどに 仕立て オーダーメイド 衣装制作 など特注の1枚を依頼する時によく使われます。
ただし、生活衣料と舞台衣装は作りが全く違うので依頼先のアトリエのジャンルは間違えないようにしなければなりません。
既に既存の型から選ぶタイプなら比較的安価ですが
プリント屋さんで大量生産されている無地のTシャツに印刷してもらう物とは根本的に違うので相場を同じだと勘違いしないようにして下さい。
・1枚からでも作れます
・パターンから相談できるアトリエも有る
・生地からの相談も出来る
・小ロット向け オーダメイド品で大量生産は通常はなかなかありません
・コストは高め
③アパレル業に依頼する
商業的な販売目的で主に企業やアパレルブランドが行う物となります。
型から作る事も可能ですし、既存の型から作る事もOK
別注を入れるなども可能です。
販売用やオシャレ着用の生産なので、質の良い物を作る事が出来ます。
しかし、良い所ばかりではありません
生産工場を動かす という事は 規模感も必要になってきます。
またイメージ通りの物を作るには最低でも1回のサンプル出しを行わなければ、思ったようなものを作る事が出来ません。
プリントショップで作る物とは工程も業界も違うので、最初はその規模感や流れを知るのに時間がかかるかも知れません。
・基本は中~大ロット 1枚だけ=サンプル出し価格
・フルオーダーもセミオーダーも可能
・トータルコストは高い 1枚単価が安い
・品質やクオリティが全てロット次第
・海外工場との契約内容があいまいなのでリスクが高い
リアルな話 生産数が全て
これは衣類に限らず ロット生産される商材の全ては発注数で
作れる物のレベル 作れる物の幅 作れるコスト が決まります。
プリントウェアのようにプリント屋さんの流れ作業の中に
自分のオーダーを挿し込むのとは違い
複数の工場や企業を独り占めにして 自分のオーダーの為に動かす
とイメージすると初期コストが発生する理由が想像しやすいかもしれません。
例えば、オリジナルウェアを作ろうと考えた場合
1着 原価600円のTシャツを
ゼロイチで1着だけ作るのにかかる初期費用は
35000~70000円前後です。
既存の型を持っているならコストは浮きますが
それを売価1000円で売れば マイナス34000~69000円の赤字です
ビジネスとして成立しません。
1着600円でTシャツを作って
1000円で売りたいのであれば
少なくとも1000~2000着程度 まとめて発注しなければ1着600円のコストにはなりません。
更にそこに
刺繍や印刷を入れたい
生地や原材料にもこだわりたい
縫製も手を加えたい
などのクオリティを求めていけば
1着のコストは1200円 2400円 3800円 4800円と倍々に増えていきます。
個人のデザイナーズブランドでもTシャツが
1着12000~22000円などで販売されているのは
ネームバリューだけで価格を吊り上げてると思われがちですが
それだけこだわって、生産枚数も数十枚の範囲で行えば
売価としてはその金額になってしまうよね というのは納得の内容です。
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余談 ファストファッションを基準に出来ない
「ユニ〇ロくらいのレベルでいいので、安く作ってくれませんか?」という話が時折出てくることがあります。
確かに、
ユニ〇ロやG〇は 質の低くない物を とても安価で販売 していますが
年間の生産枚数は六億着を超えるとも言われています。
つまり、
ユニ〇ロと同じようなレベルの物を 同じ価格帯で販路にかけるには
数百億~数千億の予算をもって挑まなければならないので
全く現実的な物になりません。
それでも、価格帯を抑えて勝負したい!という安価販売をしたい中小の汎用ブランドさんが作る物は どうしてもトレンド遅れや、チープな作り、原材料を削ったりなどをして 質を下げて安価を探る事をせざるを得ないというのが実情です。