自分の能力や、心の中にある大切なものを活かせる環境なんて、この世界にはどこにも存在しないんじゃないか。
そんな風に、静かな諦めのような気持ちを抱えて、心がすうすうと寒くなっていることはありませんか。
周りの人とどこか話が合わなかったり、自分の良さを全然分かってもらえなかったりすると、まるで世界全体から「あなたはここには必要ないよ」と言われているような、寂しい気持ちになってしまいますよね。
僕は、これまで仕事の悩みや人生の選択、将来への言葉にできない不安など、本当にたくさんの方の心の内を聞いてきました。
その中で、真面目で、優しくて、人一倍いろんなことに気がついてしまう人ほど、この「自分を活かせる場所がない」という深い諦念に突き当たってしまうことが多いなと感じています。
でもね、まずはその諦めてしまいそうなほど傷つき、疲れ果ててしまったご自身の心を、「よくここまで頑張ってきたね」と、そっと労ってあげてほしいのです。
あなたが「自分の能力を活かせない」と感じているのは、あなたの能力が足りないからでも、あなたに価値がないからでも、決してありません。
ただ、たまたま今いる環境の『ものさし』が、あなたの持っている素晴らしい輝きを測るには、少し小さすぎただけ、あるいは形が違っていただけだと思うのです。
例えば、とっても繊細で美しい絵を描く絵の具が、コンクリートを固める工事現場に置かれていたら、「自分は何も役に立てないや」って思ってしまいますよね。
でも、それは絵の具が悪いわけではなくて、ただ、置かれた場所が違っていただけ。
世の中には、分かりやすい成果や、声の大きさ、スピードばかりを評価する場所が、確かにたくさんあります。
そこにいると、自分の持っている細やかな気配りや、じっくり物事を考える深さ、人の痛みに共感できる優しさといった『見えない能力』は、まるで無いもののように扱われてしまうことがあるかもしれません。
だけど、僕は思うのです。
あなたが今、この世界に絶望しそうになりながらも、心の中で「もっと自分を活かしたい」と願っていること自体が、とても尊いエネルギーなのだと。
本当に諦めてしまっていたら、そんな風に悩むことさえしなくなりますからね。
今すぐ環境をガラリと変えるのは難しいかもしれませんし、そんなエネルギーは残っていないよ、という時もあると思います。
そんな時は、外の世界に無理に自分を合わせようとするのを、一度お休みしてみませんか。
誰かに評価されなくても、あなた自身が「これが私なんだ」とホッとできる時間や、自分の好きな小さな世界を、心の片隅にそっと守っておく。
小さなスコップで、自分だけの居心地の良いお庭を耕していくような、そんな優しいイメージです。
世界は思ったよりも広くて、あなたが「ここなら、ちょっと息がしやすいかも」「私のこの一面を、喜んでくれる人がいるかもしれない」と思える場所は、必ずどこかに隠れています。
心理カウンセラーとして、僕はいつでもあなたの味方ですし、あなたのその優しくて繊細な能力が、いつか一番心地いい形で花開くことを、心から信じています。
どうか一人で抱え込まずに、あなたのペースで、一歩ずつ進んでいきましょうね。