大好きな人や大切な人と一緒に過ごしているとき、ふと相手の表情が曇ったり、少しだけつまらなさそうな顔をしたように見えたりすること、ありませんか?
そんな瞬間、胸がギュッと締め付けられて、頭の中がフル回転を始めてしまう。
「あ、今退屈してる?」「私の話がつまらないからかな……」
そんな焦りから、急いでスマホを取り出して、必死にYouTubeの面白い動画や今トレンドのニュースを検索しては「これ見て!」と差し出してしまう。
まるでその場を盛り上げるエンターテイナーのように、必死に言葉を紡ぎ、空気を温めようと頑張ってしまうんですよね。
沈黙=悪、退屈=私の価値不足。
いつの間にか頭の中にそんな方程式が出来上がっていて、一瞬の静けささえも怖くなってしまう。
そうやって全力で駆け抜けたデートの帰り道、一人になった瞬間にドッと押し寄せる疲労感と、まるで心が空っぽになってしまったかのような「抜け殻感」。
お家についてバタッと倒れ込んでしまうほど疲れているあなたに、まずは「本当にお疲れ様でした。よく頑張ったね」と、心からのエールを送りたいです。
心理カウンセラーとして、僕は、その抜け殻になるほどの疲れは、あなたがそれだけ相手のことを大切に思っていて、優しすぎる心の持ち主だからだと考えています。
繊細な気質を持つ方は、相手のちょっとした目の動きや、ため息、空気の温度の変化を、信じられないほど敏感に察知してしまいます。
だからこそ、相手がほんの一瞬、仕事のことを思い出して遠い目をしたり、ただ疲れてぼんやりしたりしているだけでも、「自分のせいだ」と結びつけてしまいがちなんです。
でもね、ちょっとだけ肩の力を抜いて、僕のお話を聞いてみてください。
二人の間に流れる「沈黙」は、決して悪いものではありません。
むしろ、お互いが無理に言葉を探さなくても、同じ空間で心地よくいられるという、究極の安心感の証でもあるんですよ。
相手が退屈そうに見えたとしても、それはあなたの価値が足りないからでは絶対にありません。
人間だもの、お腹が空いているときもあれば、寝不足で頭が回らないときだってあります。
それをすべて「私のエンタメ力が足りないからだ」と背負い込んでしまったら、どんなに体力があっても足りなくなってしまいますよね。
今回は、次にそんな場面に出会ったとき、少しだけ心が軽くなるおまじなしを提案させてください。
もしまた、相手が退屈そうな顔をした気がして焦りそうになったら、スマホを検索する手を一度止めて、心の中で「おーい、エンターテイナーうさぴょん、出番はここまでだよ」と、そっと自分に声をかけてみてください。
そして、必死に話題を提供する代わりに、ただ「ふぅ」と深呼吸をしてみる。
「今、沈黙を楽しんでいる最中なんだ」と、あえてその静けさに身を委ねてみるんです。
あなたが面白い動画を見せなくても、最新のニュースを教えなくても、あなたという存在がそこにいて、一緒に時間を共有しているだけで、もう十分に100点満点なんですよ。
デートは、相手を楽しませるための「発表会」ではなく、二人でリラックスするための時間です。
これからは、相手の顔色を伺うエンターテイナーではなく、あなた自身も一緒にその空間を味わう一人の大切な主役になってくださいね。
少しずつ、本当に少しずつで大丈夫ですから、沈黙を怖がらずに、お互いの存在そのものを味わえるような、そんな優しい時間を増やしていきましょう。
いつでもあなたの味方として、応援していますね。