デザインを手に入れる vol.06 - ラフスケッチ -

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デザイン・イラスト
フリーランスで16年以上大手広告代理店、大手制作会社相手にナショナルクライアントの仕事を納品し続けているグラフィックデザイン、映像制作webデザインを提供し続けているの現役のプロクリエーターがデザインを手に入れる為に必要な事を書いています。

絞って具現化

前回はサムネール(頭の中の情報を具現化して整理する為に書き出す小さな絵)を描きました。
今回はアイデアの元であるサムネールから案を絞って手描きラフに起こす作業となります。直接アプリケーションでラフを作ってもよいのですが後の成長の加速度をつけるには初心者のうちほど手描きをお勧めします。

サムネールで情報を整理しました。
その際にト書きで紙面に込める意図(自分の考え・意見)を書きました。その意図を元に構図を完成させます。

今回は文章の少ないDMハガキなので以下の3つを意識していきましょう。
・全体の構図
・書体(フォント)
・色

・全体の構図
伝えたい物に優先順位をつけて配置してきます。
優先順位をつけることによって観て欲しい、読んで欲しいの強さの差が出てきます。その思いを、文字やオブジェクトを誌面のどこに配置するのか大きさや色を全体のバランスを見ながら配置配色していきます。
ここで重要なのは全体を観ながらということです。

・書体(フォント)
雰囲気を壊さないような書体選びをしてきます。
今回の場合は楽しさを表したいのですが先端を行く若手デザイナーがメインになっていますので、手描きや丸文字っぽい書体は雰囲気に合わないので消去法で消していきます。結果ですが2000年ごろからのトレンドの細いゴシックを使用することにしました。

・色
全体の構図でも記載しましたが伝えたいの優先順位を表すのに有効です。
簡単な色のイメージについてお話すると
紙面に色が多い → にぎやか、楽しそう
誌面に色が少ない →  落ち着いている、暗い
というイメージがあります。じ色が多い方がメリットが多そうですね。でもデメリットはごちゃごちゃしてどこをみたら良いのか迷う可能性がある。とも言えます。また色が少ないものは目立たせたいものが容易にできるというメリットもあります。例えば白黒の中に主人公だけ赤い服だと目立ちますよね。


ラフスケッチを描く

そして、全体の構図、書体(フォント)、色を考えて描いたのが以下のラフスケッチです。

ラフスケッチ.JPG

色はプロダクトである靴に使用されている色からとります。
A〜Dまで番号を振ってオブジェクト(この場合は文字要素)に当てます。
※写真に使用されている色を使うと誌面に統一感が出ます。また目がチカチカするようなチグハグな配色を避ける事ができます。
ラフスケッチの中に書き込んでないのですが書体は細いゴシック使用する事にしています。この段階で固有の書体を選んでなくても良いです。

サムネール作成に方向性として「文字もカラフルに」「楽しさ、自由さ表現する」としていました。
全体の色味は濃さを抑えて(彩度を低く→モノクロに近くなる)プロダクトと文字に色をつけて目立たせる、4色使用して多色感を出す事にしました。

これでだいたい頭の中を外へ引っ張り出す事ができました。
あとはイラレでトレースしていくだけです。

※完成するまでに修正をしてきますのでここでは大まかに決めるだけでよいです。あとでブラッシュアップする時に細部を詰めていきますから。


ラフスケッチについてはここまでです。
次回は何故?ラフを手描きにするのかについてお伝えさせて頂きます。
是非、フォローしてお待ちください。


▼サムネール(20分)
サムネ02.jpg


▼ラフスケッチ(20分)
ラフスケッチ.JPG


また前回までのブログも読んで頂けると理解が深まると思いますので是非ご一読お願い致します。



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