精神科病院で働く相談員のottohと申します。
某知恵袋の「メンタルヘルス」カテゴリで、数百件を超えるご質問に回答させて頂いております。
その中でも、ベストアンサーに選んで頂いた質問と回答をご紹介いたします。
回答を見て頂くことで、メンタルヘルスに関して「こういう考え方もあるんだな」「こう捉えるといいかも」と感じ、少しでも生き辛さが軽減することにつながると良いなと思います。
今回は「カウンセリングマインド」についてです。
【質問】
カウンセリングマインドについてです。
カウンセリングマインドとして、
① 受容
② 共感
③ 自己一致(真実性)
があるとおもいますが、受容や共感ができないのにしているふりをすることは、自己一致に反すると思うのですが、受容や共感ができない時はどうするのですか?
【回答】
受容は「ありのままを受け入れる」と解釈しています。
受容できないという事は、相手を受け入れられないという事ですよね。
「共感できない」にも関わりますが、罪人であれば殺人は良い事だ、などのように相手の価値観がどうにも受け入れられない場合もあろうかと思います。
そういう事に対し「そうですね」なんて言う事は受容でも何でもありません。
例えがいいか悪いかはさておき、どうにも受け入れられない価値観を持った相手の場合、「(自分にとっては)受け入れられないような価値観を持った、あなた」という見方をすれば、相手の価値観をそのままに、受容できないでしょうか。あるいは、そのような価値観を抱くに至ったプロセスに焦点を当ててみたり。
訴えのほぼ全般に対し共感は出来なくても、ほんの一部分だけ、共感の糸口見いだせたり。気持ちや考えが違っていたとしても、考えるプロセスに共通点があったり。
相手の考えや気持ちに合わせるだけが共感ではないと思います。
それを一緒に探ること自体も、カウンセリングではないでしょうか。
【質問者様からのコメント】
なるほど、理解は出来なても受容なら価値観が違っても出来るし、共感も全部できなくても一部でもいいから共感できるところを探すという意味ですね。
ありがとうございました