今回も「式変形をスムーズにするには」という話題で書いてみたいと思います。少し前回の計算のコツと重なるところがあるかもしれませんが、参考になればと思います。
さて、式変形の方法は習ったとして、今回は「式変形で迷わない」ためのコツという具合で話してみたいと思います。
(1)の問題は反射的に(xー3)(x+1)と因数分解してしまう人をよく見かけます。「式の見た目」にとらわれてしまったのでしょう。こんな具合に「式の見た目」にとらわれる人が式変形で迷ってしまいがちな人の特徴かもしれません。しかしながら式変形で間違った方向にいかない人は「目的に応じた変形」をするというところに気が付いています。
つまり、今回であれば
というところが分かっているのですね。
(1)の目的は最大値や最小値ですが、(2)は「式の符号を調べなさい」と問題文は言っているので、問われていることが全然違うのです。
[中学2年]の問題でも「3の倍数であることを示しなさい」という問題であれば、この目的に合うように3・〇の形にすることになるでしょう。
こんな具合に今目にしている式だけにとらわれていると反射的に思いついた変形をしてしまいがちですが、問われていることから目的に応じた変形を心がけるだけで適切な変形が出来るようになるでしょう。