イップスの心理

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コラム

イップス

それまで当たり前にできていた動作が、急に原因もわからずできなくなる現象


特にスポーツや演奏など、繊細な動作が必要な場面 -例えば、ゴルフのパッティングや野球のスローイング、ピアノの演奏- で起こります。

「思い通りにプレーができない」
「無意識に筋肉が固まったり緩んでしまう」
「病院に行っても問題ないと言われる」
「いくら練習しても悪くなる一方」

イップスを抱える本人の苦悩、焦りややり場のない憤り、無力感に、周囲からは十分に理解されない辛さも加わり、続けるのをあきらめる人も少なくありません。

イップスは単なる「気の持ちよう」ではなく、心や体、神経系が相互に影響し合う複雑な運動障害であり、効果的に対処するには心身両面のアプローチを試していくことが必要になります。

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では、今回はイップスの心身メカニズムについて見ていきましょう。


僕たちの体は、意識して動かす場合と、何も考えず無意識に動いている場合があります。

例えば、自転車。

はじめはどうやって乗れば良いのか「意識して」体を動かしますが、乗れるようになると「無意識に」体を動かしています。

自転車に乗る動作が自動化したわけです。

記憶のメカニズムから言うと、「手続き記憶」に収められたことになります。いわゆる、「昨日の晩ご飯にハンバーグを食べた」といった「エピソード記憶」とは異なり、体に刻み込まれる体の記憶になります。


イップスになりやすいスポーツや演奏の動きも、この「手続き記憶」を使っていることが多いです。

例えば、ゴルフのパッティングをするときにいつも、わざわざ右腕をこう動かして…なんて意識しないわけです。

でも、精密な動作であればあるほど、あるいは、より上手くやろうとすればするほど、こうした無意識な動きを、「意識的に」コントロールしようとします。

「練習通りに、右腕をこう動かして…このときはこうして…」といった具合に。

もちろん、これは上達するには必要なプロセスです。

でも、この「無意識な動きを意識的にコントロールしようとしすぎる」と、自動化された無意識的な記憶と意識的な記憶がぶつかり合ってバランスを崩してショートしてしまうことがあります。

これがイップスの一つの原因であり、二重プロセス理論という考えに基づいたメカニズムになります。

実際には以下のようなことが起こりやすくなります。

「意識」が「無意識の動き」に干渉する → 動きがぎこちなくなる → ミスが増える → さらなる不安 → 悪循環 → イップス


ここに、心理的なストレス、例えば、「結果を早く出さなければ」「早く治さなければ」といった焦り、「また失敗するのでは」「周りは自分のことをもうダメだと思ってるかも」という予期不安などが加わり、悪化させます。

神経レベルでも、交感神経が優位(過剰な興奮状態)となって筋肉は硬直し、パフォーマンスを出せるような状態ではなくなっていきます。

このような状態に対して、認知行動療法やマインドフルネス、リラクセーション技法、身体心理療法など種々の心理療法を用いてアプローチをしていくことになります。

ただ、一部のケースでは、過去の失敗体験トラウマ的な体験がイップスの発症に関与していることもあり、この場合はより専門的なアプローチが必要になります。

イップスと一口にいっても様々なタイプがあり、問題の原因となっている心と体の割合も異なってきます。

しっかりと見定めながら、心身両面のアプローチを行っていくことで、少しずつ改善していくことも少なくありません。

あなたがあなたらしく、あなたの好きなものと向き合えますように。

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