【言葉って…複雑ね💗】

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 1月31日の、【ものの言い方~YOU
 メッセージ~】でお話した通り、別れた
 妻は夫婦の生活より親を優先し、毎週末
 や長期休暇の度に実家に入り浸っていた。
 尚且つ、保育士という仕事柄、保育所で
 子供のためにするような衛生上の配慮を、
 夫婦の家庭でも夫である私に強いていた。
 そんな妻であるから、結婚直前に同居を
 始めた夜、入浴前の汗臭い身体でスキン
 シップを試みたことがよほどトラウマに
 なったらしく、以後、離婚するまで同じ
 部屋で共に眠ったことは一度もなかった。
 ということは、私達がどのような夫婦で
 あったかは、当然お分かりになるだろう。
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 そのあたりのことにも関わる話になるが、
 新婚旅行での忘れ難いエピソードを一つ。
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 新婚旅行は、妻の計画で、北海道を巡る
 オホーツク流氷ツアーなる団体ツアーに
 参加した。初日の昼過ぎにJR大阪駅で
 トワイライトエクスプレスに乗車。豪華
 ディナーや美しい夜景を堪能し、現地に
 到着後は、オシンコシンの滝や土産物店
 になっている松山千春の生家等、各地を
 観光し、帰りは女満別空港から関空まで
 飛行機(私の人生で最初で最後)で帰る
 3泊4日の私にとっては超豪華版なのだ。
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 その悲しい思い出は、旅行2日目のこと。
 前日からの列車での旅に加え、初めての
 北海道で一日中各地を観光したので私は
 大変疲れていた。そして何より眠かった。
 なので、最後の行程だった夕食後の花火
 見物の後、帰り道で妻に何気なく「後は
 寝るだけやな」と話しかけたのだったが、
 この言葉が誤解を招き、妻を恐怖させた
 ことなどその時の私は知る由もなかった。
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 ホテルの部屋に戻ってから妻が真っ先に
 したこと。それは、新婚の夫婦だからと
 気を遣ったのか、ホテル側が密着させて
 敷いていた布団を離して敷き直すことで
 あった。しかも、夫たる私の目の前で…。
 内心ムカついたが、喧嘩するのも大人気
 ないので、黙ってそんな妻に背を向けて
 酒を飲んでいた。それで怒りを表現した。
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 この新婚旅行から帰って少し経ってから、
 夫婦喧嘩の際にこのことを持ち出したら、
 「後は寝るだけやな」という言葉に恐怖
 を感じたのだという。私が純粋に睡眠を
 取りたくて発した「寝る」という言葉を、
 夫婦の間に存在する別の意味として考え、
 そうはさせじと件の行動に出た、という。
 背を向けて酒を飲んでいる私の様子から、
 怒っているのは察しがついていたようだ。
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 「後は寝るだけやな」、この言葉も妻の
 存在を認め、関係性を深めていくための
 立派な「言語的ストローク」だと思うが、
 恐らく、まだお互いの気持ちを言葉から
 読み取れるほどの間柄でなかったことや、
 夫婦のあり方に対する根本的な考え方の
 違いもあって、私が発した純粋に睡眠を
 取るための「寝る」を妻は過剰に受けて、
 夫婦の間に存在する別の意味として捉え、
 恐怖と拒否反応が表れてしまったようだ。
 本当に、言葉というは実に難しいものだ。
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 とは言え、夫婦、まして新婚であるのに、
 「後は寝るだけやな」という言葉を恐れ、
 目の前で布団を離して敷き直されるのは、
 夫の立場としては実に遺憾ではあったが。
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 尚、この新婚旅行で乗ったトワイライト
 エクスプレス、いたく気に入り、その後、
 耳かきやチョロQ等のグッズを買い求め、
 仕事で北海道に出張した時に再度乗った。
 それに引き換え、帰りに乗った飛行機は、
 恐怖しかなく、二度とごめんだと思った。
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 駄文の御閲覧、心より感謝申し上げます。
避ける新妻.jpg

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