【あの人のようになりたい】

記事
学び
 人は、葛藤や矛盾から生じる苦痛、即ち、
 不安、不快、罪悪感又は葛藤や心の痛み
 等に常に脅かされており、そうした衝動
 や情動(耐え難い苦痛、羞恥心、罪悪感、
 不快、不安等)を意識化することにより
 引き起こされる心的苦痛や不安に対して、
 それらを無意識に追いやり、その不安や
 心的な苦痛の予感から”身を守る(心の
 安定を図る)”ための心の保護的な働き
 として「防衛機制」を用いることがある。
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 今も時々思い出すのだが、30年ほど昔、
 玩具の「仮面ライダー変身ベルト」を腰
 に巻き、ヘッドホンステレオを聴きつつ、
 深夜の繁華街を闊歩する若者を見かけて、
 思いがけず度肝を抜かれたことがあった。
 何故にそのような出で立ちで歩いている
 のか?単なるファッションか?ライダー
 への憧れか?聴いている音楽は、もしや、
 「仮面ライダー」の楽曲なのか?一瞬の
 すれ違いざまに様々な疑問が頭を過った。
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 玩具の「仮面ライダー変身ベルト」を腰
 に巻くのは子供がよくやることだ。私は、
 子供の頃にそういうものを親に買っては
 もらえなかったし、そもそも子供らしく
 欲しいものをねだれる空気などない家庭
 だったので経験がないが、「ごっこ遊び」
 をするほど憧れは人並みにあったものだ。
 例え玩具でも「仮面ライダー変身ベルト」
 を身に付けることでライダー気分に浸れ、
 現実とかけ離れた所で良い心持に慣れる。
 これは、「防衛機制」の「取り入れ」と
 呼ばれるもので、外界の対象やその対象
 の持っている自分の望む特徴を自分の中
 に取り込んで、幻想的に精神充足を得る
 無意識的な心の働き、が人にはあるのだ。
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 大相撲の第五十九代横綱の故・隆の里は、
 入門間もない若い頃、当時の第五十一代
 横綱の故・玉の海に「あんちゃん、ええ
 体になってきたな」と声をかけられ感動
 奮起し、玉の海を見習わんと常に心がけ、
 玉の海が素うどんに昆布を入れたものを
 毎日食べている、と聞いて自分でも実践
 していたという。このように、憧れの人
 がしていること、行動や食習慣を自分も
 実践して少しでもその人に近づきたいと
 思う気持ちは誰にでもあるのではないか。
 簡単な言葉で言うなら「見習う」という
 ことだろうが、幻想的に精神充足を得る
 だけではなく、「見習う」ことで成長し、
 現実的に精神充足を得たいものだと思う。
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 御閲覧、心より感謝申し上げます。
変身ベルト.jpg

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