新人教育トレーナー研修048 人と違うことには意味がある

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私達にはなぜ色々な考え方や個性があるのでしょうか?

「1/4の奇跡」という書籍があります。

昔、アフリカのある村で、マラリアにより村は壊滅的な打撃を受けてしまいます。しかし、必ず生き残るグループがいました。生き残った人を研究した結果ある事実が判明しました。マラリアの汚染地域では、ある一定の割合で、伝染病に強い遺伝子を持つ人が生まれます。そしてその伝染病に強い遺伝子を持つ人が生まれるとき、1/4の確率で、その兄弟に重い障がいを持つ人が現れるということでした。つまりマラリアから生き延びるために、4人に1人の割合で重い障害を「引き受ける人」がいなければならなかったということです。

遺伝の話だけではありません。それぞれに考え方が違うこともまた人類が生存するために身に付けてきた本能でもあります。皆が同じ考えで同じ行動パターンだったとしたら、天災や天敵に襲われた時に一気に全滅してしまうリスクがあります。東日本大震災以降、認知度が上がった“てんでんこ”の考え方も同じです。警視庁のサイトによると“てんでんこ”とは、津波被害が多い三陸地方で「津波起きたら命てんでんこだ」と伝えられてきました。これは「津波が起きたら家族が一緒にいなくても気にせず、てんでばらばらに高所に逃げ、まずは自分の命を守れ」という意味です。

大川小学校では先生の言うことをも守ってグラウンドで集まっていた子供たちはほぼ全滅。てんでんこで逃げていた子供たちは助かりました。これはとても悲しい話ですが、しかし私達の祖先も全員が常に同じ行動をしていたのではなく、より有利な選択をしたグループが命を繋いできたということを意味します。時には少数派の変わり者のグループが生き残ったということもあったのかもしれません。

今、私たちの身の回りにもあまりにも個性的な発想で周囲から浮いてしまう人もいるかもしれません。でもそれも含めて違いがあることが私達人間の特性であると認識しましょう。

人と違うことには意味があるということです。

組織においては、個性の自由を全面的に求めるわけにはいきません。あくまでも組織のルールの中で動くことが前提です。しかしその中にあっても、個性や考え方の違いがあると認識することが大切です。それを理解しなければコミュニケーションが成り立ちません。コミュニケーションにおいて、相手は自分とは違うと認識することは極めて重要です。自分と他人とは違うということを前提としましょう。


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