人命救助の感謝状を渡したいくらいです。

人命救助の感謝状を渡したいくらいです。

記事
コラム
「保健室まるみ」(保健師)です。
ココナラで電話相談の電話を
ニコニコしながら待ってる人です。
あぁそうですか。



前回のブログに書きました、
うつ病のAさん。
Aさんと私が出会うことになった
きっかけである、
実にイイ話(前回は割愛しました)
を書きます。



今回の主人公Bさんは、
Aさんと同じ工場で働く男性ですが、
Aさんとは違う部署で働いていて、
定年を過ぎて継続雇用(再雇用)
された人でした。



Bさんは管理職(課長クラス)で
定年退職を迎え、
「今後も続けて働きませんか?」
という会社からの打診を受けて、
給料はメチャクチャ下がるらしい
のですが、
一般職員となって働く、という形態
をとっている方です。



Bさんの部署は、
外の業者から毎日資材が納入される
場所で、Aさんはずっと以前から
そこに1日1回台車で資材を
取りに行っていた
そういう接点がありました。



けれど、親しい間柄では無いですし、
とにかくAさんは寡黙な方ですので、
Bさんも、「おはよう」と挨拶する
程度の関係でした。




Bさんは、毎日挨拶を交わすだけの
Aさんを見ていて、
ある時、
「どこか具合が悪いのかなぁ」と
気になったと言います。



挨拶の声は日に日に小さくなり、
ものすごーーーく深いため息を
つくようになったそうです。
そして台車を押す背中が
暗く、本当に辛そうだったと。




そこでBさんは、Aさんに、
「おい、大丈夫か?
どこか具合悪いのか?」
と声をかけてくれたそうです。
しかしAさんは、
「いえ、大丈夫です」
とだけ答えます。



でもやっぱり気になるBさんは、
何度か
「大丈夫には見えないよ。
病院行ったのか?」などと
声をかけてくれたらしいです。




それでもAさんは
ほっといてくれ、と言わんばかりに、
「(病院)行ってないですけど、
大丈夫ですから」と答えたそうです。



そこでBさんは、
管理職だった頃の経験から、
保健師に声をかけてくれました。




「Aさんが心配なんだけど、
自分が何を言っても聞いてくれない
し、彼は別の部署の人だから、
俺がとやかく言うのは気が引ける。
自分(Bさん)が言った事は内緒
にして、保健師さんから声かけて
やってくれないかなぁ。」
と。




それでドンピシャです。
Aさんはうつ病でした。




練炭自殺の準備をしていた人を
見つけてくれた(気づいてくれた)
のは、Bさんだったのです。




自殺を未然に防いだ一番の功労者は、
家族でも、
保健師でも、
直属の上司でも無く、
別の部署のおじさんだったのです。



私は本当にBさんに感謝して、
お礼を言いました。
もしBさんが気づいて下さらなかったら
と想像すると、
ゾッとしました。
人命救助の感謝状を渡したい
くらいです。




家族が悪い訳では無いですし、
保健師も悪くない、
直属の上司も悪くないと
私は思っています。
それだけわかりにくいものだから
です。



なんかいつもと違う、
体調が悪そうだ、なんて
なかなか見抜けないと思いますし、
更にもう一歩踏み込んで
声をかけたり、
助けを求めたりするのも
実際にはなかなか出来ない
ことだと思います。




だから余計に
おじさんに感謝です。
毎日見ていてくれたのですね。
気持ちの通った挨拶をしてくれて
いたのですね。




そして職場の管理職の皆さんには
次の様に申し上げたいのです。

自分一人で部下全員を把握するのは
不可能だと(良い意味で)
あきらめて頂きたいです。
どんなに優秀な方でも、
それは難しいと思います。

ですから、
どうぞ周囲の人(誰でも良い)に
頼って下さい。
Bさんみたいな人がきっとあなたの
周囲にも居ると思います。
管理職の方も、背負過ぎないで
頂きたいのです。
こんな循環が世の中で起こって、
少しでも自殺が減ったり、
うつ病の人が救われたりしたら
いいなぁと思うイイ話でした。

補足:自殺する人が全員
うつ病ではありませんし、
うつ病の人が全員死にたい
訳でもありませんので
あしからず。

ではまた。















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