つい夜更かししてしまう理由
「もう寝なきゃ」と思っていても、気づけばSNSや動画を見続けてしまう―。
このように外的な理由もなく、自分で就寝時刻を先延ばししてしまう行動は、専門的には 就寝時刻先延ばし(Bedtime Procrastination: BP)と呼ばれています。世間では 「リベンジ夜更かし」とも呼ばれています。
なぜ「リベンジ」なのか?
昼間の仕事や学業で忙しく、自分の自由時間が取れないと、夜になってようやく「やっと自分の時間だ!」と感じる瞬間があります。
その結果、睡眠を削ってでもスマホや動画、SNSに時間を費やしてしまう――これが「リベンジ夜更かし」です。
つまり、日中に奪われた自由時間を夜更かしで取り返そうとする心理から来ているのです。
現代病のひとつ?
若い世代を中心に「夜ふかしをしてでも自分の時間を楽しみたい」という人は多く、働き盛りや学生でも珍しくありません。
特に20〜30代はスマホや動画サービスとの相性が良いため、つい夜更かしが習慣化してしまう傾向があります。
研究で分かってきたこと
東京家政大学の調査(2025年、日本睡眠学会第49回学術集会で報告)では、大学生424名を対象に就寝時刻先延ばしと生活の関係を分析しました。その結果、次のような傾向が示されています。
・リベンジ夜更かしが多い人ほど 日中の満足感が低い
・不眠や睡眠負債との関連が強い
・寝る前のスマホ使用時間が長いほどリベンジ夜更かしが増える
特に注目すべきは、睡眠障害の影響を取り除いても、
「日中の満足感の低さ」と「寝る前のスマホ長時間利用」がリベンジ夜更かしに強く関係していた点です。
一時的には「やっと自由時間が取れた」と感じられるものの、翌日には悪影響が出やすいことが分かっています。
放っておくとどうなる?
リベンジ夜更かしは一時的には「楽しい時間」かもしれません。
ですが、続けると睡眠不足が積み重なり、次のような影響を招きます。
・日中の集中力低下
・イライラや気分の落ち込み
・生活リズムの乱れ
・慢性的な不眠や生活習慣病リスクの増大
「自由時間を得たつもりが、結局は翌日の自分を苦しめてしまう」
――これがリベンジ夜更かしの落とし穴です。
どうすれば抜け出せる?
リベンジ夜更かしを防ぐには、夜の行動だけでなく 日中の過ごし方も大切です。
1. スマホを寝室に持ち込まない
ベッドに入ったらデジタル機器から距離を置きましょう。
2. 昼間に“自分の時間”を少しでも確保する
休憩中に音楽を聴く、短い散歩をするなど、小さな満足を積み重ねることで夜の反動を和らげられます。
3. 寝る前のルーティンを作る
入浴、読書やストレッチなどを「入眠の合図」にすると、自然に眠りやすい状態へ移行できます。
まとめ
リベンジ夜更かしは「自分の時間を取り戻したい」という気持ちから生まれる行動です。
しかし、健康や翌日のパフォーマンスを犠牲にしてしまうリスクも大きいもの。
夜の数十分を自由にするより、しっかり眠って翌日の活力を取り戻すことこそ、長い目で見れば本当の「リベンジ」になるのかもしれません。
分かっているけどやめられないという方は多いかもしれません。
まずは「自分がリベンジ夜更かしをしている」と気づくことが第一歩です。
それでも難しい場合には、一人ひとりに寄り添ったサポートサービスも展開していますので、ぜひお気軽にご相談ください。