3分で読めるちょっとした小説創作のコツ~導入部分は●●にしよう~

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コラム

「3分で読めるちょっとした小説創作のコツ」とは?

※※これは小説を書き始めたばかりの初心者さんに向けたtipsを短くまとめた記事です。(シリーズ化が目標ですが果たして続くのか)※※

ルールと言う程ではないけれど「これを意識して書くと小説っぽくなるぞ」というようなことばかりになる予定です。

早速、今日のtipです。

小説の導入は誰が、いつ、どこで、何をしているか、最低限の範囲でもいいから、基本情報がわかるように書こう


これを初心者さんにお勧めするのには、いろいろな理由があります。
この記事ではまず、理由の一つをご紹介します。

物語の謎より、まずは基本情報


「謎めいたプロローグで伏線を張ろう」
「印象的な出だしで読者の気を引こう」

こういう傾向が一部界隈ではあります。
けれどこの方法が効果的なのは、”かなり実力のある物書き”が、”その方法が有効な物語を書いている”場合です。
小説を書き始めて日の浅い人が真似をすると、誰が主役かも、どこにいるのかも、いつの話なのかも判然とせず、ただふんわりと物語が進むだけになる危険性があります。

なぜなら初心者さんには「書いたと思っていた」「読者はわかっていると思っていた」病があるからです。

大抵の人は、小説を書く時、自分の頭の中に「誰がいつどこで何をしている」かの情報や画があります。
その為、「同じ情報を読者が持っている」もしくは「書かなくても通じていると思っていた」と、明確に思っていなくても思っていることがあるのです。

小難しい導入部を練っていて基本情報を明かすのがかなり後になってしまう(もしくは書くのをすっかり忘れてしまう)くらいなら、最初にがっつりと舞台設定、基本情報を明かした方が、読者が話に入り込んでくれる可能性は高くなります。



今回のまとめ


お前は誰だ!どこにいるんだ!何をしてるんだ!一人称小説なのか!?三人称小説なのか!?
こういう疑問を持ちながら小説を読み続けるのは大変。
だから、小説の導入部分で、誰が、いつ、どこで、何をしているか、最低限の範囲でもいいから、基本情報がわかるように書こう。
初心者さんはまず「情報がしっかり揃った、読者に優しい小説」を書けるようになろう。




一応、例文も置いておきます。

お時間あれば、どちらも同じ設定の話だと考えて読んでみてください。


例文
どうしてこんなことしちまったんだろう。
ちょっとした悪戯のつもりだったんだ。
もしも時間が戻せたら、同じ過ちは繰り返さない。
でも、もうどうしようもないんだ。
ごめんな、花子。

太郎の見開いた眼からは、止めどなく涙がこぼれていた。


例文2
学校屋上の安全柵を握って、太郎はまっすぐ前を向いていた。頬を伝う涙は、強風に次々と攫われていく。
太郎は前だけを見ていた。下を、決して見たくなかった。
そこにいる花子の有り様を、目の当たりにするのが恐ろしかったのだ。
自分の手で、彼女を、柵の向こう側へ突き飛ばしたというのに。


どちらのテンポがお好きかは好みにもよると思いますが、情報を伝えるスピードは確実に例文2のほうが早いのではないでしょうか。
情報量をさくさく読者に渡すことは、読者の途中離脱を防ぐ手段にもなります。




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